昨今、動画配信プラットフォームをテレビや個人所有のデバイスでも気軽に楽しめるようになり、生活者のメディア視聴環境は多様化しています。一方で、真のメディア価値を示すために、視聴者がどのように動画配信プラットフォームで番組や動画を視聴しているかを把握することが急務とされています。
この度、真のメディア価値の測定実現に向け、新たにコネクテッドTVやPC・モバイル端末でのTVer、Amazon Prime Video、YouTube、Netflixをはじめとする動画配信プラットフォームの自宅内における利用実態の把握に向けた取り組みを開始します。当社がこれまで行ってきたテレビ視聴率調査の対象である世帯/個人の10,700世帯、約25,000サンプルのデータを活用することで、全国32地区の自宅内における生活者の放送視聴と動画視聴を同条件で分析することが可能となります。メディア毎の視聴傾向や、それぞれの視聴実態やその使い分けなど、視聴者の視聴行動や特徴を明らかにすることができます。
当社は、普及が拡大するコネクテッドTVを含む、自宅内のテレビ視聴と様々なデバイスを通じた動画視聴の可視化を進め、テレビとデジタルの統合指標確立に向けた研究開発に取り組んでまいります。
<新しく提供を開始する動画視聴データの特徴>
ポイント① 統計学に基づく、代表性の高い視聴率調査対象世帯/個人のデータを活用
本データは、当社のテレビ視聴率調査対象世帯/個人から取得します。統計学に基づいた代表性のあるサンプルのため、世の中の動画視聴実態の把握が可能となります。
ポイント② テレビデバイスだけでなくモバイル端末での動画視聴もわかる
テレビ視聴率調査による放送視聴状況とコネクテッドTVでの動画視聴状況を、調査対象サンプルごとに取得することで、放送と動画の視聴実態やその使い分けなど、視聴者の視聴行動を明らかにすることができます。また、個人が所有するPC、スマートフォン、タブレットなどの各種デバイスでの動画配信プラットフォームの利用実態も併せて把握でき、自宅内での動画視聴行動をより深く確認することが可能となります。
ポイント③ 全国、エリア別での視聴実態が把握可能
テレビ視聴率調査は関東・関西をはじめとし、放送エリアに合わせた全国32地区で調査を実施しています。本データも同じ視聴率調査対象サンプルから取得するため、32地区個別での分析のほか、32地区を束ねて全国の視聴状況を算出することも可能となります。
<測定方法>
当社のテレビ視聴率調査対象世帯に対し、従来の視聴率測定機に加え、動画測定用のセンサーを新たに設置することでコネクテッドTVやPC・モバイル端末別での動画視聴を測定します。
【ご参考】
インターネットに接続可能なテレビデバイスの普及で存在感を増すコネクテッドTVの利用実態について、現段階で測定可能な関東地区の692世帯/1,516人での分析・研究データの一部をご紹介します。
■コネクテッドTV利用可能割合と、コネクテッドTVでの動画視聴割合(1週間/1分以上視聴)
・個人全体のコネクテッドTV利用可能割合は64%、1週間における動画視聴割合は25%
・比較的若い親子世代でコネクテッドTVの普及が進んでいる
・若い親子世代が動画視聴の中心となり、男女4-12才で4割以上、男女とも35-49才で3割以上が1週間以内にコネクテッドTVで動画視聴している
※集計期間:2023/3/27(月)~2023/4/2(日)/調査地区:関東地区
※「CTV利用可能」は、スマートテレビや外部接続機器(ストリーミングデバイス、STB、ゲーム機等)を通じて、テレビがネット
接続されていること
※上記は特定の1週間における各属性別のコネクテッドTV利用可能割合を示したもの
※コネクテッドTV利用は、集計期間1週間の中で1分以上動画配信プラットフォームを利用した割合
■テレビデバイスの利用状況と動画配信プラットフォーム利用シェア
・関東地区個人全体のテレビデバイス利用のうち、約75%は放送のリアルタイム視聴、コネクテッドTVでの動画視聴は6%