長鎖オリゴ核酸の革新的なクロマトグラフィー精製・分析法の開発を目指す
株式会社日本触媒(社長:野田 和宏、本社:大阪市中央区、以下、日本触媒)は株式会社ワイエムシィ(社長:山村 隆治、本社:京都市下京区、以下、ワイエムシィ)と、長鎖オリゴ核酸(80残基以上)のクロマトグラフィー精製法および分析法の開発を共同で実施するための契約を締結いたしました。
長鎖オリゴ核酸は、核酸の多様な高次構造により、特定の標的分子に対して高い結合親和性を有する核酸アプタマー(※1)や、CRISPR-Cas9(※2)等の遺伝子編集技術においてガイドRNA等に用いられています。長鎖オリゴ核酸の課題として、核酸医薬(※3)で汎用される20残基程度のオリゴ核酸と比較して鎖長が長いため、精製や分析が難しく、不純物を容易に分離することが可能な精製・分析技術が求められています。
日本触媒とワイエムシィは、両者の有するオリゴ核酸の合成、精製、分析技術を融合することで、長鎖オリゴ核酸の革新的な精製・分析法を開発していきます。本精製・分析法の開発により、高純度かつ高品質なオリゴ核酸の提供や、外部発表等を通じて、オリゴ核酸の精製・分析技術の向上に貢献していきます。
日本触媒は、核酸医薬やペプチド医薬など中分子医薬の原薬製造のための施設を有しており、様々なお客様からのニーズに対応した核酸原薬やペプチド原薬製造を受託できる体制を整えております。日本触媒は様々な中分子医薬品原薬の供給を推進し、人々の生命・健康を支え、社会の継続的発展に貢献して参ります。
ワイエムシィは、核酸医薬やペプチド医薬、mRNAワクチンや遺伝子治療薬向けの液体クロマトグラフィー分析及び精製用担体を有しており、新たな分離精製ニーズに応えるべく、製品開発に取り組んでいます。また、核酸医薬品の製造コストを大幅に削減可能な連続クロマトグラフィー技術をはじめ、新規精製技術を開発、実用化し、持続可能な医薬品生産を実現いたします。
※1 核酸アプタマー:特定の分子と特異的に結合することが可能な核酸分子
※2 CRISPR-Cas9:ゲノム配列の任意の領域を切断可能な遺伝子改変技術
※3 核酸医薬:化学合成されたDNAやRNA誘導体からなる医薬
以上
日本触媒について:
1941年の創業以来、自社開発の触媒技術を核としてグローバルに活動する化学メーカー。紙おむつに使われ、世界 1 位のシェアを誇る高吸水性樹脂(2022 年当社調べ)やリチウムイオン電池材料など、人と社会から必要とされる素材・ソリューションをお届けします。グループ企業理念「TechnoAmenity ~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」のもと、長年培ってきた技術力を通じて皆様に豊かさ・快適さを提供しています。
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