- Incident Insights:顧客のユーザーエクスペリエンスを向上させるため、正確なリアルタイムなビューを提供することでエスカレーションプロセスをより適切に追跡して理解できる機能です。プロンプトに「最近行った変更は?」、「過去の類似インシデントを教えて」などを入力し、回答を得ることが可能になりました。
- Incident Summarization:AIが複数ソースの情報を自動的にまとめることで、情報量が増加するインシデント発生中に全ての情報に目を通すことなく、要点のみを把握することができる機能です。プロンプトに「インシデントの状況を教えて」などを入力し、回答を得ることが可能になりました。
PagerDutyの最高製品開発責任者(CPDO)であるジェフリー・ハウスマンは、次のように述べています。「多くの企業が様々な理由により、予期せぬ大規模なシステム障害に対処する準備が十分に整っていません。運用チームによるインシデント対応はポイント、ポイントでの修復で消火活動を行っているだけになりがちです。このような従来式のワークフローのままでは、事後対応業務に追われる状況に陥り、インシデント発生を防止するようなプロアクティブな対策に時間を割くことができません。PagerDuty Operations CloudはAIと自動化を統合し、インシデント対応におけるライフサイクル全体を合理化することで、担当者、プロセス、テクノロジー全体にわたり、迅速かつ協調的な対応を可能にし、重大なインシデントを軽減し、収益損失の防止を支援できます」
企業がデジタルオペレーションのレジリエンス(修復力)を高め、予期せぬシステム停止による影響を低減させることは、事業継続と成長においても不可欠となっています。PagerDutyは、AIをデジタルオペレーションの迅速な修復に活用し、企業のイノベーションを支援する機能群を強化しました。このたびの機能群の強化には、運用チームのプロセス自動化、インシデント管理におけるライフサイクルの各段階で費やす時間を削減、ポイントソリューションを置き換えると同時に顧客体験を保証し、運用上の障害リスクを軽減をすることなどが含まれています。
【各種機能の強化:インシデントの未然防止および合理的な修復効率を向上】
機械学習(ML)と自動化でインシデントの未然防止
影響範囲を予測し、障害が発生する前に、自動化と機械学習(ML)によって問題を解決する行動を促すことで、チームを強化します。
- PagerDuty Advance Assistant for Microsoft Teams:チャットによるコラボレーションを強化するために、Microsoft Teams のAIによる文脈を理解したチャットサポートにより、迅速な対応と修復が可能となり、より効率的に業務を行うことができます。
- Automation on Alerts:エスカレーションされるインシデントの数を減らすことで、チームの負担を軽減することに加え、より重要なタスクに集中できるようになます。このような運用体制は最終的にコストを削減し、サービス品質を向上させることができます。これらを実現するためにイベントオーケストレーション機能を強化することで、運用チームがアラート時に自動化の実行設定を可能にました。これにより、チームは問題がインデントに発展する前に把握できるようになります。
- Global Intelligent Alert Grouping:機械学習を活用しノイズを大幅に削減することで、サービス全体の影響範囲と潜在的な影響範囲に関する理解を強化し、問題解決を加速させます。テキストの類似性とともに強い共起パターンを持つアラートを検出することで、PagerDuty AIOpsですでに利用可能なサービス全体の既存コンテンツベースのアラート・グルーピング(アラートの集約)を拡張します。この機能により、チームは潜在的な影響範囲を迅速に評価し、対応に優先順位をつけることができます。
PagerDuty Advanceを利用しているグローバルな決済代行企業では、大幅な効率化を実現し、毎月4日分の手作業を削減し、各重大なインシデント発生時において45分間の業務中断を回避しています。このような最適化の結果、毎月数百万ドルにのぼるコスト削減につながると推定しています。
システム修復効率の向上
PagerDuty Operations Consoleの新しい統合型チャットエクスペリエンスとアップデートにより、レスポンスの連携が強化され、文脈の切り替えが最小限に抑えられるため、チームはより効率的にサービスを復旧できるようになります。
- Unified Chat Experience Powers Guided Remediation and Incident Types Power Guided Remediation(統合型チャット体験で誘導型修復とインシデントタイプを強化):調整コストを削減し、時間的制約のある業務を最も重要なタイミングで適切に処理します。PagerDuty Advance(https://www.pagerduty.co.jp/platform/generative-ai/)に組み込まれた生成AIテクロノジーとの統合のもと、チームは動的コマンドを使用しインシデントを終始管理できるため、作業場所から直接共同作業を行うことが可能になります。ユーザーは、インシデントタイプの再分類、インシデントワークフローの実行、タスクとロールの設定、サービス間でのインシデントの再割り当てを、Microsoft TeamsやSlackから離れることなく行うことが可能になります。
PagerDuty Advanceのチャット体験により、インシデントに10人のエンジニアが対応した場合、顧客は約49万ドル(約7,270万円)のコスト削減が可能になると推定されています。
- PagerDuty Operations Console Enhancements:不要なコンテキストスイッチを排除することで、より迅速なレスポンスと運用コストの削減を実現するための機能強化が予定されています。また、チームは単一のダッシュボードから包括的に可視化されたアラートを確認できるようになります。新機能には、アラート情報とタイムラインタブを備えたサイドパネル(主要なインシデントとアラートの詳細を表示)、カスタムフィールドを備えた充実したレスポンダビューが含まれます。タブ切り替えの必要性をなくすことで、これらの機能強化は効率を高め、MTTA(平均確認時間)とMTTR(平均修復時間)を削減します。
PagerDutyでは、Operations Consoleを利用する顧客が、インシデントに対する次の最善策を決定することで、ネットワーク運用センターの対応者が費やすトリアージ時間を20%削減できると推定しています。
今後のアプリケーションを活用するための重要な学習
PagerDuty のオペレーション成熟度モデルの強化により、インシデントから得た学びを、よりスマートで効率的な将来の計画業務に活かすことができます。インシデント対応に関して、オペーレーション成熟度はより良いビジネス成果を推進する上で重要な要素です。PagerDutyは、7月19日に発生した大規模障害時における顧客全体の影響をよりよく理解するために集団分析を行った結果、運用が成熟している企業ほど復旧が早く、ビジネスへの影響が他社よりも60%少なかったことが明らかになりました。
- 推奨事項とベンチマーク:顧客体験を守り、収益の損失を防ぐため、より強靭な業務体制の構築に向けて具体的な進展を推進しています。業界ベンチマークを活用することで、類似企業との比較におけるチームのパフォーマンスを迅速に評価することが可能になります。また、推奨事項では、運用上の失敗のリスクを軽減し、運用の成熟度を向上させるための最も影響の大きいアクションを特定することができます。
価格について
正式版提供済みの機能
- PagerDuty Advance GenAI Assistant
- オペレーション成熟度モデルの推奨事項:Incident ManagementおよびCustomer は正式版を利用できます。
今後提供予定の機能
- PagerDuty Operations Consoleの新機能:2024年第4四半期にベータ版を提供予定。
- Global Intelligent Alert Grouping:PagerDuty AIOpssのユーザーはベータ(https://www.pagerduty.com/early-access/)版を利用可能。2024年第4四半期に正式版を提供予定。
- PagerDuty Advance Assistant for Microsoft Teams:PagerDuty Advanceのユーザーはベータ(https://www.pagerduty.com/early-access/)版を利用可能。2024年第4四半期に正式版提供予定。
- オペレーション成熟度モデルのベンチマーク:2025年第1四半期にPagerDuty Incident ManagementおよびCustomer Service Operationsのユーザーにベータ版を提供予定。
- Automation on Alerts:2025年第1四半期にPagerDuty AIOpsのお客様にベータ版を提供予定。
- Unified Chat Experience for Slack and Microsoft Teams:2025年第1四半期にPagerDuty Incident ManagementおよびCustomer Service Operationsのユーザーに正式版を提供予定。