【ニュースレター】「eve auto」物流改革に貢献 10台稼働の大型導入も
~トヨタ車体「安心安全で働きやすい環境で人の付加価値を上げたい」~
つらい屋外作業、人頼りの搬送を解決
愛知県にある、トヨタ車体株式会社の富士松工場。人や車両が行き交う建屋の外では、さまざまな棚や障害物の間を通された屋内通路を、総重量1000㎏にもなる台車をけん引した丸いフォルムの自動走行車両が何台も走り抜けていきます。しかし以前は、暑い日も寒い日も、建屋外で搬送作業にあたっていたのは現場の従業員。工程によっては、搬送にかかる時間が業務時間の半分近くに上ることもあったそうです。
同工場では、今春から自動搬送サービス「eve auto(イヴ・オート)」の車両が全国最多の10台超稼働しています。「雨や雪の中、屋外で働く同僚を見て心が痛んだし、複雑なルートを人の感覚頼みで運転して物を運ぶのはリスクもある。いろんな面で人頼りを何とかしたかった」。同社組立部組立物流課の神谷建也さんは、導入のきっかけを振り返ります。
eve autoは、ヤマハ発動機と株式会社ティアフォーが2020年に設立した合弁会社「株式会社eve autonomy(イヴオートノミー)」が提供する自動搬送サービス。高い走破性と信頼性をもつ当社の電動ゴルフカーの車両技術、世界中で利用されるティアフォー社の自動運転ソフトウェアを活用した車両が、風雨時や傾斜のある地形でも工場や倉庫の建屋間搬送を担います。2022年の発売以来、全国各地の現場で活用が広がり、現在は国内で90台以上、60拠点以上で利用されています。
100点じゃないからこそ成長できる
同工場では、10年前から自動運転の導入を検討していたそうです。しかし、建屋内外を結ぶ搬送では、小回りが利き、屋外の多様な環境で確実に走る性能、安全確保などハードルが多く、「ずっと未解決だった」と組立物流課の西浦亨さん。それらをクリアしたのがeve autoでした。
最初のトライアルでは、1時間あたり200台を超える車両が行き交う交差点を通るハードルの高い経路にあえて挑戦。情報収集や分析、社内調整に加え、eve autoに合わせた環境整備など、いくつもの壁にぶつかりました。それでも、フットワーク軽く、困りごとが停滞しなかったeve autonomyの姿勢に信頼を深め、さらなる改革に向けた一歩を踏み出そうと、eve autoの複数台導入が決まりました。「最初から100点じゃないからこそ、人とeve autoが互いに成長できている」と西浦さんは話します。
eve auto導入によって、1日あたり2名分の省人効果があることが同社で確認されています。従業員からは「屋外作業が減って嬉しい」「スケジュールが組みやすくなった」といった声も。搬送の自動化に伴う職場改善が評価され、この取り組みは社内の社長表彰も受けました。トヨタ車体は、eve autoと二人三脚で、自動運転による効率化と働き方改革を加速させています。
■広報担当者より
トヨタ車体さまのお話で印象的だったのは、「挑戦をやり抜く熱意」です。「この先の物流改革に向けては(自動運転に)基準を合わせて何が起こるか、その問題を直視しないといけない」と同社の神谷さん。eve auto導入に向けては、各工場の環境によってさまざまな課題も出てきます。ただ、それに対して「eve autonomyが本気で考えてくれていた。メーカーと一緒に育ってきたのでここまでできた」。働く環境をより良くしようとするお互いの熱意があってこそ、eve autoの技術が輝けた事例だと感じました。
