【ニュースレター】災害時の信号機停止に備えた「官民連携」

ヤマハ発動機株式会社


本社守衛本部前の信号機。3年前の台風による停電で機能を失った

本社前の交差点で起きた信号機停止
 昨年9月、各地に甚大な被害をもたらした台風15号では、千葉県を中心に大規模な停電が発生しました。この停電により、県内にある約8,400基の信号機のうちおよそ2割にあたる約1,600基(最大時)がダウンし、信号機能を失った交差点では複数の事故が発生しました。
 上の写真は、当社守衛本部前の交差点(静岡県磐田市)。従業員の通勤だけでも毎日のべ5,000台もの車が行き交い、さらに工場に部品を運ぶトラックや製品を載んだ大型トレーラーが頻繁に往来する交通量の多い交差点です。この交差点の信号機も2017年の台風21号による停電で一時機能を失い、その復旧には2日間を要しました。
 「幸いにも事故はありませんでしたが、渋滞などによるさまざまな混乱が起こりました」と振り返るのは、当社総務部の前田隆さん。この事態に手旗信号での対応も検討したそうですが、交通整理は民間では代行できないことがわかり、手をこまねくことになったそうです。
 「本社の目の前の交差点で起きた信号機の停止は、従業員はもちろん、当社を訪問されるお取引先にも、また地域住民の皆さんにとっても非常に大きな影響を与えました。こうした不測の事態の中で、地域の安心・安全のために当社製品が貢献できるのではと考え、バックアップ電源としての発電機の活用を地元警察に提案させていただきました」


滅灯した信号機の現場まで発電機を搬送

官民連携による復旧の早期化に期待
 今年7月末、磐田警察署と当社の間で、信号機のバックアップ電源としての活用を目的に、発電機の貸与に関する協定が結ばれました。その具体的な内容は、本社周辺9か所の信号機が停電によって滅灯状態になった場合、警察からの連絡を受けた当社が発電機を現場に速やかに搬送するというもの。およそ13時間ごとの給油やメンテナンス、電力復旧後の回収も当社が担います。
 また、8月末には警察と当社が協力して設置訓練が行われ、この訓練に参加した警察官は「(地元企業と協力・連携を図ることで)災害復旧や交通復旧の早期化につながる」と期待を口にしました。
 「当社では、社会貢献活動における重点領域の一つとして、『製品や人材、ノウハウを使った地域社会の課題解決』という指針を掲げています。災害時のバックアップ電源として注目の高まる発電機を用いた今回の取り組みもその一つ」と、前田さん。「当社の製品が地域の皆さんの安心・安全に役立てられるとしたら、これほど嬉しいことはありません」と話してくれました。
 
 



警察官が発電機を信号機に接続
 


 
■広報担当より
本社のある静岡県磐田市で暮らし始めてちょうど半年が経ちました。初めての土地で驚いたことや感心したことがいくつもあるのですが、その一つとして「会社と地域の結びつきがとても強い」という印象を持ちました。当社では地域社会との共存共栄を目指し、さまざまな取り組みで絆を深めています。私はそんな会社を、少し誇らしく感じています。
 


 
発電機製品情報
https://www.yamaha-motor.co.jp/generator/

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