神山天文台の開設10周年を記念したシンポジウムを開催。小惑星探査機「はやぶさ2」が採取した小惑星リュウグウの試料が入ったカプセルが12月6日に地球に帰還することに合わせて、太陽系の起源を探るために重要な彗星と小惑星について解説を行った。
京都産業大学神山天文台は10月17日、2020年に開設10周年を記念したシンポジウムをライブ配信で開催した。第1部では、まず、東京大学大学院理学系研究科 杉田精司教授が「はやぶさ2の最新成果」をテーマに、はやぶさ2が明らかにした小惑星リュウグウの姿と試料分析への展望を解説し、本学客員研究員で光学技術に特化した機器の開発を行うフォトコーディングの代表を務める池田優二氏がはやぶさ2に搭載された小型カメラの設計を担当したこと、またその際の苦労話を披露した。次いで、国立天文台渡部潤一教授・副台長は「彗星研究の魅力-予測できないから面白い-」をテーマに、予測の極めて困難な彗星や流星群について、先人たちによって明らかにされてきた彗星研究の魅力の一端を紹介した。
第2部では、杉田教授、渡部教授のほかに、池田氏と、神山天文台長で本学理学部長の河北秀世教授、本学現代社会学部 脇浜紀子教授も加わり、「神山天文台 宇宙(そら)へ」をテーマにトークセッションを行った。はやぶさ2の光学航行カメラの科学主任研究者を務める杉田教授による探査機開発の裏話に始まり、神山天文台が関わる将来の宇宙探査や衛星搭載機器の開発について意見を交わした。
オンラインでイベントに参加した視聴者からは「はやぶさ2の裏話など普段聞けない話が聞けて面白かった」や「宇宙開発にベンチャー企業が活躍していることを初めて知った」、「小惑星と彗星の両方をテーマに扱う企画が、これまでありそうでなかったため、とても興味深かった」といった様々な声が寄せられた。シンポジウムの内容は、YouTubeの「京都産業大学神山天文台チャンネル」にてアーカイブ動画を公開中。同チャンネルではオンラインを活用した天体観望会の配信などを行っている。
むすんで、うみだす。 上賀茂・神山 京都産業大学
関連リンク
・神山天文台 開設10周年記念シンポジウム「彗星×小惑星~太陽系の起源を探る~」をオンラインでライブ配信しました
https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20201017_859_10thsymposium.html
・京都産業大学 神山天文台 開設10周年記念シンポジウム特設ページ
https://www.kyoto-su.ac.jp/observatory/10th_symposium/index.html
・京都産業大学神山天文台チャンネル
https://www.youtube.com/c/KSUKoyamaTenmondai/
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