横浜市立大学と鎌倉市が包括連携協定を締結 データサイエンス分野で連携を推進
横浜市立大学においては、データサイエンス研究科や文部科学省補助金事業「YOKOHAMA D-STEP※1」における実践的なデータサイエンス教育を行っており、実課題・実データを用いて行うPBL※2実習等で、鎌倉市が抱える課題を取り上げ、具体的な解決を目指します。
鎌倉市においては、スマートシティの取り組みや、データに基づく政策形成(EBPM)の推進等のため、横浜市立大学との共同研究等を通して、データの積極的かつ効果的な活用を目指します。
この度の協定締結により、それぞれが持つ人的・情報資源、ノウハウ等の相乗効果が期待され、人材育成や共同研究等を通して、社会の一層の発展に貢献していきます。
●主な取り組み
(1) データ活用人材の育成
鎌倉市職員のデータリテラシー向上により、データを用いた政策課題解決に取り組むことができるよう、横浜市立大学のデータサイエンスの知見をもつ教員が研修を実施します。
既に「YOKOHAMA D-STEP自治体向けデータエキスパートコース」(令和3年2月2日実施)に鎌倉市職員が10名参加し、データ活用人材育成の取り組みが始まっています。
(2) データを重視した政策形成の推進 及び 学術調査・研究への協力
例(1) データサイエンス研究科演習科目又はYOKOHAMA D-STEP「政策課題解
決PBL科目」の課題設定及び解決に向けた事業実施
実際に鎌倉市が抱えている課題及びデータを活用し、鎌倉市職員も関与す
ることで、実課題解決に結びつけます。
例(2) 鎌倉市総合計画第4期基本計画実施計画(計画期間令和2年度~令和7年
度)の進行管理への協力又は共同研究等
例(3) 防災、健康、観光等個別の分野における共同研究
左から、松尾 崇 鎌倉市長、二見 良之 横浜市立大学理事長
用語解説
※1【YOKOHAMA D-STEPについて】
平成30年度文部科学省「超スマート社会の実現に向けたデータサイエンティスト育成事業」に採択された事業で、我が国の社会的、経済的課題をデータサイエンスで解決できる人材育成のプラットフォームを構築し、5か年で約200人の高度データサイエンティスト、約800名のデータエキスパートを産学官連携のもとで実践的に育成することを目指す。学校教育法で定められる履修証明プログラム(通年コース)と短期間での研修コースからなる。横浜市立大学、東京理科大学、明治大学の3大学共同で実施している。
※2【PBL(Project-Based Learning、課題解決型学習)】
自ら設定した課題、または与えられた課題を解決していく過程で、さまざまな能力を育成する学習。教員が準備、設計したステップを踏んで学んでいく系統学習ではなく、学生自身が主体的に取り組む少人数グループの教育手法。問題解決に向け、知識を統合的に展開し、他者から学ぶ思考や主体的・能動的に関わる姿勢を養う。演習や講義を通じ、このPBLの手法を多く取り込み、実践的な課題解決能力を修得する。
※参 考
【鎌倉市について】
鎌倉市役所所在地:鎌倉市御成町18番10号
市制施行日:昭和14年11月3日
平成26年度からオープンデータポータルを設置し、平成28年5月にはオープンデータを進める際の基本的な考え方及び取り組みの方向性を示す鎌倉市オープンデータの推進に関する指針を策定するなど、オープンデータの推進を図っている。
また、人に寄り添うテクノロジーの活用によって市が抱える社会課題を解決し、誰もが生涯にわたって、自分らしく安心して暮らせる共生社会を目指したスマートシティの構築に向けて、産官学民の連携による取り組みを進めている。
【横浜市立大学データサイエンス研究科について】
平成30年のデータサイエンス学部に続き、令和2年4月設置。日本で初のデータサイエンスの学位を授与する大学院。データサイエンス専攻、ヘルスデータサイエンス専攻の2専攻からなり、社会実装できる高度なデータサイエンス人材を育成。特に医学部を有する総合大学としての強みを生かしたヘルスデータサイエンス専攻では、予防・医療・介護のヘルス分野で、データをもとに政策決定のできる実践的人材を育成する。
【横浜市立大学データサイエンス分野における企業等との協定締結実績】