9月1日は「防災の日」 都心の複合施設「東京ミッドタウン日比谷」ならではの防災対策
水害が発生しやすい土地に合わせた水害対策、東京都と訓練を協業
3回線受電による停電リスク低減と中圧ガスによる自家発電が可能
東京ミッドタウン日比谷(千代田区有楽町 事業者:三井不動産株式会社)では、防災に関する様々な取り組みを行っています。9月1日に「防災の日」を迎えるにあたり、日比谷という土地だからこそ重視している防災の取り組みや、施設のBCP体制などをご紹介します。千代田区最大級の帰宅困難者一時滞在施設に指定されている東京ミッドタウン日比谷では、帰宅困難者への備蓄品の提供のほか、実際に起こり得る災害を想定した取り組みを重視しています。特に力を入れている防災対策のひとつが「水害対策」。地盤面の低い日比谷の土地柄に合わせた独自の対策に加え、東京都と協業して訓練を実施するなど取り組みを強化しています。また、昨今不安視される停電対策として、平時から自家発電システムを取り入れることで災害時にも安定した電力供給を実現し、都心型複合施設として停電時の防災拠点としての役割を果たすことで、来街者や地域の皆様にとって安心安全な街づくりを目指しています。
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① 独自の水害対策
② 東京都と協業して実施する垂直避難訓練
③ 災害発生時の停電対策の仕組み
3回線受電による停電リスク低減と中圧ガスによる自家発電
◆水害に弱い日比谷という土地に対応した東京ミッドタウン日比谷独自の水害対策
東京ミッドタウン日比谷では、そうした日比谷という土地の特性を考慮した独自の水害対策に力を入れています。
右図出典:千代田区荒川版洪水ハザードマップ(一部加工)
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kurashi/bosai/hazardmap/index.html
【実施している主な水害対策】
- 1階の出入り口付近に防潮板、地下駐車場の出入り口付近に防潮シートを設置
- 地下重要設備機械室には水密扉を設置
- 防災センターを2階、受変電設備室、発電機室を中層階に設置
【東京都と協業して実施する垂直避難訓練】
東京ミッドタウン日比谷では東京都と協業し、不定期で垂直避難訓練を実施しております。
垂直避難とは、水害や土砂災害などの災害発生時に建物の2階以上の安全を確保できる高さに避難することを言います。すでに災害が発生している状態で避難所などに移動しようとするとその途中で災害に巻き込まれてしまう恐れがあり、垂直避難による安全確保で災害をしのいだり、救助を待ったりすることが最適な場合があります。東京ミッドタウン日比谷は、そうした災害時に日比谷エリアにおいて垂直避難に適した施設であるため、東京都との避難訓練を実施しており、実際の災害発生時にも避難していただくことが可能です。
三井不動産ビルマネジメント 池田歩コメント
◆東京ミッドタウン日比谷が実施する災害発生時の停電対策の仕組み
昨今、電力不足が不安視されている中で、東京ミッドタウン日比谷は独自の停電対策のシステムを構築しています。実際の災害発生時に停電が起きた場合も、自家発電によって館内の電力需要を満たすことができるシステムです。
【3回線受電による停電リスク低減と非常用発電機による停電時の継続供給】
商用電力として信頼性の高い本線・予備線及び予備電源線の3回線引込みを採用し、停電リスクを低減。系統電力が途絶えた場合でも、中圧ガスの供給があれば、常用発電機として利用している都市ガスによる自家発電システム「コ・ジェネレーションシステム(CGS)※」の利用により、館内への電力供給が可能となります。加えて、重油とガス両方で運転可能なデュアルフューエル対応の非常用発電機2台を備えており、ガスが途絶えた場合でも地下オイルタンクに備蓄された重油燃料により3日間(72H)は電源を確保することが可能です。これにより自立的、安定的なエネルギー供給を実現し、災害時には地域冷暖房(DHC)施設にも電源供給を行います。
※50%は自家発電 発電の熱を無駄にしない「コ・ジェネレーションシステム(CGS)」とは
東京ミッドタウン日比谷では、都市ガスによる自家発電システム「コ・ジェネレーションシステム(CGS)」を導入し、年間約1千万kWhの電力をつくり、さらに発電時に発生する排熱を冷暖房などの空調へ利用しています。施設内で発電システムをもつことで、エネルギーの地産地消による高いエネルギー効率を実現しています。また、この自家発電システムに加え、ビル内に誘致したDHC(地域冷暖房)サブプラントとも連携し、地区全体でのエネルギー負荷の平準化・ピークカットを図り、環境負荷の低減に貢献しています。三井不動産、東京ミッドタウン日比谷ではこのほかにも環境に配慮した様々な取り組みを行っております。
詳しくはこちら https://www.mitsuifudosan.co.jp/esg_csr/news/2021/download/SDG_vol1.pdf
◆その他BCP体制
【地震対策】
新世代の制震構造を採用
建物用制震ダンパーとして、世界初となる振動エネルギー回生システムを搭載した新世代制震オイルダンパー(HiDAX-R)を採用し、地震や強風による建物の振動エネルギーを一時的に補助タンクに蓄え、それをエネルギーダンパーの制震効率を高めるアシスト力として利用しています。
(画像)新世代制震オイルダンパー HiDAX-R
被災度判定システムによる速やかな被害想定の判定
6~7階ごとに設置された計測装置により、揺れの大きさを計測し、図示化。大規模地震発生時に迅速に被害想定を判定し、早急な復旧計画につなげることが可能です。
【断水対策】
◆衛生用品の備蓄数も公開 災害時の備蓄状況
帰宅困難者用の非常食として、缶入りパンは3,000人※×3食×3日分=27,000食を備蓄倉庫に確保しています。また赤ちゃん用おむつ、大人用おむつ、生理用品などの衛生用品も備蓄しています。そのほかマスク、簡易トイレやアルミブランケット、懐中電灯など様々な防災グッズも備えています。
食料(缶入りパン):27,000食
飲料水:54,000本
アルミブランケット:2,000枚
毛布:1,000枚
エアマット:3,000枚
赤ちゃん用オムツ Mサイズ:1,110枚
赤ちゃん用オムツ ビッグサイズ:1,100枚
大人用オムツ:1,080枚
生理用品:6,300枚
エレベーター内に災害備品倉庫を設置
万が一、エレベーター内で閉じ込めが発生した場合にも、救出されるまでの間、不自由を軽減する防災備蓄品を館内ほぼすべてのエレベーターに設置しています。
■「三井不動産9BOX感染対策基準」について
三井不動産グループでは、安心して当社グループの施設をご利用いただくために、医学的・工学的知見に基づくわかりやすい感染対策が必須と考え、グループ共通の「三井不動産9BOX感染対策基準」を策定し、施設ごとの新型コロナウイルス感染対策を徹底しております。当社グループはオフィスビル、商業、ホテル、リゾート、ロジスティクス、住宅等、多様な施設を展開しており、当社グループだけでなく社会全体で共有しやすい項目として提示することで、社会共通の課題解決に貢献したいと考えています。
当社グループは引き続き、安心・安全な街づくりを通して持続可能な社会の実現に取り組んでまいります。
※参考リリース: https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1001_01/
三井不動産グループのSDGsへの貢献について
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/esg_csr/
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しております。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。また、2021年11月には「脱炭素社会の実現」、「ダイバーシティ&インクルージョン推進」に関し、下記の通りグループ指針を策定しました。今後も、当社グループは街づくりを通じた社会課題の解決に向けて取り組んでまいります。
【参考】
・「脱炭素社会実現に向けグループ行動計画を策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1124/
・「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言および取り組み方針を策定」
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2021/1129_02/
※なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における目標に貢献しています。
目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標13 気候変動に具体的な対策を