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学習院大学(所在地: 東京都豊島区、大学長: 荒川一郎、以下学習院大学)は、文部科学省令和4年度宇宙航空科学技術推進委託費「人文社会×宇宙」分野越境人材創造プログラムに採択されました。2022年度より事業を開始します。
【宇宙航空科学技術推進委託費について】
文部科学省宇宙航空科学技術推進委託費は、政府の宇宙開発利用の指針「宇宙基本計画」において、宇宙利用の裾野拡大を目的として設立された事業です。
宇宙航空利用を新たな分野で進めるにあたって端緒となる技術的課題にチャレンジする研究開発や、宇宙航空開発利用の発展を支える人材育成等、宇宙航空開発利用の新たな可能性を開拓するための取組を行い、さらなる裾野拡大を目的としています。
全国の大学等研究機関から提案課題を募集し、書類選考・面接によって採択課題を決める文部科学省所管の競争的資金制度です。
【「人文社会×宇宙」分野越境人材創造プログラムについて】
学習院大学が申請した「人文社会×宇宙 分野越境人材創造プログラム」では、将来の宇宙分野の裾野拡大や我が国のプレゼンス強化を目的とし、国際的な宇宙活動ルールの形成等を牽引すべく、理工学領域のみならず、人文・社会科学系の高度な知見を宇宙分野に応用するための人材育成基盤を構築する提案課題が求められます。
【学習院大学の提案プログラムについて】
学習院大学は、「宇宙ルール形成に着目した文理融合×産官学連携による人材創造プログラム」を提案し採択されました。具体的な人材創造プログラムは以下の通りです。
(1)文理融合×実践の場としての全学共通科目「宇宙利用論」開講
(2)宇宙ビジネス国内外研修等開発による人材育成
(3)マンフレッド・ラクス宇宙法模擬裁判大会アジア太平洋地区大会開催による世界展開力強化
(4)宇宙法国際シンポジウム開催による社会連携・社会貢献推進
これらのプログラムを通じて、我が国における宇宙利用分野を牽引し、特色ある研究拠点の形成に取り組んでいく予定です。
■学習院大学理学部物理学科教授 渡邉 匡人のコメント
民間の宇宙事業が活発化している現在、将来多くの人々が宇宙利用に携わっていく可能性があり、今後想定される宇宙利用における課題をいかに解決していくかを今考える必要があります。宇宙利用の課題解決は、1機関や1国だけでおこなうことはできません。文理融合のひろい視野でのルール形成を構築していく必要があります。このため、本プロジェクトでは国内外の様々な専門家や機関と協力し、人類が宇宙を恒久的に平和利用していくルール形成を主導していく人材育成を目指していきます。
■学習院大学法学部法学科教授 小塚 荘一郎のコメント
星空を見上げるとき、誰もが純粋な気持ちになります。しかし、宇宙利用は、目的や意図を間違えると、相互にぶつかり合ったり、ときには政治的な緊張を高めたりと、深刻な問題を引き起こすこともあります。このプロジェクトを通じて本学では、宇宙法の研究に10年以上の実績を持つ慶應義塾大学宇宙法研究センターの先生方にもご参加いただいて、宇宙利用の適正な枠組みとなる「宇宙ルール」の理解とスキルを身に着けた人材を育てていきます。
■学習院大学国際社会科学部国際社会科学科教授 乾 友彦のコメント
本プロジェクトにおいて、インターンシップ先としてアメリカやヨーロッパ、シンガポールの宇宙ベンチャー企業なども開拓する方針であり、ゼロから事業をつくり上げるベンチャーマインドを学んでほしいと考えています。ただし、宇宙事業に関わる理工学的な知識や技術の習得を目指すわけではありません。大切なのは、「技術をどう活かし、どんな課題を解決するのか」「いかなるビジネスに発展させられるのか」といった視点を持つことです。
■学習院大学 学長 荒川 一郎のコメント
宇宙空間はこれまで主として理工系の研究・開発の場でした。その成果は通信・気象情報など公的事業により民間へ還元されてきました。これからは、ビジネスとして民間企業がそれらを担い、また宇宙を利用する新たな産業が発展していくでしょう。すでに私的な宇宙旅行も始まりました。国境のない宇宙空間を舞台とした国際的な社会活動には、人文、社会、自然科学にまたがるこれまでにない学際的視点が必要です。その素養を身につけた若い人材が育ち、活躍することを願っています。
<関連リンク>
文部科学省宇宙航空科学技術推進委託費
https://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/space/jigyou/detail/1347482.htm
令和4年度採択課題一覧
https://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/space/jigyou/detail/1347482.htm#r04
<学習院大学について>
学習院大学は、法学部・経済学部・文学部・理学部・国際社会科学部を持つ総合大学です。
今回の提案課題の基盤となった「宇宙利用論」は、2022年度より開始した学習院大学中長期計画「Gakushuin U.Grand Design 2039」採択事業です。これまでにも、学校長裁量枠「文理融合が導く先端研究による人間中心の社会の実現」事業において「宇宙ベンチャー概論」の実施や、「文理融合による学習院大学の特色あるSDGsの検討と試行」事業において、「地球環境の持続を目指した宇宙資源利用プロジェクト」を発足させるなど、宇宙利用に関する多様な教育研究活動を行っています。
大学名 : 学校法人学習院 学習院大学
住 所 : 東京都豊島区目白1-5-1
学 長 : 荒川 一郎
設 立 : 1947年4月
U R L :
https://www.univ.gakushuin.ac.jp/
<本件に関する報道・メディア関係のお問合せ>
学習院大学
大学学長室広報センター 川崎
Mail : koho-off@gakushuin.ac.jp
Tel : 03-5992-1008
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/