愛知県豊田市にレーザアプリケーションラボを開設
~新たな共創拠点により電動化部品の開発加速に貢献~
● 自動車部品産業の集積地である愛知県内にレーザアプリケーションラボ「CALL」を開設● 最新鋭のBRACE(R)を設置し、電動化部品を開発・生産する企業へレーザ溶接ソリューションを提供
● 従来の当社ファイバレーザ比最大50%の消費電力削減により生産ラインのカーボンニュートラルに貢献
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:小林敬一)は、愛知県豊田市に新たにレーザアプリケーションラボ「CALL」(コール)を開設しました。自動車電動化の急速な進化に対しオンサイトでのレーザソリューション開発を提供することで、電動化部品の開発や生産技術開発加速の期待に応えます。
■背景
モビリティの電動化に伴い、車両に搭載されるキーコンポーネントの高効率化・大出力化・小型化が求められています。自動車部品製造時の銅溶接工程では、使用される銅の使用量およびそれにともなう接合点の増加に対応するため、生産性の高いレーザ溶接の適用が期待されています。当社は、Blue-IRハイブリッドレーザBRACE(R)を2022年1月に製品化し、同年3月より千葉事業所(千葉県市原市)内のレーザアプリケーションラボにおいて、銅溶接に最適化されたレーザ溶接ソリューションの開発ならびにパートナーとの共創提案を進めてきました。BRACE(R)の特徴である低熱害かつ安定したスパッタフリー溶接に対する期待が大きくなるにしたがい、より近い場所でより密接に共創を進めたいという要望をいただいていました。
■内容
中部地区に拠点を置くパートナーとの共創の場として、古河電工トヨタテクニカルセンター(愛知県豊田市)内にレーザアプリケーションラボ「CALL」を開設しました。レーザアプリケーションラボにはBRACE(R)が設置され、パートナーが持ち込むサンプルでテスト加工を行うことができます。
古河電工トヨタテクニカルセンター外観
CALL内観
このたび新設したレーザアプリケーションラボ「CALL(Chubu Advanced Laser processing Laboratory)」の名称には、パートナーにお声がけし(CALL)あらゆるモノの加工プロセスを共に創り出してゆく(Co-creation + ALL)ことへの強い思いを込めています。今後、BRACE(R)の高出力化も計画しており、次世代の電動車に搭載される様々な電動化部品へも溶接ソリューションを提案してまいります。
BRACE(R)は、モータに加えて、インバータやリチウムイオン電池等の電動化部品に使用される銅やアルミニウム等の難加工材の接合に最適なレーザ発振器です。BlueレーザとIRレーザの組み合わせの最適化により、これまでのレーザ溶接と比較して、スパッタフリー・低熱害・バラつきの少ない溶融深さを最大で50%の消費電力(当社ファイバレーザ比)で得ることができます。これらの特徴により、モータに用いられている線材同士の接合やインバータ等に使用されている銅バスバー同士の接合だけでなく、銅絶縁基板への銅バスバーの直接溶接といった新しいレーザ溶接方法の提案が可能となりました。また、銅材料の削減による小型化、生産効率の改善により生産ライン全体のCO2排出量削減に寄与できると考えています。
■関連ニュースリリース
青色レーザ出力1kWを実現したBlue-IRハイブリッドレーザ「BRACE(R)X」を販売開始
https://www.furukawa.co.jp/release/2021/kenkai_20211124.html
古河電気工業と日亜化学工業、モビリティの電動化推進を支える基幹技術(レーザ加工)において業務提携
https://www.furukawa.co.jp/release/2021/kei_20210426.html
古河電工産業用レーザ
https://www.furukawa.co.jp/fiber-laser/
『BRACE』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。
古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182