GitHub、GitHub Sponsorsで企業からの資金提供によるスポンサーシップの受付を開始

ギットハブ・ジャパン合同会社

オープンソースプロジェクトおよびビジネスユースを含む、ソフトウェアの開発プラットフォームを提供するGitHub, Inc.(本社:米国サンフランシスコ)は、2023年4月4日(米国時間)にGitHub Sponsorsを通じて企業からの資金提供によるスポンサーシップの受付を開始しました。
 
 


オープンソースは今や世界の基盤となり、ウェブサイト上だけでなく、我々の日常生活にも浸透しています。しかし、複数の財団からの資金提供があるにもかかわらず、オープンソースコントリビューターの多くは、いまだに有意義な資金援助を受けることができていません。そのため、多くの開発者、特に過小評価されているグループの開発者は、オープンソースに携わることができないか、仮に携われるとしても個人的なコストを伴うことになります。GitHubの目標は、オープンソースでのキャリア構築を可能にすることです。

企業からの資金提供によるスポンサーシップの参加受付開始  
GitHubは「より持続可能なオープンソースエコシステム」というビジョンを掲げて、2019年にGitHub Sponsorsを開始しました。以降、世界の68の地域で3,300万ドル以上がオープンソースに投資されています。GitHubはまず、個人を対象に、プロジェクトやメンテナーに資金援助する機会を提供しました。インパクトはあったものの、プロジェクトやメンテナーが感じている需要の大部分を占める企業からの支援は得ることができませんでした。その一方、企業は利用しているプロジェクトへの支援強化に、さらに関心を高めています。

そうしたギャップを埋めるとともに、企業が利用している多数のプロジェクトやメンテナーを支援できるよう、2023年4月4日より、企業からの資金提供によるスポンサーシップの参加受付を開始いたします。

「オープンソースインフラストラクチャの重要な部分は、少数の勤勉な個人が無償で保守していることが少なくありません。Mercedes-Benzを始め、多数の企業がこうしたコードを利用しています。また、膨大な数のユーザーや企業が、HeartbleedやLog4Shellなどの影響を受けたツールを使用しています。基盤となるツールを信頼できることは、すべての人の利益になるはずです。Mercedes-Benzがこのような人たちの活動を支援する理由はそこにあります。」
— Wolgang Gehring氏 / FOSS Ambassador / Mercedes-Benz

ベータ版では、AWS、American Express、Shopify、Mercedes Benzなどの3,500のパートナー企業からの直接的な資金提供が大幅に増加しました。2022年には、スポンサーシップによる資金提供の40%近くが企業経由となり、企業が資金提供するスポンサーシップは、個人によるスポンサーシップの平均約15倍の価値をメンテナーにもたらしています。 

「GitHub Sponsorsはtldrawに対する非常に多くの評価をもたらしてくれました。この評価がなければ、tldraw を中心にスタートアップを立ち上げようとさえ試みなかったかもしれません。また、私たちの方針を支持してくれる個人と企業のスポンサーの両方がなければ、うまくいかなかっただろうと思います。このプログラムのおかげで、tldraw に関するコンテンツとコミュニティを作成することができました。私は支援してくれているスポンサーを公開していたので、そのスポンサーが自らのコミュニティを育てることもできました。」
— Steve Ruiz氏 / 創設者/ tldraw

企業からのスポンサーシップはメンテナーに大きな変化をもたらすため、企業が大規模な資金援助を行えるよう、GitHubでは請求書による支払い(https://docs.github.com/ja/sponsors/sponsoring-open-source-contributors/paying-for-github-sponsors-by-invoice)、顧客に請求する予算のインサイトを見える化するダッシュボード、スポンサーシップ履歴などの機能を追加し、摩擦を取り除くことに力を入れてきました。その結果、こうした機能をすべての企業が利用できるようになりました。

企業からの資金提供によるスポンサーシップへの手数料の導入 
2019年以降、GitHub Sponsorsは手数料無料であり、GitHub Sponsors Matching Fundと併せて、多くの開発者が資金提供を受け、その有益な活動を続けていました。 

手数料を導入する可能性があることについては、プログラム開始時にすでに公表していました(https://github.blog/2019-05-23-announcing-github-sponsors-a-new-way-to-contribute-to-open-source/)が、このエコシステムを最も支えることができると思われる方法で導入したいと考えていました。GitHubはGitHub Sponsorsの支払処理にかかる費用に対処しながら、プログラムの目的に沿った料金体系を決定しようと努めてきました。 

2023年4月4日より、企業が新たに作成するすべてのスポンサーシップに手数料が適用されます。手数料は、支払方法によって異なります。 
すでにクレジットカードで支払っている、既存の定期的なスポンサーシップについては、2023年6月1日よりこれらの手数料が適用されます。現時点で請求書による支払いをしている企業の場合、ベータ契約が終了するまで、請求書に手数料は適用されません。個人の資金提供によるスポンサーシップについては、引き続き、手数料はかかりません。 

GitHub Sponsorsへの支払いを請求書払いに変更する方法については、こちらをご覧ください。
https://docs.github.com/ja/sponsors/sponsoring-open-source-contributors/paying-for-github-sponsors-by-invoice

バルクスポンサーシップの導入 
大規模にスポンサーシップを行っている企業には、複数のスポンサーシップを行える便利な方法が必要です。昨年、GitHubは900を超えるオープンソースの依存関係に対して一度にスポンサー(https://github.blog/2022-06-24-thank-you-to-our-maintainers/)となりました。その際に使用したツールも、今回、提供を開始します。バルクスポンサーシップはGitHub Sponsors Explore(https://github.com/sponsors/explore)ページに組み込まれており、資金提供可能な依存関係を簡単に見つけて支援できるようになっています。CSVとしてエクスポートすることも可能になりました。

バルクスポンサーシップの詳細についてはこちらをご覧ください。
https://docs.github.com/ja/sponsors/sponsoring-open-source-contributors/sponsoring-an-open-source-contributor

GitHub Sponsorsの未来とフィードバック 
GitHubは、オープンソースにおける持続可能な資金調達の未来は、企業からの資金提供によるスポンサーシップにあると考えています。現在、約90%の企業が何らかの形でオープンソースを利用していますが、それが直接的な資金援助となるのは先の話です。GitHubは今後も、摩擦を取り除き、オープンソースの依存関係を直接サポートすることが通常となるよう改善を続け、取り組みに関するストーリーの共有を続けていきます。 

今回の発表は支払いとチェックアウトの仕組みに関するものがほとんどですが、これは必要な作業の全体からすると一部に過ぎません。メンテナーがスポンサーシップとスポンサーへの可視性を管理する手段の提供にも取り組んでいます。 
 
GitHub Blog
英語:https://github.blog/2023-04-04-whats-new-with-github-sponsors/

日本語:https://github.blog/jp/2023-04-12-whats-new-with-github-sponsors/

GitHubに関する情報は、こちらからもご覧いただけます。
Blog:    (英語)  https://github.blog       (日本語)  https://github.blog/jp
Twitter:    (英語)  @github( https://twitter.com/github )   
    (日本語)  @GitHubJapan( https://twitter.com/githubjapan )

【GitHub について】https://github.co.jp
GitHubは、すべての開発者のためのグローバルホームとして、安全なソフトウェアを構築、拡張、提供するための統合された開発者プラットフォームです。フォーチュン100社に採択された企業のうち90社に所属する開発者を含む1億人以上がGitHubを利用し、3億3千万以上のリポジトリで素晴らしいものを共に創造しています。GitHubのすべてのコラボレーション機能によって、個人やチームがより迅速に、より高品質なコードを書くことがかつてないほど容易になっています。

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