真空ガラス「スペーシア®」が環境賞「50回記念特別賞」を受賞
第50回環境賞(国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援)において、当社の真空ガラス「スペーシア®」が、「50回記念特別賞」を受賞し、2023年6月27日に開催された贈賞式にて表彰されたことをお知らせします。
「環境賞」は1974年に、環境保全や環境の質の向上への貢献が認められる成果、または貢献が期待される成果をあげた個人、法人、団体・グループ等を表彰することにより、広く環境意識の啓発を図ることを目的として創設されました。今回の「50回記念特別賞」は、過去に受賞歴のある企業や団体を対象に受賞後の環境貢献度を評価し、特に優れたものを表彰するものです。当社は2002年度の第29回環境賞において「優良賞」を受賞していますが、今回の受賞は、「スペーシア®」を通じた、開口部の断熱性向上によるCO2削減効果やその後の製品開発によるさらなる性能向上への取り組みが受賞以降も環境保全に貢献したとして評価を受けました。
真空ガラス「スペーシア®」は、ガラスとガラスの間に真空層を作ることで、単板のフロートガラスの約4倍、一般的な複層ガラスの約2倍の断熱性能を実現したガラスで、当社が1997年に世界で初めて実用化に成功しました。厚さは1枚ガラスとほぼ同じ6.2ミリであることから、既存のサッシを使用し、窓ガラスを交換するだけで、開口部の断熱性向上が容易に実現でき、その高い断熱性能から、発売から20年以上にわたり、一般住宅を中心にマンションや商業ビルなど、約300万平方メートルにおよぶ建築物の開口部断熱の手段として広く浸透してきました。
当社における出荷実績をもとに、一般住宅で消費される冷暖房エネルギー消費量を試算したところ、既存住宅で多く使用されている単板ガラス(3ミリメートル厚)に比べて、「スペーシア®」を使用した場合の消費エネルギー量は原油換算で年間約3800万リットル(ドラム缶換算で年間約20万本相当)、CO2排出量では年間約10万トンの削減効果があると推定しています。
昨今のエネルギー価格高騰や省エネルギー意識の社会的な高まりを背景に、「スペーシア®」の導入ニーズはさらに高まっており、NSGグループは、今後も高付加価値の『ガラス製品とサービス』を通じた地球環境の保護を目指してまいります。
[第50回環境賞贈賞式の様子]
左から)国立環境研究所 木本 昌秀 理事長
日本板硝子株式会社 皆合 哲男 建築ガラス事業部門(日本)開発部 担当部長
平 健二郎 執行役員 建築ガラス事業部門 日本統括部長
川﨑 愼司 建築ガラス事業部門(日本)営業部
株式会社日刊工業新聞社井水 治博 代表取締役社長
(写真:日刊工業新聞社提供)
左から)国立環境研究所 木本 昌秀 理事長
日本板硝子株式会社 皆合 哲男 建築ガラス事業部門(日本)開発部 担当部長
平 健二郎 執行役員 建築ガラス事業部門 日本統括部長
川﨑 愼司 建築ガラス事業部門(日本)営業部
株式会社日刊工業新聞社井水 治博 代表取締役社長
(写真:日刊工業新聞社提供)
以上
NSGグループ(日本板硝子株式会社およびそのグループ会社)について
NSGグループは、建築および自動車用ガラスとクリエイティブ・テクノロジー分野で事業を展開する世界最大のガラスメーカーのひとつです。
建築用ガラス事業は、各種建築用ガラス、太陽電池パネル用ガラス等を製造・販売しています。
自動車用ガラス事業は、新車用(OE)ガラスや補修用(AGR)ガラスの分野で事業を展開しています。
クリエイティブ・テクノロジー事業の主要製品は、プリンターやスキャナーに用いられるレンズや、タイミングベルトの補強材であるグラスコードやガラスフレークを中心とする特殊ガラス繊維、およびファインガラスです。
環境賞について
「環境賞」は公害問題の解決が叫ばれていた1974年に創設されました。環境保全や環境の質の向上への貢献が認められる成果、または貢献が期待される成果をあげた個人、法人、団体・グループ等を表彰することにより、広く環境意識の啓発を図ることを目的としています。