インドネシア版NubankのFinture、100万人を超えるユーザーを獲得、東南アジア初のデジタルバンクおよびクレジットカード商品を導入して日本企業の新規市場開拓を支援
東南アジア各国では依然として金融サービスの普及が遅れており、クレジットカード事業は多くの場合、銀行の関連業務とみなされています。統計によると、インドネシアにおけるクレジットカード普及率は2.8%に過ぎず、2011年から2015年までの間に発行されたクレジットカードの発行総数も1,700万枚程度と顕著な増加は見られませんでした。Fintureの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)であるDonny Zhangは次のように述べています。「東南アジアの従来型の銀行は強固なデジタルリスク管理が欠けているために、無担保のリテール・バンキング業務については厳しい参入基準を設けており、従業員に身元照会や最低3~5年の実務経験を求めるなど、顧客に厳格なバックグランド調査を義務付けることが多くなっています。個人客向けのサービスが不足しているこの地域には、デジタルバンクにとってかつてない商機があるということです」
2021年に設立されたFintureは、東南アジア地域におけるデジタルバンキングおよびクレジット決済サービスの有力プロバイダーとして台頭し、「東南アジアのNubank」と称されるようになっています。同社初の商品であるYUPは、それまで国内のユーザーが抱えていた問題に効果的に対処したことで、すぐにインドネシア国内で最も多くのユーザーを持つ消費者向けファイナンスアプリとなりました。さらに、今後、東南アジア地域では金融商品に非常に大きな成長が見込まれることから、すでに6,000万ドル以上の資金を調達しています。
スマートフォンが幅広く普及したことで、消費者のデジタル化やパーソナル化への期待値はますます高まっています。物理的な支店を持たないデジタルバンクは顧客と直に接するため、従来の銀行にはアクセスできない顧客セグメントにもリーチすることができます。この点について、Fintureの最高財務責任者(CFO)であるGavin Guoはさらに次のように述べています。「YUPではデジタルデビットカードサービスや預金口座を導入すると同時に、引き続き保険や個人向けローン、マイクロビジネス向けローンも拡大して、東南アジア市場のギャップを埋めていく計画です。デジタルバンクはテクノロジーの支援により、簡単かつ便利で手頃な料金の金融商品を一般の人たちに提供することができます。」
現在、デジタルバンクは銀行業界におけるトランスフォーメーションの推進力になっており、顧客や業界関係者、投資家から大きな期待を寄せられています。ブラジルのデジタルバンクNuBankは、画期的なフィンテック商品の提供を通じて瞬く間に中南米最大規模の企業の1つとなり、デジタルバンキングの分野で新たな可能性を探る投資家を惹きつけています。YUPはこうした企業の成長モデルからインスピレーションを得ると同時に、拡大する自社のユーザーベースやデータモデル、リスク管理能力を最大限に活かして、この地域で最も有望な市場のひとつである東南アジア地域で積極的な事業展開を図っていきます。
Fintureについて
Fintureはシンガポールを本拠とするフィンテック企業で、上海、シンガポール、ジャカルタに事業所を置いています。2021年の創業後、東南アジアでデジタルバンクおよびクレジット決済事業を展開しています。Fintureは、誰でも簡単で便利かつ手頃な料金で金融商品を利用できるようにするべきだという信念の下、各国の金融機関やフィンテック企業との連携を通じて、初の商品であるYUPの提供開始以来、飛躍的な成長を遂げています。YUPはすでにインドネシア国内で最も人気の高いコンシューマーファイナンスアプリとなっており、新規のクレジットカード発行枚数は国内最大の銀行を上回っています。
Finture公式ウェブサイト:https://finture.id/
Finture共同創業者兼最高経営責任者(CEO) Donny Zhangについて
2021年に共同創業者としてFintureを設立した Donny Zhangは、フィンテック及び金融サービス業界における15年以上の経験を有しています。英国シェフィールド大学卒業後、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして勤務。2015年に360グループに戦略投資マネージャーとして入社し、中国や東南アジア、南アメリカ等の市場で金融テクノロジーの開発を担当しました。複数のグローバル市場におけるデジタルバンキングやスタートアップ企業への投資や研究開発案件の指揮を執り、360グループのファイナンス事業部門である360DigiTechの成長と資金調達に貢献しました。NASDAQ証券取引所への上場の際も大いに尽力し、2018年に無事、上場を成功させました(NDAQ: QFIN)。
その後、360DigiTechの東南アジア事業担当CEOに任命されて、ジャカルタでの事業を拡大し、東南アジア地域の金融サービス分野に未開拓の商機の存在を見出し、労働者階級のニーズに合わせたコンシューマーファイナンスや決済商品を提供する手段として、デジタルバンキングを専門とするFinture,の設立に着手しました。