【東京農業大学第三高等学校・附属中学校】独自の「学内完結型学習体制」における「EdOM」の活用とその効果とは
学校と民間のスクール支援サービスが連携しながら、生徒の放課後の学びをサポートしています。
東京農業大学第三高等学校・附属中学校(埼玉県東松山市)は、大学入試改革で問われる学力の育成に向け、2020年度からの「教育改革の3本柱」として、「大胆なグローバル化」「実学で真の力を育てる」「学内完結型学習体制」を掲げています。その1つである、「学内完結型学習体制」については、都心からやや離れた場所に位置し、1時間以上かけて通学する生徒も少なくないという点から、大きな効果をあげています。
「学内完結型学習」として、帰宅後の塾や予備校利用の代わりとなりうるような課外講習が充実しており、学力定着や入試対策など、生徒個々の目的にあわせ、理解が定着するまで何度でも受講することができます。卒業生による「進路報告会」や大学講師による「進路ガイダンス」、教員との二者面談なども頻繁に行われ、よりきめ細かなサポートがなされています。
更に、「学内完結型学習」を支えるもう一つの要素として、株式会社学びの森が展開するスクール支援事業「EdOM(エドム)」の活用が挙げられます。2020年度から導入されたもので、中高それぞれの校舎に「EdOM」の講師が常駐し、教員と授業の進度を共有しながら、放課後を中心に多様なスタイルで生徒の学びを支援しています。
中学校では、生徒全員に対する「放課後学習支援」として、自主的に勉強する仕組みづくりに「EdOM」を活用しています。学校の授業と同じ単元の演習問題に取り組む講習や、自由に質問ができるチューターが常駐する自習室で、生徒たちはその日の復習と自宅学習用の課題を、まさに帰宅前に「完結」させることができます。また、定期試験向け対策講座や、理科の実験レポートなどの課題への取り組みの支援など、学校教育とリンクしたサポートも充実しています。その成果として、放課後に残って勉強する生徒の姿は年々増えており、提出された課題ノートなどにも、生徒の学びの質が上がっていることが目に見えて現れているとのことです。
一方高校では、「EdOM」は希望者対象の「学内塾」の位置づけとなります。学校の授業理解度を深め、定期試験の対策を中心とする「ベーシッククラス」と、難関大合格を目指す生徒を対象に、大手予備校などで指導実績のある講師が授業を行う「アドバンスクラス」が設けられ、100名以上の生徒が活用しています。オンラインによるリモート講習にも対応しており、学校の教室や自宅でも、予備校と同等の授業を受けることができます。
株式会社学びの森代表の高田康太郎先生は、「学習面はもちろん、生活面まで幅広くサポートできる体制を取っています。授業の合間に生徒が講師を訪ねてくることも多いですね。保護者面談も定期的に開催しているので、悩み事にはすぐに対応できるようにしています。学校と協力して全力で生徒を支えますので、勉強に苦手意識を持っている小6の受験生にも、安心して入学してほしいですね」と笑顔で話してくれました。
「EdOM」を活用して4年目を迎え、校長の神山達人先生は、「生徒たちからは、勉強の習慣がついて定期試験の順位が上がったとか、オンラインの自習室のおかげでテスト前の不安感があまりないといった、前向きな声が聞こえています。実際に、放課後に個々に合わせた指導ができているため、学校の授業の進度が早くなり、より内容が深まるようになりました。立地面ではやや不便な本校ではありますが、その分様々な体制を取って、生徒たちにより満足できる6年間を過ごしてもらえるよう、これからも教職員一同、懸命に取り組んでいきたいと思います」と話してくれました。
取材・撮影:学校法人東京農業大学 初等中等教育部(TEL:03-5477-2391)