緑溢れる広大な都市公園が西日本最大のターミナル駅に直結する「グラングリーン大阪」先行まちびらき 日建設計が都市計画・設計監理・ランドスケープ設計を担当
公園の中にまちをつくる”ランドスケープファースト”な都市開発
株式会社日建設計(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:⼤松敦、以下「日建設計」)は、2024年9月6日に先行まちびらきとなる、うめきた2期地区開発事業「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」の設計監理及び設計全体統括※他を担当しました。グラングリーン大阪は、「大阪本来の潤ったみどりの大地」というコンセプトのもと、敷地全体をひとつながりの大地として捉え、公園と民地の「みどり」空間が一体的に溶け込むようにデザインされています。その中心に位置する「うめきた公園」では、公民連携の枠組みの中で高質な都市公園を実現しています。約3mのランドフォーム(盛土)により、南公園の大阪駅前に対して開かれた都市的な広場空間「うめきた広場」、北公園や梅田スカイビルの里山の森とつながる多自然型の空間「うめきたの森」、南北街区を横切る道路は歩車道一体となった線状の劇場的空間「ステッププラザ」の多様な3つの居場所(コア)が創出されています。
シンボリックな空中園路「ひらめきの道」は、道路で分断された南北公園を歩行者ネットワークとしてつなぎつつ、ランドフォームの平面形状と逆S字の配置により公園を俯瞰的に望み、梅田スカイビルや都市空間をシークエンスとして体験できる、うめきた地区の新たなランドマークとなります。この「ひらめきの道」と、それにつながるJR大阪駅うめきた地下口やグラングリーン北館・南館、グランフロント大阪や周辺街区とつながるブリッジ・建築も一体で設計、まち全体の回遊性向上にも貢献しています。
「公園と建築が融合したランドスケープファーストのまちづくり」を実現するため、街区周囲の建築群やグランフロント大阪、梅田スカイビルとも調和した正方形のボリュームを小~大スケールまで通して使いつつ、それぞれのボリュームを少しずつ「ずらす」ことでその間に多様な「間」を生み出しました。公園や道路の敷地境界を越えて正方形の群造形が呼応し、「間」に「みどり」が介入することで大小さまざまな緑あふれる余白が生まれ「公園の中にまちがある」今までにないパブリックスペースを実現させました。
さらに、建築ボリューム自体もランドスケープの構成要素と捉えて、大地から生え出たような「みどり」の背景に馴染む外装を各ボリュームに纏わせた、寛容で居心地の良い空間を創出しました。ランドフォームと一体につくられた公園内の建築群はランドフォームに埋め込まれるような形で一体的にデザインされ、どこにも裏のない建築デザインとなっています。
また、日建設計は全体統括の一環として、グラングリーン大阪の緑化の価値を温室効果ガス削減や温熱環境改善、生物多様性促進など5つの評価軸「みどりのものさし」により可視化しました。例えば樹林率が12%まで増加することで大阪の動植物生息地ネットワークへポジティブに作用することなどが確認でき、緑が少ないと言われる大阪全体へ貢献を可視化しています。
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を⾏うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900年の創業以来120年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで⽇本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。
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