秋の咳に要注意。意外な原因とは!?
大正製薬株式会社が20歳以上69歳以下を対象に秋の咳に関する調査をしました。
秋は、気温や湿度の変化によって体調に影響が出やすい季節ですね。特に注意したいのは「咳(せき)」。喘息が悪化しやすいのは1年のうち秋であるなど、実は秋は咳が出やすいシーズンなのです。
調査のなかで、咳が出ることで生活に支障の生じたエピソードが多数寄せられました。
<エピソードの一例>
・咳が止まらず肋骨にヒビが入った。
・就寝後に咳で眠れないことがあった。疲れを取るための睡眠のはずが、
逆に疲れが増して翌日もつらかった。
・咳が出て、眠れないのが自分だけではなく、子供も眠れなくて迷惑をかけた。
⋄咳をすると疲れるのはなぜ?
咳1回あたりの消費カロリーは約2.1 kcalです。1分間に1回の頻度で10時間咳をすると、消費カロリーは1250 kcalにもなります。これは約2.8時間のランニングに匹敵します。
⋄咳ってどれくらいうるさいの?
咳の音量は70~90dB程度と言われています。これは目覚まし時計や電話のベル、玄関チャイムと同じくらいの音量です。快適な睡眠のためには35dB以下が望ましいため、夜に周りの人が咳をすると睡眠に支障が出る可能性があります。
咳が出ると自身がつらいだけでなく、周りの方への迷惑になるのではないかという不安な気持ちになってしまう方もいらっしゃるようです。
意外と知られていない秋の咳、その原因を解説します。
◆秋に多い咳の原因
①秋の花粉症
花粉症といえば春先の杉の花粉症を思い浮かべる方が多いですが、秋にもブタクサやイネ科植物の花粉症がみられます。スギの花粉症では、鼻水や目のかゆみが主な症状です。一方、ブタクサやイネ科植物の花粉症では、これらの症状に加えて咳の症状が多くみられることが報告されています。これは、ブタクサやイネ科植物の花粉が体の奥に入りやすい性質を持つためだと考えられています。花粉症は花粉が体内に侵入することによって起こるため、花粉を回避することが重要です。マスクなどの着用に加え、ブタクサやイネ科植物などの草本植物の花粉は、スギなどの樹木の花粉と比べて飛散距離が短いことから、生息地に近づかないことも効果的です。
ダニも花粉と同様に咳を引き起こすことがあります。日本では秋が最もダニの多い状態となります。ダニが原因となる咳への対処では、ダニを除去することが有効です。家の掃除を徹底することで喘息症状の軽減に効果があると報告されています。秋にかけて家の中で咳が出やすい方は、衣替えのタイミングで家の掃除をしてみませんか?
③台風
夏から秋にかけて日本に多く襲来する台風も、咳を悪化させる原因であることが報告されています。台風による咳の悪化は、気温や気圧の低下が原因であると考えられています。秋に咳が出やすい方は、天気予報をチェックして天候の変化にも気を配ってみましょう。
◆秋に咳が出てつらいのは夜眠る前
秋に咳が出てつらい人を対象に、最もつらいタイミングの調査をしたところ、「夜眠る前」であることがわかりました。
眠るときにとる姿勢によっては、鼻水や痰が気道へと流れてきます。流れてきた鼻水や痰が気道を刺激することによって、咳が引き起こされると言われています。
◆最後に
秋は咳が出やすい季節であることを意識している人は少ないかもしれませんが、実際には咳の要因が増える季節であり、注意が必要です。また、秋に咳が出てつらいと感じる人では、夜眠る前に最もつらく感じていることがわかりました。咳の原因をきちんと把握し、原因に応じた対処を意識することも重要です。
今後も皆様が健康な毎日を送ることができる社会を実現するために、大正製薬は様々な情報発信を進めてまいります。
【調査概要】
調査主体 : 大正製薬株式会社
調査方法 : インターネット調査(Surveroidを利用)
調査期間 : 2024年9月3日~2024年9月4日
調査対象 : 20歳以上69歳以下の生活者
有効回答数 : 1,205人