漢方診療を牽引してきた第一人者がこれからの日本医療の姿を語る―『漢方を交えた医療論―和漢診療学からの提言』11/25発売!
◆東西医学を俯瞰し、あるべき医療の姿を問い直す
- CTもPCRも抗菌薬もない時代から、全人的な診察をもって病因を分析し人々を治療してきた漢方という医療体系には、すべての医療人に必要なエッセンスが詰まっています。病因を各臓器の不調や、さらに分子レベルまで特定する「西洋医学」と、病因はひとつではなく、臓器横断、身心一如の複雑系としてとらえ、さらに家族や職場の人間関係にまで踏み込む「東洋医学」。まったく違った「思考の枠組み」を織り交ぜ、この両方が使える日本独自の医療を提案します。
- 高齢社会、ポリファーマシー、総合診療医不足、医療経済など現代医療が抱える諸問題に、50年もの間、漢方と西洋医学の両方を使いこなしてきた泰斗が直言!
- 東洋医学で用いられる概念がICD-11にも採用され、伝統医学の有用性を世界的にも再確認する動きが活発になってきています。漢方の知恵を活用することで、より良き日本の医療を願う著者の熱い想いが込められた必読の1冊です。
◆目次
- 第1章 医療の本質
- 第2章 漢方も交えて医療を考える
- 第3章 漢方と科学を考える
- 第4章 漢方の診断と治療、そして死生観
- 第5章 医学教育と漢方
- 第6章 漢方を取り入れた医師たちへのQ&A
- 第7章 印象に残った症例
- 第8章 漢方と社会 現状と将来展望
- 第9章 日本型医療システムの提案
◆著者プロフィール
- 寺澤捷年(てらさわ かつとし)
略歴
1944年11月21日生
1963年 都立両国高校卒業
1970年 千葉大学医学部卒業後、千葉大学医学部第一内科医員
1975年 同大学院修了(中枢神経解剖学専攻・医学博士)
1993年 富山医科薬科大学医学部和漢診療学講座教授
1999年 同大学医学部長、2002年に副学長・附属病院長
2005年 千葉大学大学院医学研究院和漢診療学教授
2010年より 千葉中央メディカルセンター・和漢診療科顧問
資格
富山大学名誉教授、医師、医学博士、博士(文学)、日本神経学会専門医、
日本東洋医学会専門医・指導医
叙勲
瑞宝中綬章 令和5(2023)年秋・受章
受賞歴
北里研究所「大塚敬節賞」、 陳立夫中医薬学術奨賞、日本東洋医学会学術奨励賞、
和漢医薬学会学会賞、 日本東洋医学会学術賞、 日本医史学会・矢数道明医史学賞、
武見記念・生存科学賞、全日本学士会・アカデミア賞、日本医師会最高優功賞、
漢方医学振興財団功労賞など
著書
『症例から学ぶ和漢診療学 第3版』(医学書院)、『吉益東洞の研究』、
『和漢診療学・あたらしい漢方』(ともに岩波書店) 『漢方開眼』(医聖社)、
『漢方腹診考―症候発言のメカニズム』、『漢方・気血水論の研究』(ともに、あかし出版)など
◆書誌情報
- 書名:漢方を交えた医療論―和漢診療学からの提言
- 著:寺澤捷年
- 刊行:2024年11月25日
- 判型・頁:A5・232ページ
- 定価:5,500円(本体5,000円+税)
- ISBN:978-4-260-05741-7
https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/114712