【ニュースレター】当社協力のバイクアニメ、Netflixで全世界に独占配信
~組織横断のクリエイティブチーム12名で、創造の世界でも躍動するリアリティを追求~
100年後の東京を“旧車”「YZF-R1」が疾走
人びとの日常にAIが張り巡らされ、あらゆる都市機能の自動化が実現した“100年後の東京”。そんな未来都市を舞台とするNetflixオリジナルSFアニメーション『Tokyo Override』(監督:深田祐輔、ヴィーラパトラ・ジナナヴィン)が、Netflixによる世界独占配信でスタートしました。
迫力いっぱいのバイクアクションも、大きな見どころの一つであるこの作品。その制作過程では、当社もさまざまなかたちで協力・監修を行っています。たとえば、登場人物たちとともに未来都市を疾走するのは、往年の名車となった「YZF-R1」や「VMAX」。その実車のデザインデータを提供するとともに、サウンド収録等でも協力を行いました。また、100年後のレースシーンを構想してそのマシンをデザインするなど、当社のデザイナーやプランナーが積極的に作品づくりに関わっています。
「特に興味深かったのは、制作チームとともに行ったワールドビルディングというプロセスでした」と振り返るのは、プランニングデザイン部の中村智さん。「100年後の東京の世界観について時間を掛けて議論を重ね、その成果が作品づくりの“バイブル”としてまとめられました。登場するモノやコト、もちろん展開するストーリーも、400ページにわたるこのバイブルに則して進んでいきます」と話します。
「Y/AI」を実物大のコンセプトモデルとして再現し、タイで開かれる「モーターエキスポ2024」に出展
これまでのバイクアニメを超えたリアリズム
『Tokyo Override』の中で描かれる高度にAIが発達した社会では、交通事故等のトラブルは限りなく起こりにくくなっています。一方で、自然災害までをAIがコントロールできるわけではありません。その備えとして、制作サイドが着目したのがレースという舞台でした。
「レースでは想定外のアクシデントが発生します。それをリスクの洗い出しや、安全な場所に移動するパスウェイ探索の手段とする発想がユニークですし、これにレース本来のエンタメ要素が加わった姿に、100年後のレースの意義という点でリアリティを感じました」と中村さん。
スターライダーの一人、アマリンが駆るのは、人間の可能性を信じるマシン「Y/AI(ワイエーアイ)」。MotoGPマシン「YZR-M1」と共通のライダーポジションなどリアリズムを追求しながら、未来のバイクを先行デザインとプロダクトデザインの視線でバランスさせたフォルムも注目の一つです。なお、「Y/AI」は実物大のコンセプトモデルとして再現され、11月末にタイで開かれる「モーターエキスポ2024」で公開の予定です。
「物語の背景には、バイブルに記された100年後の社会構造やテクノロジー、人びとの価値観が流れています。そうしたものを感じたり考えたりしながらご覧いただくと、おもしろさがより深まるかもしれません」と中村さん。「結末は私自身もまだ知りません。いち視聴者として、ストーリーに没入しながら楽しみたいと思います」と話してくれました。
そのコンセプトモデルにまたがるのは、MotoGPライダーのアレックス・リンス選手
※写真は展示用のコンセプトモデルのため安全装具を身に着けていません。
モーターサイクル乗車時は長袖のウェアを着用し、ヘルメットとグローブを装着してください。
■Yamaha Motor | Tokyo Override COLLABORATION PROJECT
https://global.yamaha-motor.com/jp/showroom/tokyooverride/
■広報担当者より
当社のクリエイティブ本部には、デザイナーやプランナーの自己研鑽を促す仕組みがあります。『Tokyo Override』の制作に協力した12名のメンバーも、この仕組みを使って各部門から集まり、それぞれの専門性を活かしながらプロジェクトに参加しました。そのうちの一人は、「100年後の世界を真剣に考える良い機会になった。突き詰めて考えた結果、イメージほどこの世の中が変わるわけではないという感覚を持った」と振り返ってくれました。