アバター遠隔接客サービス「KSIN」、日立市産業祭にて「アンケート型プロモーション」実証実験を実施、共創プロジェクトへの意見収集と認知度向上に協力

AIエージェントをデジタル・マーケティングの新しいチャンネルとして実装

 円谷フィールズホールディングス傘下の株式会社デジタル・フロンティア(本社:東京都渋谷区、代表取締役会長:植木英則、以下「デジタル・フロンティア」)と、株式会社ユニキャスト(本社:茨城県日立市、代表取締役:三ツ堀裕太、以下「ユニキャスト」)は、第46回日立市産業祭において、共同開発したアバター遠隔接客サービス「KSIN(けしん)」を用いた「アンケート型プロモーション」の実証実験を実施しました。

 日立市産業祭は、日立市内で生産された新鮮な野菜や旬の魚介類などの展示販売はもちろん、市内に事業所のある企業が最新技術やサービスを紹介する場となっており、毎年多くの来場者があります。当社はこの機会を活用し、デジタル・サイネージに表示したAIエージェント※1が来場者と自然な会話をしながら、特定テーマに関する意見を聴取できるか、また、テーマへの認知度を高めることが可能かを検証しました。

 今回の実証実験は、株式会社日立製作所様展示場内にて、次世代未来都市共創プロジェクト(以下「共創プロジェクト※2」)をテーマとして行いました。AIエージェントは来場者に音声で声掛け、簡単な雑談を行い、会話中から来場者の年齢や興味関心を推定、共創プロジェクトの3つのテーマ(グリーン産業都市、デジタル健康医療介護、公共交通のスマート化)のいずれかを紹介、最後に共創プロジェクトや市政への意見を集めました。

※1 AIエージェントは、人工知能を活用したソフトウェア・プログラムで、事前に設定した目標達成のために自律的に環境との対話や情報収集をしタスクを完了することを可能にするものです。

※2 共創プロジェクトは、2023年12月より日立市と株式会社日立製作所が包括連携協定を結んで推進している事業で、デジタル技術の活用と共創活動の推進を通じて、日立市全体の活性化及び市のすべての人が豊かに生活することのできる安心・安全なまちの実現を目指すものです。

【日立市産業祭でのKSIN「アンケート型プロモーション」利用の様子】
  

【アンケート利用状況】
・ 期間 2024年11月23日・11月24日の2日間
・ 会場 日立市池の川さくらアリーナ(日立製作所様展示場)
・ KSIN展示会場への来場者数 239名
・ 回答者総数        131名
・ 回答率           54.8%

 デジタル・サイネージを目にした来場者は、「AIとお話しできるんだって」「何か話しかけてみようよ」と足を運んでくださる方が多く、共創プロジェクトに対する期待や応援のメッセージが集まりました。また、来場者の属性は、家族連れでの来場者が多く、親が子に会話を促す、親子で一緒にAIエージェントと会話する様子が見られました。
 なお、3つのプロジェクトテーマの内もっとも関心が高かったのは「公共交通のスマート化」で、地域住民の方の交通渋滞への悩みの深さを印象付ける結果でしたが、同時に、人口減少や少子高齢化を背景に「グリーン産業都市」「デジタル健康医療介護」を含めたすべてのテーマが相互に関係していることを示唆する意見もありました。

【実証実験の成果と課題】
  • 来場者数や回答率の高さから、表情豊かで親しみやすくTPOを選ばないフォトリアルなアバター・デザインと生成AI技術による自然な会話の組み合わせが、アンケートやプロモーションに適したメディアであることが確認された。
  • 常に人通りのあるにぎやかな環境であったが、音声入力された言葉はおおむね正確な文字表示がされ、表現にずれがある場合であっても、自然な会話を続けることができることが確認された。
  • アンケート機能のためにシナリオに沿った発問・回答をするようAIを設定していたが、より自由度の高い会話が求められるシーンがあり、プロモーションの比重が重い場合には、シナリオの順序もより変化の大きいものとする方が来場者の率直な意見を集めやすい可能性がある。
 アンケート型プロモーションは、イベント会場やショッピングモール・店舗の入り口などに設置して、無人で運用することが可能です。また、サイネージには会話内容だけではなく、図面や商品画像などを表示することも可能で、収集した会話記録はテキストデータで保存されるためデータ分析もしやすくなります。
 現在のデジタルマーケティングでは、アプリインストールやアカウント連携が欠かせませんが、アンケート型プロモーションは来場者に対してこうした負担を強いることなく、アンケートとプロモーションを同時に実施することを可能にします。足を運んだからこそ感じることできる価値を体験した「お客様のリアルな声」のマーケティング活用を実現しできるところが特徴です。民間企業や自治体のプロジェクトや製品のプロモーションとしてはもちろん、デジタルマーケティングの新しいチャンネルの一つとして活用できるものと考えています。


 「KSIN」はデジタル・フロンティアの保有するCG・VFX制作技術を駆使した3DCGのフォトリアルで高精細なアバターを搭載しています。アバターの表情や動きなど豊かな感情表現でより人間味のあるコミュニケーションを実現します。人が遠隔でアバターを操作する場合は、そのオペレーターの表情や動きをリアルタイムでアバターに反映でき、アバター越しでありながらも対面での接客のような自然なコミュニケーションができることが特長です。

 労働力不足や業務効率の課題に対して、表情豊かで親しみやすく、TPOを選ばないフォトリアルなAIアバターを新たな労働力として導入し、接客業務の一部自動化や無人化を実現したいと考えています。

 デジタル・フロンティアは、今後も本サービスをはじめ、円谷フィールズホールディングスグループが有するデジタルアセットと映像開発技術・コンテンツ等を融合し、デジタル領域における新規事業の開発に積極的に取り組んでまいります。

■「KSIN(けしん)」サービスの概要
サービスに関するより詳細な情報につきましては、下記ウェブサイトをご確認ください。
KSIN公式サイト
https://unicast-robotics.com/ksin-avatar/

<デジタル・フロンティアについて>
3DCG制作を中心とした日本の映像プロダクション。国内におけるデジタルヒューマン研究開発のパイオニアであり、実在の人間と見間違えるほどの高品質なCGモデル制作技術を保有しています。実写合成のVFX、作画ベースのセルルックアニメーション、フルCGアニメーションなど、幅広いジャンルの制作を手掛けています。主な作品実績に「今際の国のアリス」「竜とそばかすの姫」「GANTZ:O」「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」など。
※ 株式会社デジタル・フロンティアは円谷フィールズホールディングス株式会社のグループ会社です。

<ユニキャストについて>
「人とロボットが共創する未来をつくる」を事業ミッションとし、コミュニケーションロボットの業務活用を通して、人々がより生産性を発揮できる社会の実現を目指しています。
本サービスの他に、ロボットを利用した企業受付サービス、AI検温サービスなどの開発・提供を行ってきました。その中で培った接客業務のシステム化ノウハウを本サービスの開発に生かし、効率化だけではなく、お客様にとって新鮮で満足度の高い接客業務DXの実現に取り組んでいます。

【本サービスに関するお問い合わせ】
株式会社デジタル・フロンティア
お問い合わせフォーム:https://www.dfx.co.jp/contact/

株式会社ユニキャスト(Unicast Inc.)
お問い合わせフォーム:https://unicast-robotics.com/contact/

※記載された会社名、商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
円谷フィールズホールディングス株式会社
ホームページ
https://www.tsuburaya-fields.co.jp/
代表者
山本 英俊
資本金
794,800 万円
上場
(旧)東証1部,東証プライム
所在地
〒150-0036 東京都渋谷区南平台町16-17渋谷ガーデンタワー
連絡先
03-5784-2111

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