アルプスアルパイン株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役 社長 CEO:泉英男、以下「アルプスアルパイン」)は、Bluetooth® Core 6.0に新たに搭載された拡張機能であるチャネルサウンディング※1をサポートする評価キットを2025年5月より提供開始します。また、このキットに搭載されているBluetooth® Core 6.0対応モジュールの量産を2025年度中に計画しています。
アルプスアルパイン独自の測位方式に関して
アルプスアルパインは2020年よりBluetooth® Low Energyを使用した高精度位置測位システム評価キットを提供しております。この高精度位置測位システム評価キットには独自開発のアルゴリズムが搭載されており、高いマルチパス耐性を有し、時速10㎞程度で移動する測距も可能となっています。
今回のチャネルサウンディング評価キットにおいても、この独自のアルゴリズムをBluetooth® Core 6.0に標準化されているPBR(Phase-Based Ranging:位相ベース測距)※2とRTT(Round Trip Time:往復タイミング)※3の出力データと組み合わせることで、あらゆる環境の影響を考慮した高精度距離の評価が可能となります。
チャネルサウンディング評価キットの概要
本評価キットは、受信装置であるアンカーと、送信装置であるタグ、および測距出力データを表示するアプリケーション(ソフトウェア)で構成されており、アンカーとタグのデバイス間の距離を正確に測定するツールとなります。これは指定された2つのデバイス間で信号を送受信し、その信号の位相差や往復時間を利用して距離を算出します。
【仕様】
【用途】
本評価キットは製品への適用性を評価できます。評価キットを使用することで、デバイス間の距離測定の精度やパフォーマンスをリアルタイムで確認できます。
また、チャネルサウンディング技術を活用し、デジタルキーなどの想定ユースケースを検証できます。
今後の展望
チャネルサウンディング機能の活用を考える様々な製品の導入検討として今回の評価キットを使用していただき、アルプスアルパインのモジュールが実装された製品が、人々の暮らしをさらに豊かにすることを目指し、今後はさまざまな分野での活用を提案していきます。
今後もアルプスアルパインでは、お客様の多様なニーズに応える製品ラインアップの拡充を進め、より高い価値を提供できるよう努めてまいります。
【チャネルサウンディング評価キットイメージ動画】
以上
※1 従来の電波強度RSSIを利用し距離を測定検出する方法を発展させ、精度と信頼性の向上を実現させたもの。
※2 送信機と受信機2つのデバイス間の距離を測定する技術。信号の位相差を利用し距離を計算。
※3 送信機から送信された信号が受信機に届き、受信機からの応答信号が送信機に戻るまでの往復時間を基に距離を計算。