~ファイバレーザ溶接による密閉型防食端子の開発により、自動車の軽量化と環境負荷低減に貢献~
古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平 英也)と古河電工グループの古河AS株式会社(本社:滋賀県犬上郡、代表取締役社長:坂本 健太郎)は、11月13日に公益社団法人発明協会が主催する令和7年度近畿地方発明表彰において、「ファイバレーザ溶接による密閉型防食端子」に関する技術で、近畿経済産業局長賞および実施功績賞を受賞しました。
地方発明表彰は、地域における優れた発明・考案・意匠を表彰する制度であり、科学技術の振興と産業の発展に寄与することを目的としています。
| 受賞名 |
令和7年度近畿地方発明表彰「近畿経済産業局長賞」「実施功績賞」 |
| 受賞内容 |
ファイバレーザ溶接による密閉型防食端子(特許第5535408号) |
近畿経済産業局長賞
受賞者(発明者) |
古河電気工業株式会社 木原 泰、八木 三郎、水戸瀬 賢悟、茅原 崇
株式会社正電成和 繁松 孝
古河AS株式会社 外池 翔、川村 幸大、高村 聡
(肩書は受賞日現在) |
実施功績賞
受賞者 |
森平 英也(古河電気工業株式会社 代表取締役社長)
坂本 健太郎(古河AS株式会社 代表取締役社長) |
受賞したのは、当社独自のα端子(R)(注)構造による防食の技術です。自動車用ワイヤハーネスにおいてアルミ電線接続部への水の侵入を防止するため、端子の圧着部を密閉構造とし、ファイバレーザ溶接によって高い防食性能を実現しました。従来の樹脂塗布による防食工程と比較して生産性を大幅に向上させるとともに、アルミ電線の採用拡大により自動車の軽量化と燃費向上に貢献しています。
本技術については国内で172件の特許、海外で133件の特許と41件の意匠が登録されており、自動車分野における革新的な技術として高く評価されています。
図1 アルミ電線とα端子(R)
図2 令和7年度近畿地方発明表彰式
(注)一般端子と同様に高速プレス機で成型した端子の圧着部をファイバレーザ溶接で密閉した管構造とし、アルミ電線を圧着すると同時に電線端部被覆をかしめることで気密性の高い優れた防食構造を実現する端子。
『α端子』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen、Agile、Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。
古河電工グループのSDGsへの取り組み
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