SDVに向けたオープンソース仮想化技術の事例やソリューションを講演・展示
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社(代表取締役社長:永易正吏、本社:神奈川県横浜市)は、Linuxの標準化やオープンソースコミュニティをリードするThe Linux Foundation(以下、LF)が、2025年12月8日(月)~10日(水)に開催するグローバルイベント「Open Source Summit Japan」(以下、OSSJ)にシルバースポンサーとして協賛し、ブース出展と講演を行います。
当社は、展示ブースにて、2025年8月にリリースを開始したOSに依存しないディスプレイ仮想化技術「Unified HMI」のバージョン2.0を初めて一般展示したり、クラウドネイティブ車載ソフトウェア開発環境「Virtual SkipGen」を出展します。また、イベント期間中にCTO水山による基調講演など、6つの講演に登壇します。
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当社ブース
・ディスプレイ仮想化技術「Unified HMI」
「Unified HMI」は、当社が開発し、オープンソース化しているディスプレイ仮想化技術です。車内に複数あるディスプレイを1つの仮想ディスプレイとして統合的に制御します。
8月にリリースを開始した「Unified HMI」のバージョン2.0は、アプリケーションの表示位置やサイズ等を制御するウィンドウシステムへの依存を簡素化することで、OSに非依存な統合表示制御を実現しました。これにより、Automotive Grade Linux (以下、AGL)やAndroidなど複数OSをまたがるアプリケーションの制御が可能になります。本展示ではAGLとAndroidを組み合わせた複数ディスプレイ間での柔軟なアプリケーションレイアウト制御を体験できるデモンストレーションをご覧いただけます。
・クラウドネイティブ車載ソフトウェア開発環境「Virtual SkipGen」
オープンソースのデバイス仮想化技術「VirtIO」を活用し、コックピット・ドメイン・コントローラ(CDC)開発を加速するクラウドベースの仮想開発環境です。今回の展示では、現在開発中の「Virtual SkipGen」に最新のAGLを適用し、メーターとインフォテイメントを組み合わせたCDC用車両ソフトウェアのデモンストレーションを展示します。
「Virtual SkipGen」上で仮想的に走行している車両データ(速度、エンジン回転数、ウインカー情報など)を、「VirtIO」準拠のインターフェースプロトコルを用いてCAN(Controller Area Network)通信を行い、メーターに車両データをリアルタイムに表示できる様子をご覧いただけます。
周辺デバイスとのデータ入出力を伴う場合も、CDC用車両ソフトウェアを変更することなく、仮想開発環境でテスト可能になります。
■当社社員が登壇する講演
タイトル:基調講演(Keynotes)Accelerating SDV Through Open-Source Based Virtualization
・日時/場所:12月8日(月)10:10-10:20 Main Hall(5F)
・登壇者:CTO 水山 正重
・概要: 自動車業界はSDVへの転換期を迎え、ソフトウェア主導の価値創出が加速しています。このキーノートでは、このような状況にある自動車業界において「ソフトウェアファースト」による製品開発への転換の重要性と、それを可能にするためのキー技術であるオープンソースハードウェア仮想化技術VirtIOやそれを活用したクラウドネイティブ開発等の発展、エコシステムの広がりについて示します。
これらに加え、オープンソース化によるエコシステム構築の重要性やコックピットUX革新の事例も紹介し、SDV時代の技術進化の方向性を示します。
https://ossjapan2025.sched.com/event/2C5Kp
タイトル:Accelerating Software-Defined Vehicles: SDV-EG Updates & New AGL SDV Reference Platform
・日時/場所:12月8日(月)12:05-12:45 Hall B4 (4F)
・登壇者:Jerry Jiancong Zhao
・概要:AGL SDV Expert Group(SDV-EG)の最新の取り組み内容をグループリーダとして講演します。
https://ossjapan2025.sched.com/event/29FlT
タイトル:Driving OSS Contribution: AGL OSPO-EG Insights and Strategic Plans for the Automotive Community
・日時/場所:12月8日(月)14:50-15:30
・登壇者:石井 宏幸
・概要:AGLに参画するカー自動車メーカーと連携し、OSS貢献促進活動(AGL OSPO-EG)について、共同講演を行います。
https://ossjapan2025.sched.com/event/29Fm9
タイトル:Upgraded Unified HMI: Simplifying Window System Dependencies
・日時/場所:12月9日(火)16:40-17:20 Hall B4 (4F)
・登壇者:水田 充毅
・概要:ディスプレイ仮想化技術「Unified HMI」の最新のアップデート版バージョン2.0の進化をご紹介します。
https://ossjapan2025.sched.com/event/29For
タイトル: Towards a Cross-Hypervisor Test Framework for VirtIO Backend Validation Using VirtIO CTS
・日時/場所:12月10日(水)11:40-12:20 Hall B4 (4F)
・登壇者:葛生 一樹
・概要:ハイパーバイザやSoC(半導体)でのVirtIO対応 と 、標準化団体OASISが定義しているVirtIOとの互換性をテストする手法として、当社がオープンソースとして提供予定のテストツール「VirtIO CTS」をご紹介します。
https://ossjapan2025.sched.com/event/29FpU
タイトル:Automation of SBOM Assessment in AGL Development Process
・日時/場所:12月10日(水) 14:50-15:30 Hall B4 (4F)
・登壇者:石井 宏幸
・概要:AGLに参画する自動車メーカーと連携し、SBOM(Software Bill of Materials)を用いたアセスメント管理の自動化手法(AGL Assessment Automation)について、共同講演を行います。
https://ossjapan2025.sched.com/event/29FqA
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Open Source Summit Japan 開催概要
開催日時:12月 8日(月) 9時~18時
12月 9日(火) 9時~18時30分
12月 10日(水) 9時~18時
開催場所 : 虎ノ門ヒルズフォーラム(東京都港区虎ノ門1-23-3虎ノ門ヒルズ森タワー5F)
主催 : The Linux Foundation
詳細ページ:
https://events.linuxfoundation.org/open-source-summit-japan/
参加方法:事前申し込み(有償)、現地参加のみ
本イベントは、国内最大規模のオープンソースカンファレンスです。オープンソースのエコシステムに関わる技術者や企業が集まり、最新技術の共有やコラボレーションを目的に開催されます。
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社について
パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社は、2022年4月1日、パナソニックグループの事業会社制スタートに伴い、車載事業を担う事業会社としてスタートし、2024年12月2日から、株式の80%をApollo Global Management, Inc.の関係会社が投資助言を行うファンドが、20%をパナソニック ホールディングス株式会社が保有する経営体制に移行しました。
当社は、日本を本社とし、海外8ヵ国に傘下子会社を有するグローバル企業です。Tier1として、国内外の自動車メーカーに、インフォテインメントシステムをはじめとする当社ならではの先進技術を提供し、快適で安全・安心なクルマづくりに貢献しています。企業ビジョンに、世界一の「移ごこちデザイン」カンパニーを掲げ、人に寄り添う技術で世界のお客様のご期待にお応えします。
https://automotive.panasonic.com/