【Geminiで介護DX】記録作業を「寄り添うケアの時間」に。CUCがGeminiを活用し介護記録業務の20%削減を実現

慶應義塾大学 宮田裕章教授も期待。システム投資ゼロで実現する、年間3万時間の“事務作業”圧縮の可能性

医療機関の経営支援や訪問看護事業などを展開する株式会社シーユーシー(本社:東京都港区、代表取締役:濵口 慶太、以下「CUC」)は、Googleの生成AI「Gemini アプリ」のGem機能に新しく搭載された「ケア記録アシスト」を活用し、介護現場において全体の13.9%を占める(※1)記録業務を大幅に短縮する実証実験を実施しました。Googleの生成AIを最大限に活用する運用モデルを採用し、システムを自社開発する等の追加投資を一切行わずに、現場運用とプロンプトの最適化のみで劇的な効率化を達成しました。

「DX=高額投資」という常識を覆し、生成AIの活用でコストを抑えつつ、現場が最も必要とする「直接的なケアの時間」をスピーディーに創出することで、介護DXの新たなスタンダードの確立を目指します。
(※1)高齢社会ラボ「介護(看護)業務時間に関する調査」

本件に関する詳細は、Google Japan 公式ブログでも紹介されています。

▼Google Japan 公式ブログ
https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/caremanager


■ 「DX=高額投資」の常識を覆す生成AIによる「システム投資ゼロ」への取り組み
従来の介護DXは、高額なITシステム投資が前提となるケースが少なくありません。CUCは今回、専用アプリの開発ではなく、Googleが提供する生成AI「Gemini」の機能を現場運用に最適化させる手法を採用しました。既存の介護ソフト(※2)をそのまま活用し、投資コストを抑制した業務効率化は、投資余力が限定的な介護現場におけるDXの汎用的な解決策となり得るものです。
(※2)厚生労働省「介護ソフトを 選定・導入する際のポイント集」
介護ソフトとは、請求業務等、介護サービス施設・事業所での業務を支援するソフトウェアのこと。

■実証結果:記録時間を20%(※3)圧縮し、スタッフ1人あたり1カ月約3.5時間、年間約3万時間の余力を創出
CUCホスピスが運営するホスピス型住宅「ReHOPE」の2拠点・27名のスタッフによる検証の結果、生成AIの導入によって時間のゆとりが生まれ、「ご入居者さまに向き合う時間」が増えたことが示されています。 

  • 生産性の向上:平均記録時間を4.0分から3.3分へ約20%短縮(※3)、スタッフ1人あたり1カ月約3.5時間の工数削減を実現。
  • ケアの質向上:株式会社シーユーシー・ホスピスが運営するホスピス型住宅「ReHOPE」全59拠点(2026年3月6日時点)へ展開した場合、全体で年間約3万時間を超える事務作業時間の圧縮が見込まれます。この時間をケアの質向上やご入居者さまとの直接的なコミュニケーションに充てる事が可能になります。
(※3) 1人あたりの平均(職員1名・入居者1名対比)

記録作成プロセスの比較図

生成AIによる記録の品質評価
今回の検証において、生成AIを活用した記録の品質は、従来の手入力と比較して遜色ない水準であることが確認されました。有識者による比較評価では、約6割の評価ケースにおいて「従来の手入力と比較し、生成AIによる入力は質が高い」との回答を得ており、実用フェーズにおける十分な有用性を示唆しています。
一方で、入力内容によっては従来の手法が適している場面も一部見受けられましたが、これは現場の状況に合わせたAIへの指示(プロンプト)の最適化により、さらなる精度向上が見込める改善の余地があると捉えています。

■ 外国人材の定着と育成コストの適正化:現場負担の構造的解消に向けて
介護業界における外国人材の活用において、課題の一つが「記録業務」に伴う言語の壁です。専門用語や特有の言い回しが求められる記録作成は、習熟までに多大な時間を要し、現場スタッフによる指導が不可欠となっていました。

CUCは、Geminiを活用し記録業務を改善することで、教育コストの削減と人材の定着を支援しています。
  • 教育・指導工数の削減:従来、外国人スタッフが作成した記録の確認・修正に、日本人スタッフの多大な工数を割いていました。Geminiの活用により、外国語での音声入力、単語の羅列や簡潔な入力からでも、文脈に即した正確な日本語の介護専門用語での記述が可能となります。
  • 心理的負荷の軽減による離職防止:コミュニケーションへの不安や、記録作成におけるミスへの懸念は、外国人スタッフの心理的負担となり、離職を招く要因の一つとなります。AIによる入力支援は、外国人スタッフが自信を持って業務にあたる環境を整備し、長期的な定着に繋がります。
  • 人材不足に対する持続可能な仕組みづくり:日本語の習熟度に左右されず、全スタッフが一定の質を維持しながら記録できる体制は、ケアの均質化を図る上で極めて有効です。限られた人材で質の高いサービスの提供が可能となることから、実効性が高い構造的な解決策となっています。
変換例:
スタッフ入力:「トイレ 尿なし ズボン 下ろすとき ふらつき あり 危ない」
Gemini変換:「トイレへ誘導。排尿は認められませんでした。ズボンを下げようとされた際、ふらつきが見られ、転倒のリスクがある状態でした。」
▲Gemini画面のイメージ ※画像はAIによる回答画面の一例です

スタッフの声
介護職・特定技能実習生(20代女性、インドネシア出身、介護経験4年)
以前は日本語での入力に苦労していましたが、導入後は記録時間が約半分になりました。インドネシア語で「のどが渇いている」と伝えても、正しい日本語の文章にしてくれるので、記録だけでなく日本語の勉強にもなりとても助かっています。

介護職(50代女性、歴30年)
手入力で5分かかっていた記録が音声記録で1分に短縮されました。専門用語も文脈に合わせて正しく変換される賢さに驚いています。バイタル入力のストレスも減ったので、今後は作成に時間がかかる報告書などの作成支援にも期待しています。

介護職(30代女性、歴17年)
音声入力は手入力より心理的ハードルが低く、記録を後回しにする習慣がなくなりました。手直しを含めても工数が2割ほど削減され、周囲のスタッフも「これなら楽」と使い始めています。将来的に過去の記録を踏まえた継続的なやり取りができるようになれば、より頼もしいです。

▲外国語での音声入力の様子(左)、居室での記録の様子(右)

■コメント
慶應義塾大学教授 宮田 裕章 氏
生成AIの活用は、要介護者への直接的な支援にとどまらず、介護現場の労働環境を根本から改善し、ケアに関わるすべての人々の「better co-being(より良い共生)」を実現する上で大きな可能性を秘めています。深刻な人材不足が課題となる中、テクノロジーによる業務効率化は喫緊の対応事項です。本取り組みは、記録業務という間接業務の負担を取り除き、介護の本質である「人と人との触れ合い」が求められる直接業務への時間を創出する、極めて重要なアプローチとなります。
現場一人ひとりの実感に即した実用的なAI導入のモデルケースが、利用者のつまづきに寄り添う丁寧な運用プロセスと共に広く共有されていくことで、介護職の労働環境が着実に改善され、日本の社会課題解消に向けた強力なスタートラインとなることを大いに期待しています。

■今後の展望
本運用モデルをグループ内の全介護施設と訪問看護・介護領域へと順次拡大し、業界全体の課題である生産性向上と人材不足の解消に資する構造的な解決策の提示に取り組んでまいります。また、AIをはじめとする先進テクノロジーの活用を通じて現場の力を最大化させる、次世代の医療・介護モデルの構築を推進します。多様な人材がその専門性を存分に発揮できる環境を整えることで、グループミッションである「医療という希望を創る。」の実現を加速させてまいります。

■会社概要
<株式会社シーユーシーについて>
株式会社シーユーシーと国内連結子会社18社、海外連結子会社26社からなるグループ企業です(2025年12月末時点)。「医療という希望を創る。」をミッションに掲げ、さまざまな医療課題の解決に向けて、国内外の医療機関の支援やホスピス・居宅訪問看護など多角的な事業を展開しています。

社名:株式会社シーユーシー
本社所在地 :東京都港区芝浦3丁目1-1 msb Tamachi 田町ステーションタワーN 15階
設立:2014年8月8日
代表者:代表取締役 濵口 慶太
上場市場:東京証券取引所 グロース市場(証券コード 9158)
資本金:7,669百万円(2025年3月末時点)
主な事業内容 :医療機関事業、ホスピス事業、居宅訪問看護事業、メディカルケアレジデンス事業
URL:https://www.cuc-jpn.com

<株式会社シーユーシー・ホスピスについて>
がん末期や神経難病の方のための住宅であるホスピス型住宅や、訪問看護・介護事業所を運営。全国59カ所にてサービスを展開しています(2026年3月6日時点)。

社名:株式会社シーユーシー・ホスピス
本社所在地:東京都港区芝浦3丁目1-1 msb Tamachi 田町ステーションタワーN 15階
設立:2017年3月3日
代表者:代表取締役 藪 康人
事業内容:ホスピス型住宅運営、訪問看護事業所運営、訪問介護事業所運営
コーポレートサイトURL :https://cuc-hospice.com/
2025年度活動レポート:https://www.cuc-jpn.com/wp/wp-content/uploads/2023/10/cuchospice_report_2025.pdf
本件に関するお問合わせ先
株式会社シーユーシー 広報担当
E-mail:pr@cuc-jpn.com

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組織名
株式会社シーユーシー
ホームページ
https://www.cuc-jpn.com/

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