9月13~15日に鹿児島大学で開催された第160回日本獣医学会学術集会で、酪農学園大学(北海道江別市)獣医学類5年生の天笠美聡さんが日本獣医学科生理学・生化学分科会奨励賞を受賞した。天笠さんは「MAIL/ IκBζが局在する核内顆粒構造の評価」の演題で発表。大学院生や現役の研究者らが受賞する中、天笠さんは学部生で受賞するという優秀な成果を挙げた。
この研究は、2000年に指導教員である北村浩教授が最初に発見した「MAIL/IκBζ分子」の研究を天笠さんが引き継ぎ、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門の金平克史博士と共に研究した成果。
「MAIL/IκBζ分子」は炎症反応を調節する分子。炎症は、身近な例ではアトピー性皮膚炎などの炎症性疾患と呼ばれる病気のほか、2型糖尿病やガンなど私たちの身の回りで起きるさまざまな病気の根底であるといわれている。将来的には、この研究が動物ばかりではなく人間の病気を克服する鍵になることが期待される。
第160回日本獣医学会学術集会の生理学・生化学分科会では67件の学術発表があり、天笠さんの発表を含む3つに賞が贈られた。大学院生や現役の研究者が受賞する中で大学5年生が受賞するのは快挙といえ、今後の研究の発展が期待される。
天笠さんはとわの森三愛高校出身で、獣医進学コースの1期生。将来の希望は研究者と語っていた。
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