このたび、関西大学環境都市工学部の江川直樹教授が、平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(理解増進部門)」を受賞しました。今般の科学技術賞受賞者95件191名のうち、私立大学関係者はわずか8名で、本学からは2年ぶりの受賞となりました。
【本件のポイント】
・環境都市工学部の江川直樹教授が平成30年度文部科学大臣表彰「科学技術賞」を受賞
・受賞者95件191名のうち、私立大学関係者はわずか8名
・「建築」を通じた「団地再編」「居住再生」の新たな手法を提唱し、豊かで持続可能な集住環境を実現
◆受賞業績名:「豊かで持続的な集住環境への再編に向けた技術の普及啓発」
江川教授は、場所性にこだわる集住環境の設計手法に加え、団地の建替・震災復興・地域再生とまちづくり的再生技術を提唱し、設計作品を通して豊かで持続的な集住環境形成技術の普及活動に取り組んだことが評価され、今回の受賞となりました。本活動は設計実践、著作、教育、地域連携など多くの領域で高い評価を受け、特に地域連携の領域では、空き家の減少、世帯主年齢の低下等といった画期的効果をもたらし、社会に新たな再編技術の実例を提示しました。
江川教授が研究室の学生たちと始めた地域連携協働活動として、兵庫県丹波市の「佐治スタジオ」や京都府八幡市男山団地の「だんだんテラス」、大阪府河内長野市南花台の「コノミヤテラス」といった365日オープンの拠点形成型の地域再生プロジェクトが注目を浴びています。地域住民との情報交換・発信の場として現地に設置した活動拠点には本学学生が常駐し、自治体や地域住民と協働して課題の解決やコミュニティの活性化を図るなど、各地域のまちづくりに貢献しています。
「再生」から「再編」へという視点は近年社会に共有され、空間・コミュニティ・制度改編を総合化する集住環境デザインの再編手法が注目されつつあります。「建築」や「建築と建築の間の空間」が「団地再編」「居住再生」にどう寄与できるのか。その可能性に今後ますますの期待がかかっています。
なお、江川教授の受賞記念講演を7月に予定しております。(詳細は改めてご案内します)
■ プロフィール(環境都市工学部・江川直樹 教授)
1951(昭和26)年3月1日生まれ。専門は建築環境デザイン・建築設計・都市デザイン。早稲田大学工学修士。(株)現代計画研究所代表取締役、立命館大学等多くの大学の非常勤講師を経て、2004年より現職。関西大学地域再生センターセンター長兼任。日本都市計画学会賞(2002他)、都市住宅学会賞(2006他)、土木学会デザイン賞(2008他)、など受賞歴多数。主な著書に『場所の声を聞く-集まって住むカタチのデザイン』(2011年、関西大学出版部)など。
▼本件の詳細▼
関西大学プレスリリース
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