このたび関西大学と奈良県明日香村は、学術・文化交流に関する覚書を9月28日に締結しました。考古学史上最大の発見とされる高松塚古墳壁画の発見から50周年(2022年)の節目を機に、記念事業やさらなる古墳・遺跡発掘調査の推進ならびに、県や村が目指す同古墳関連史跡の世界文化遺産登録に向けた連携を展開します。
【本件のポイント】
・関西大学と奈良県明日香村が学術・文化交流に関する覚書を締結
・1972年の高松塚古墳の発掘調査は、関西大学の故網干善教名誉教授が指揮を執った
・壁画発見50周年記念事業の推進のほか、県や村と連携して同古墳関連史跡の世界遺産登録を目指す
関西大学と明日香村はすでに包括的な連携関係(2006年2月7日「地域連携に関する協定」を締結)にありますが、本覚書は同協定をベースに、学術研究や文化交流においてさらなる人的・知的資源の交流、物的資源の活用を推進して、一層の連携強化に取り組むことを目的としています。
■ 連携協力事項
(1)古墳・遺跡発掘調査に関すること
(2)高松塚古墳発掘50周年記念事業に関すること
(3)世界遺産登録に関すること
(4)その他、双方が協議して必要と認める事項
■ 関西大学と明日香村
本学の初代考古学担当教授であった故末永雅雄名誉教授は、戦前に石舞台古墳発掘調査を行うなど、飛鳥地域と深い関係にありました。その後任の故網干善教名誉教授(明日香村出身)も、末永名誉教授が所長を務める奈良県立橿原考古学研究所の所員として飛鳥京跡や古墳を長年発掘するなど、強いつながりがありました。網干名誉教授は、同研究所と明日香村が実施する発掘に関西大学文学部考古学研究室を参加させる形で、高松塚古墳のほか、川原寺裏山遺跡や牽牛子塚古墳、マルコ山古墳などでも大きな成果を上げています。1972年の高松塚古墳の発掘調査は、網干名誉教授が指揮を執り、日本初となる彩色壁画の検出に至りました。
1975年3月には、奈良県高市郡明日香村稲渕に関西大学飛鳥文化研究所・植田記念館本館が建設され、同館は現在も本学の学術研究と教育、社会連携の一大拠点となっています。
(関西大学:芝井 敬司 学長 コメント)
壁画発見50周年という節目。そして世界文化遺産登録に向けてこれからという重要な時期に、こうして連携のお話をいただけたことを嬉しく思う。これまで築き上げてきた明日香村との絆をさらに深めるべく、本学が保有する知財・人財を最大限に生かしていきたい。
(奈良県明日香村:森川 裕一 村長 コメント)
1972年の彩色壁画の発見に始まり、教育やスポーツ、地域ボランティアなど、関西大学には幅広い分野で村政の発展に大きく貢献いただいている。世界遺産登録への取り組みが本格化した今、今回の覚書締結により、発掘調査をはじめとした学術・文化交流をさらに一歩、強化していきたい。
▼本件の詳細▼
関西大学プレスリリース
https://www.kansai-u.ac.jp/ja/assets/pdf/about/pr/press_release/2020/No30.pdf
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