第1/2a相臨床試験の中間解析結果が臨床試験中のワクチン候補JNJ-78436735(Ad26.COV2.S)のさらなる臨床開発を支持
本プレスリリースは、2020年9月25 日(米国時間)に、米国ジョンソン・エンド・ジョンソンが発表したプレスリリースを翻訳・編集し、皆さまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先します。本資料(英文)については、https://www.jnj.com/johnson-johnson-posts-interim-results-from-phase-1-2a-clinical-trial-of-its-janssen-covid-19-vaccine-candidate をご参照下さい。なお、本文中には日本未承認薬、未承認適用症に関する資料が含まれています。
ニュー・ジャージー州ニューブランズウィック(2020年9月25日)- ヤンセンファーマシューティカル カンパニーズ(以下、ヤンセン)が開発中のCOVID-19ワクチン候補(JNJ-78436735)において進められている第1/2a相臨床試験の中間解析結果が、本日、プレプリントサーバーmedRxivに掲載されました。
本データは、JNJ-78436735の単回投与により、18歳以上のほぼすべての被験者において強力な中和抗体反応が誘導され、概ね忍容性が良好であったことを示しています。また、高齢者を含む全ての年齢層で同様の免疫反応が見られました。
進行中の第1/2a相臨床試験は、ヤンセンのCOVID-19ワクチン候補の2つの用量において、単回投与と2回投与の安全性と免疫原性を評価することが目的です。中間解析では、単回投与で強力な免疫反応が誘導され、概ね忍容性が良好であったことが示されました。これらのデータは、サルへの単回投与によりその後の感染を防ぎ、肺への感染からも保護することを示した、科学誌『ネイチャー』に掲載された前臨床試験の結果と一貫しています。
これらの結果を踏まえ、ヤンセンのCOVID-19ワクチン候補5x1010vp(ウイルス粒子)の単回投与を、第3相臨床試験(ENSEMBLE試験)でさらに評価することとしました。またヤンセンは、今年後半には、プラセボを対照としたCOVID-19ワクチン候補(JNJ-78436735)の2回投与レジメンによる第3相臨床試験も実施する予定です。
なお、この第1/2a相臨床試験結果の詳細は、最終データが入手でき次第公表する予定です。
■ 免疫反応データ
今回の試験においては、セロコンバージョン(検出可能な抗体の発現)が18~55歳の被験者の99%で確認されました。ワクチン接種後29日目には、被験者の98%において、SARS-CoV-2(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2)に対する中和抗体が陽性を示しました。ヤンセンのCOVID-19ワクチン候補は、強力な抗体反応、強力なT細胞反応、およびTh1反応を誘発し、ワクチン関連呼吸器疾患増強のリスクが低いと考えられています。
65歳以上の被験者の免疫原性(免疫反応を誘発する能力)のデータは、本記事の執筆時点では最初の15例について得られており、ヤンセンのCOVID-19ワクチン候補の単回投与を受けたすべての高齢者で強力な液性および細胞性免疫反応が誘発されました。
また、免疫反応は、高齢者を含む全年齢層で同様の結果が得られました。
■ 安全性および忍容性データ
第1/2a相臨床試験の中間安全性データでは、報告された有害事象の大部分が軽度から中等度(グレード1およびグレード2)であり、概ねワクチン接種日に発生し、症状はその日または翌日に消失したことが示されています。重篤な有害事象は2件報告されており、1件は低血圧で、ワクチンとの関連性はないと判断されました。2件目はCOVID-19の疑いで入院した発熱のある参加者でしたが、12時間以内に回復しました。グレード4(生命を脅かす)の有害事象は、いずれのコホートでも報告されておらず、有害事象のために試験を中止した被験者はいませんでした。解析では、ワクチンの投与量が多く、年齢が若いほど反応原性が高くなる傾向が見られました。
ワクチンの臨床試験では、ワクチンがしばしば軽度から中等度の局所性および全身性の一過性の副反応を引き起こすことがよく知られています。ワクチンの臨床試験では、このような副反応を能動的に調査します。本第1/2a相臨床試験の中間安全性データは、被験者にも治験責任医師にも、ヤンセンのCOVID-19ワクチン候補とプラセボのどちらを単回投与したかがわからないように盲検化されています。
■ 治験デザイン
本試験は、多施設、無作為化、二重盲検、プラセボ対照の第1/2a相臨床試験で、18~55歳および65歳以上の健康な成人を対象として、ヤンセンのCOVID-19ワクチン候補を筋肉内に単回投与または8週間空けて2回投与し、安全性、反応原性、免疫原性を評価することを目的としています。本試験は、ベルギーと米国の複数の臨床施設で進行中です。
このパンデミックと闘うためのジョンソン・エンド・ジョンソンにおける多角的な取り組みの詳細は、
https://www.jnj.com/coronavirus. をご覧ください。
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