大妻女子大学(東京都千代田区)社会情報学部社会環境情報学専攻(現:環境情報学専攻)の卒業生である上田和泉氏が記者として関わった、中海テレビ放送のドキュメンタリー番組「中海再生への歩み~市民と地域メディアはどう関わったのか~」が、「第57回ギャラクシー賞報道活動部門大賞」を受賞。ケーブル局によるギャラクシー賞の受賞は初の快挙となった。
中海テレビ放送は2001年から19年間にわたり、番組「中海物語」において、鳥取県と島根県にまたがる中海(なかうみ)を多角的に報道してきた。
このたびの受賞作である「中海再生への歩み~市民と地域メディアはどう関わったのか~」は、「中海物語」の映像をベースに、追加取材した映像を織り交ぜて制作し、開局30周年記念番組として2019年11月に放送されたもの。
同局では番組制作の一方、水質が悪化し自然環境が変化する中で市民グループを主体とした「中海再生プロジェクト」を主導。湖岸清掃活動など、行政に頼らない環境改善活動に貢献してきたことが高く評価され、ギャラクシー賞報道活動部門大賞の受賞となった。また、同作は「第46回日本ケーブルテレビ大賞番組アワード パブリック・ジャーナリズム特別賞」にも輝いている。
上田氏は番組が開始された当初からリポーターとして活躍。番組の取り組みに多大な貢献をしてきた。現在は現場の記者だけでなく、中海テレビ放送の放送事業本部副本部長も務めており、大妻女子大学が掲げるミッション「学び働き続ける自立自存の女性を育成する」を体現した、よきロールモデルとなる活躍をしている。
なお、同番組は11月6日(金)27:05~28:15に、フジテレビ(関東ローカル)でも放送される。
■ギャラクシー賞
NPO法人放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優れた番組・個人・団体を顕彰するもので、主にテレビ、ラジオ、CM、報道活動という4部門から構成される。57年の歴史を誇るギャラクシー賞でケーブルテレビ局が大賞を受賞するのは初の快挙。
【上田和泉氏のコメント】
ギャラクシー賞大賞は、これまで、NHKや民間放送が受賞していて、ケーブルテレビ業界で初めてのことだけに、大変名誉なことです。約20年、開発の時代から環境重視の時代へと移り変わる中、市民の皆さんが中海浄化への世論を少しずつ変えていったその歴史を凝縮した番組が、このような栄えある大賞を頂けたことは大変ありがたいことだと感じています。番組の完成度だけではなく、地域の皆さんと一緒に地域課題に取り組み、念願だった「泳げる中海」を実現させた一連の活動を評価していただいたものと受け止めています。
環境について興味があり、社会環境情報学を専攻しましたが、大妻女子大学のカリキュラムは幅広く、卒業から22年経った今でも、さまざまな講義が印象に残っています。ゼミでは楽しい仲間に恵まれ、白衣を着て、日々、毛髪のミネラルを調べる微量元素の実験・分析をしていました。一見、環境というと難しく思えるかもしれませんが、難解な地域課題や環境問題も、ひもといて理解しようとする姿勢は、大学時代に培ったものだと思います。
メディアの仕事というのは、公正・公平・中立を前提とした報道姿勢こそが本来のジャーナリズムとされていますが、私は、市民と一緒になって環境問題など地域課題を考え、解決に向けて取り組むこともメディアの大切な役割だと思っています。報道記者は、さまざまな分野に興味を持ち、市民と共に歩みながら地域を良くするためには何が必要なのか、ということを常に考え、行動することが重要です。現在のその姿勢の基本は、大学時代から変わりません。
大学生には無限の可能性があり、また最高に輝ける時期です。地方出身者の私は東京生活が楽しくて、たくさん出かけたり、遊んだり、楽しい毎日でした。そしてそれ以上に前のめりに学びました。食わず嫌いせず、少しでも興味のあることには、こちらから出向き、知り、さらに興味が出れば深掘りし、さまざまな知識と経験と人脈を得ることが出来ました。その姿勢は、現在の仕事に大いに役立っています。学生の皆さんには、ぜひ「4年間でこれをやったぞ!」と言えるものを作っていただきたいと思います。
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・中海テレビ放送 第57回ギャラクシー賞 報道活動部門 大賞受賞
http://gozura101.chukai.ne.jp/p/page/chukai/news/47/
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