ボールが届き歓声を上げる子どもたち(ジンバブエ) 写真提供: Miracle Missions
毎年1,000個のボールを寄贈
写真はアフリカ南部の内陸国、ジンバブエの小学校のグラウンドです。今年5月、現地ボランティア団体のスタッフによって届けられた真新しいサッカーボールの周りに、元気な歓声と弾けるような笑顔の輪ができました。当社では各国の特約店と協力し、2019年からアフリカの国々に毎年1,000個の少年用サッカーボールを寄贈しています。
「毎年5か国ずつ、各200個のボールを届けています。活動を開始して今年で3年になりますが、これを10年ほど続けていけばアフリカのすべての国に行き渡りますので、特約店の皆さんとはまずはそこを目指していこうと話し合っています」と、当社海外市場開拓部の小倉薫さん。寄贈先の国から届く子どもたちの笑顔があふれたレポートを手に取り、「これが届くたびに、息の長い活動として続けていきたいとあらためて思う」そうです。
サッカーは、アフリカでもっとも人気の高いスポーツの一つ。現地ボランティア団体のスタッフも、「ボールさえあれば、誰もが、どんな場所でも楽しめるのがサッカーの魅力。200万人もの人々に深刻な影響をもたらした大規模サイクロンの被害地では、子どもたちが受けた心理的な打撃をヤマハのサッカーボールがやわらげた」とレポートに綴っています。
届けられたボールは学校やスポーツクラブでも使用 写真提供: Miracle Missions
真っ白いボールを地道に長く
サッカーボール寄贈のきっかけは、アフリカネーションズカップに当社がオフィシャルスポンサーとして協賛したことでした。
「当社の製品は、アフリカ大陸のほぼすべての国で販売されています。たとえば、ブルキナファソやセネガルといった国では、ヤマハブランドの製品は市場で圧倒的な支持をいただいています」と小倉さん。しかしその一方で、「トーゴやベナンなど、まだまだブランド認知が低い国も存在します。ですので、大陸が熱狂する国際大会に協賛することでブランド認知を高める機会にしたいと、2019年のエジプト大会にスポンサー企業の一つとして加わることになりました」。
じつは小倉さん、東南アジアのマーケティング部門に在籍していた当時、国別対抗戦「ヤマハASEANカップ U-13サッカー大会」を担当していた経験があります。単なるスポンサーシップに終わらせず、今回も子どもたちの成長に寄与する貢献がしたいと、特約店との調整やボールメーカーへの協力要請等を行って、サッカーボール寄贈のアイデアを実現させました。贈られたボールは特約店を通じて各国のNGOや学校、スポーツクラブ等で活用されています。
「現地からは、ボールを受け取った子どもたちのリアルな喜びが伝えられてきます。こうした活動は、成果が見えるまでに時間がかかるものですが、できる限り長く、そしてたくさんの子どもたちに真っ白いボールが届けられるよう、地道に継続していきたい考えています」(小倉さん)
「できる限り長く、地道に続けたい」と小倉さん
■広報担当者より
サッカーボールを贈る国は、毎年抽選会を開いて決定しています。活動開始からの3年で、これまでにモーリタニア、カメルーン、ルワンダ、スーダンなど計15か国に寄贈されました。