昭和大学(東京都品川区/学長:久光正)の山岸昌一教授(医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科学部門)は、久留米大学医学部との共同研究により、一般住民健診において、老化物質AGE(終末糖化産物)が蓄積している人は転んで骨折しやすく、よく笑う人は老化物質AGEの蓄積が抑えられていることを世界で初めて明らかにしました。本研究成果は、論文引用頻度の極めて高い国際学術誌『Rejuvenation Research』に掲載されました。
転倒による骨折は、いろいろな老年病を抱えた人に起こりやすく、寝たきりのリスクを高めます。また、転倒して骨折した人は、寿命が短いことも知られています。老化物質AGEは、様々な老年病の発症に関わることが知られていますが、今回、日本国内の在住者を対象に調査した結果、AGE値が高い人は転んで骨折しやすいことがわかりました。また、よく笑う人は、老化物質AGEの蓄積が抑えられていることも明らかになりました。これまでの研究により、精神的なストレスが、AGEの蓄積を促すことが既に報告されていますが、本研究により、よく笑い、リラックスする時間を持つことで、老化物質AGEの蓄積が抑えられ、転倒による骨折や寝たきりを予防できる可能性が示唆されました。
本研究成果は、論文引用頻度の極めて高い国際学術誌『Rejuvenation Research』に掲載されました。
■論文タイトル・著者情報
雑誌名:Rejuvenation Research (Impact factor: 4.663)
論文名:Increased urinary levels of pentosidine measured by a newly developed ELISA are independently correlated with fracture after fall
Nobuhiro Tahara1, Atsuko Tahara1, Shoko Maeda1, Hanae Yoshimura1, Munehisa Bekki1, Yoichi Sugiyama1, Akihiro Honda1, Sachiyo Igata1,Yuri Nishino2, Takanori Matsui2, Ako Fukami1, Mika Enomoto1,Hisashi Adachi1, Yoshihiro Fukumoto1,Sho-ichi Yamagishi3
1 Division of Cardiovascular Medicine, Kurume University School of Medicine, Kurume 830-0011, Japan
2 Department of Pathophysiology and Therapeutics of Diabetic Vascular Complications, Kurume University School of Medicine, Kurume 830-0011, Japan
3 Division of Diabetes, Metabolism, and Endocrinology, Department of Medicine, Showa University School of Medicine, Tokyo 142-8666, Japan
DOI: 10.1089/rej.2021.0066
https://www.liebertpub.com/doi/10.1089/rej.2021.0066
▼本件に関する問い合わせ先
昭和大学 医学部 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科学部門 教授
山岸 昌一(やまぎし しょういち)
TEL:03-3784-8693
Mail:shoichi@med.showa-u.ac.jp
▼本件リリース元
学校法人 昭和大学 総務部 総務課 大学広報係
TEL:03-3784-8059
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