京都橘大学は、コクヨ株式会社(本社:大阪市/代表取締役社長:黒田 英邦)、大阪公立大学(研究当時 大阪府立大学 大阪府/学長:辰巳砂 昌弘)ほか3大学1施設の研究チーム(*1)と共同で、「しゅくだいやる気ペン」を用いた、発達に特性がある、生活や学習に工夫が必要な子どもたちに対する学習支援の研究を開始します。本学からは、健康科学部作業療法学科の川崎一平助教と原田瞬助教が共同研究に参加します。
「しゅくだいやる気ペン」は、スマートフォンのアプリと連動して、子どもの日々の努力を見える化し、学習意欲を高めるために開発したコクヨ株式会社の商品です。センサー付きアタッチメントを鉛筆に取り付け、勉強への取り組みに応じて溜まった「やる気パワー」をスマートフォンで見ることができます。「かく⇔ほめる」の好循環を生み出すことで、親子コミュニケーションを円滑にし、子どもが自発的に学習する習慣を促します。
今回の研究は、「しゅくだいやる気ペン」本来のミッションである親子のコミュニケーションを促す「日々の努力を''見える化''する」ことに加え、多様な子どもたちのタイプ別の学習支援方法を追求するという社会課題解決に積極的に貢献したいというコクヨの思いから始まりました。そして、この思いと本学の教員の思いが合致し、本格的に共同研究を実施する運びとなりました。本学の川崎助教は研究チーム全体の統括者として、原田助教はIoTデータを分析するチームのリーダーとしてこの研究に関与する予定です。
【教員プロフィール】
川崎一平 助教(健康科学部 作業療法学科)
・専門分野:地域リハビリテーション、開発途上国のリハビリテーション支援、在宅リハビリテーション
・研究課題(テーマ):
異世代ホームシェアリングにおける共生の在り方に関する研究
開発途上国におけるリハビリテーション支援
原田瞬 助教(健康科学部 作業療法学科)
・専門分野:生活科学、子ども学、教育学
・研究課題(テーマ):
ASD児の口腔機能と偏食に関する研究
作業療法士による特別支援学校でのコンサルテーションに関する研究
地域活性化を目的とした世代間交流の効果に関する研究
【研究概要】
発達に特性がある子どもたちに対する学習支援ツールとしての「しゅくだいやる気ペン」の有効性を検証するため、本研究チームは、100名規模の対象者に対し、「しゅくだいやる気ペン」を使った家庭学習を行って頂き、質的な変化を分析する班と、しゅくだいやる気ペンから得られるIoTデータを分析する班にわかれて研究を行います。2班は相互に連携を取りながら、2023年12月を目途に、研究成果をしゅくだいやる気ペンホームページおよび各学会にて発表します。
質の面では、本ツールを教育現場における学習習慣獲得のための方策のひとつとして検討し、専門職(作業療法士)の視点から、本ツールの教育および療育現場での適応の方向性を示します。IoTデータの分析からは、教育・療育の現場にフィードバックするサイクルを回すことで、子どもの個性に応じた学習習慣の獲得方法、家庭学習支援方法、やる気向上策等を見出してまいります。
※詳細については、コクヨ株式会社の公式サイトに掲載されているリリースをご参照ください。
https://www.kokuyo.co.jp/newsroom/news/category/20220421cs.html
【共同研究チーム】
*1)京都橘大学 健康科学部 作業療法学科 川崎 一平助教・原田 瞬助教、大阪公立大学医学部リハビリテーション学科(研究当時 大阪府立大学)中岡 和代講師、藍野大学 医療保健学部 作業療法学科 高畑 脩平助教、白鳳短期大学 リハビリテーション学専攻 作業療法学課程 福永 寿紀講師、大阪人間科学大学 保健医療学部 作業療法学科 西井 正樹教授、児童デイサービス施設 合同会社BASEともかな 高島 聡江
▼本件に関する問い合わせ先
京都橘大学 企画部 広報課
住所:〒607-8175 京都市山科区大宅山田町34
TEL:075-574-4112
FAX:075-574-4151
メール:pub@tachibana-u.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
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