社内外で未来を共創するための情報プラットフォーム「Future PlatformⓇ」を開発

脱炭素やウェルビーイングなど未来の社会課題解決を見据えた
先端テクノロジーを集約、都市・建築企画のディスカッションを深化

株式会社日建設計(本社:東京都千代⽥区、代表取締役社⻑:⼤松敦、以下「日建設計」)は、長期的視野で未来を共創するための情報プラットフォームWebアプリ「Future Platform®」*1を開発し、2023年4月7日より社外のトライアル利用を開始いたします。*2

*1特許出願中(特願2022-038736) *2事前に利用規約に合意いただきます

▮開発背景/未来の社会課題を見据え、都市や建築を企画する議論の土台に
2050年のカーボンニュートラル社会実現に向けたサステナビリティの重要性が高まっており、日建グループが携わる都市・建築の領域においても長寿命化が求められています。完成後も長期にわたって社会に影響をもたらす都市や建築のプロジェクトは、企画段階から竣工まで10年以上にわたるものも多いことから、プロジェクトのスタート時、完成後も見据えた未来の社会の動きを予測し、企画することが非常に重要です。

しかし、様々な情報が氾濫する中で未来を構成する技術の萌芽を収集し、包括的に把握しつつ関連付けるには多大な労力が必要です。日建設計は、複雑化する社会問題の解決方法を外部の識者とともに共創して模索する中で、未来の情報まで含めて一元的に集約し、直感的にユーザーが求める関係性や目標到達への筋道を検討することができるツールの必要性を強く実感しました。
図1 共創コミュニケーションのイメージ

▮情報を一覧化し、直感的に把握するコミュニケーションツール
こうした背景から開発したのが、今回トライアル利用を開始する「Future Platform®」です。現在はもちろん、未来に起こる社会課題まで見据え、解決に向けて活用できる先端的取り組みやテクノロジーのデータベースとなっており、多彩な取組みと都市・建築が融合した未来の社会環境を、共創者とコミュニケーションしながら検討することが可能となります。日建設計は本開発を通して、長期的事業に取り組む組織あるいは個人のあいだで、よりサステナブルな未来の共創が促進されることを目指しています。

「Future Platform®」では、建築業界内外の先端的取り組みやテクノロジーの関係を多彩な形式(Map)で表示することが可能です。時間軸で3D表示されたTime Mapでは、クリックした年数までに実現予定のテクノロジーや、社会の動きを網羅的に把握出来ます。目標を示すFor SDGs Mapでは、ゴールのアイコンをクリックすると目標を支えてくれる先端的取組みやテクノロジーが表示されます。
図2、3 Future Platform®の利用イメージ(Time Map、For SDGs Map)

関係性を示すRelation Mapでは、ネイチャー・メカニカル・デジタルの3象限と対象サイズによる同心円の座標軸で、計画する事業の周辺技術や、まだコラボレーションしていない異分野の取組みを発見・関係性の検証ができます。五十音順に表示されるAlphabetical Mapでは、すべての、またはキーワード検索された先端的取組みやテクノロジーを整列させられます。

図4 Relation Mapの画面    図5 Alphabetical Mapの画面

ユーザーがカスタマイズできるMy Project Mapでは、興味のある先端的取り組みやテクノロジーを登録、自由にレイアウトしながらブレインストーミングに役立てられます。サムネイルをクリックして表示されるDetail Mapでは、先端テクノロジーや取組みの詳細情報を確認できます(1.一般名称、2.貢献し得る目標、3.イメージ、4.解説、5.関連リンク)。サムネイル表示された個々のテクノロジーや取り組みはそれぞれのMap上で動き回ります。誰でも楽しみながら操作し、情報を一覧化して直感的に把握できます。
図6 My Project Mapの画面           図7 Detail Mapの画面

▮多角的・クリエイティブに未来を議論する効果(これまでの社内試験運用)
2021年9月から日建設計社内にて試験運用を開始し、特に事業計画初期のワークショップやブレインストーミングで利用しています。これまでの文字による情報集約とは異なり、多角的・クリエイティブな未来の議論に最適であり、目標や方法の具体化に効果がありました。
図8 コミュニケーションツールとしてFuture Platform®を使った実際の社内ワークショップの風景

日建設計では本ツールを利用した新しい地方創生や学校教育プログラムなどの取り組みを検討しています。脱炭素、ウェルビーイング、エアーモビリティといった社会的ニーズを長期的視野で見据え、社内外を問わない共創のプラットフォームとして、本ツールをさらに改良していく予定です。

▮「Future Platform®」を活用した取り組み事例
アグリテックを活用し、緑と共存したウェルビーイングなオフィス環境を創る取り組み「おいしい環境建築」

コロナ禍を経てオフィスのウェルビーイングがさらに求められるなか、自然や緑を取り込むことで、人に対してポジティブな影響をもたらすコンセプト“バイオフィリックデザイン”の実践として、「おいしい環境建築」を開発しました。現代農業技術であるアグリテックを活用し、オフィス内で野菜やハーブなど「使える、食せる植物」を育てることで、人と植物の積極的な関わり合いからウェルビーイングな環境を創出する取り組みです。
2022年6月27日~8月5日に先行的に実施した日建設計社内の概念実証(PoC)では、本取り組みによるコミュニケーション機会やリフレッシュ効果の創出、出社モチベーションや健康意識の向上などが実証されました。


エアモビリティ(空飛ぶクルマや物流ドローン)に対応した都市・建築の研究と実践
「AOD(Air-mobility Oriented Development)」

「Future Platform®」による分析で、日建設計が得意とする公共交通を中心としたまちづくりに、今後様々な新モビリティ、特にエアモビリティ(空飛ぶクルマ・物流ドローン)が組み込まれる可能性が発見されました。そこで、機体開発だけでは難しい社会へのスムーズな導入を目指し、まちづくりや建築側からの提案を、未来に向けたビジョンと、今できる現実的なデザインの両輪で検討しています。行政をはじめ様々な業界の方と意見交換を続け、また経産省・国交省が主催する「空の移動革命に向けた官民協議会 離発着場WG」にも参画しています。



▮開発・運営のトライアル利用と共創パートナー募集
本プラットフォームWebアプリは、利用規約へ同意いただいたうえで期間限定のトライアル利用のご希望を受け付けます。また、今後、広く社会へ展開していくための開発・運営のパートナーとして、情報収集及び発信、多角的議論による分析や未来提案、ユーザーインターフェイスの進化、持続しやすい管理方法などを共創いただける方を募集しております。

▮日建設計について
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を⾏うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900年の創業以来120年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで⽇本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。
URL:https://www.nikken.jp/ja/


本件に関するお問合わせ先
株式会社日建設計  広報室  Tel. 03-5226-3030  e-mail:webmaster@nikken.jp

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この企業の情報

組織名
株式会社日建設計
ホームページ
https://www.nikken.co.jp/ja/index.html
代表者
大松 敦
資本金
4,600 万円
上場
非上場
所在地
〒102-8117 東京都千代田区飯田橋2丁目18番3号
連絡先
03-5226-3030

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