金沢市と金沢工業大学 建築アーカイヴス研究所(所長:山崎幹泰・金沢工業大学建築学科教授)は、このたび「金沢歴史的建造物関連資料アーカイヴス・公開展示会」を令和5年10月23日(月)から10月26日(木)まで、金沢市役所第ニ本庁舎1階エントランスホールで開催します。開館時間は午前 8 時 30 分から午後 6 時まで。入場は無料です。
金沢は加賀百万石の城下町として知られています。400 年以上も戦禍に遭わなかった平和都市であり続け、また自然災害の大きな被害を受けなかったことから、現在も江戸時代からの都市構造や歴史文化遺産が近代的な都市空間の中に歴史的重層性をもって息づいています。
このたびの展示会では「金沢の郊外住宅地開発と洋風住宅」をテーマに、大正、昭和期の洋風住宅を通して、金沢の住宅地がどのように広がり、''ハイカラ''な住宅が金沢の町並みをどう彩ってきたのか、写真や資料で紹介します。また、金沢市内にある文化財建造物をパネルで紹介する「金沢の文化財建造物紹介パネル展」も同時開催します。
【金沢歴史的建造物関連資料アーカイヴス・公開展示会】
[期間]2023年10月23日(月)~10月26日(木)
[開館時間]午前 8 時 30 分~午後 6 時(入場無料)
[会場]金沢市役所第二本庁舎1階エントランスホール (金沢市柿木畠 1 番 1 号)
[主催]金沢市 / 金沢工業大学 建築アーカイヴス研究所
*金沢市役所駐車場は混みあいますので、なるべく公共交通機関をご利用ください。
*当展示会は「いしかわ百万石文化祭2023応援事業 金沢歴史遺産探訪月間2023」の一環として開催されます。
【金沢の郊外住宅地開発と洋風住宅】
橋場町にある登録文化財・長田家住宅主屋の所有者から、デジタルデータ化にご協力いただいた図面などを元に、金沢市内に残る大正時代から昭和初期にかけての洋風住宅を取り上げます。
【金沢の文化財建造物紹介パネル展】
聖霊修道院聖堂(県指定文化財 令和5年1月6日指定)
聖霊修道院聖堂は、カトリック系教会等の建築を数多く手がけたスイス人建築家マックス・ヒンデルが設計を手掛け、昭和6年(1931年)に建設されました。昭和初期の西洋と日本の建築様式と伝統技術が見事に調和した教会堂建築を今日までよく留めています。
旧石川県繊維会館(国登録有形文化財 建造物 令和4年10月31日登録)
金沢市出身の世界的建築家・谷口吉郎による設計作品。モダニズムをベースに和風建築の可能性を拓いた建物で、谷口吉郎の戦後の作風を示す最初期の作品として位置づけられる点も注目されています。
旧田上家住宅(金沢市指定保存建造物 平成9年4月10日指定)
昭和6年(1931年)に建設された洋館造り。施主はドイツ留学を終えて帰国後直ちにこれを建築。ドイツでの見聞に基づいて細かな指示を設計者の坂本宇吉に伝えたといわれています。
飯田家住宅(国登録有形文化財建造物 平成29年10月27日登録)
昭和3年(1928年)頃に、旧制金沢医科大学学長の須藤憲三氏の自邸として建築されました。金沢における近代住宅の発展を示す好例とされています。
【金沢工業大学 建築アーカイヴス研究所について】
主に日本建築家協会と協力して、国内外で活躍した戦後建築家の設計資料を収集し、保管・整理・公開を行っています。また、金沢市と連携・協力して、金沢の建築や町並みに関する貴重な歴史遺産関連資料の実物を保存、もしくはデジタルデータ化して保存する活動を行っています。
https://wwwr.kanazawa-it.ac.jp/archi/
【金沢歴史遺産探訪月間 について】
毎年、文化財保護強調週間(11月1日から7日まで)や近代化遺産の日(10月20日)に合わせて、金沢市が開催しています。近代化遺産をはじめ、歴史遺産をより身近に感じてもらうことができるように、多彩な行事を行う期間で、2023年度の期間は10月1日(日)~11月25日(土)となります。この金沢歴史遺産探訪月間の一環として今回の展示会を実施します。
▼本件に関する問い合わせ先
金沢工業大学 広報課
住所:石川県野々市市扇が丘7-1
TEL:076-246-4784
FAX:076-248-7318
メール:koho@kanazawa-it.ac.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/