- 急性期医療をはじめ、迅速な診断を必要とする地域の患者さんへ最適な医療の提供に貢献
- 国内7台目として稼働開始し、循環器領域を中心に活用が進む
シーメンスヘルスケア株式会社(東京都品川区、代表取締役社長: 森 秀顕、以下 シーメンスヘルスケア)は、フォトンカウンティング検出器を搭載した次世代CT「NAEOTOM Alpha(ネオトム アルファ)」が三重大学医学部附属病院へ導入されたことをお知らせいたします。
特定機能病院として高度急性期・急性期医療を中心に行うご施設で、NAEOTOM Alphaを活用いただくことで、フォトンカウントティングCTの高精細、低被ばく、スペクトル解析の特性を活かした、より安全で最適な医療の提供につながることが期待されます。三重大学医学部附属病院では本製品を使用した診断を既に開始しています。
三重大学医学部附属病院では、「信頼と安心が得られる地域医療の拠点として、未来を拓く診療・研究を推進し、人間性豊かな優れた医療人を育成します」という理念のもと、地域の拠点病院として、安全で質の高い先進的な医療の提供と、新しい医療を目指す臨床研究を推進しておられます。この度、最新の高精細な撮影技術や短時間での撮影が可能となるNAEOTOM Alphaを新たに導入いただくことにより、迅速で最適な医療を必要とする患者さんへ診断・診療時間の短縮や被ばく低減といったメリットをもたらすことが期待されています。また、三重大学医学部附属病院が実績を蓄積されてきた循環器領域での診断や研究へも活用される予定です。
三重大学大学院医学系研究科 放射線医学教室 佐久間 肇教授は、「従来のCTの解像度(0.5-0.6mm)では直径2-3mmの冠動脈の狭窄や血管壁の動脈硬化病変を正確に捉えることはできませんでした。Dual Source CTの高いシャッタースピード(66ミリ秒)とフォトンカウントティング検出器による従来比約10倍の空間解像度を組み合わせることで、心臓画像診断の“Precision Medicine“がはじめて実現できます。フォトンカウンティングCTの画像は超解像度(1024x1024x0.2mm)ですので、一回のCT検査でHD映画一本分を超える多量のデータが発生します。三重大学病院では世界で初めて、すべての診察室と病棟でフォトンカウンティングCTの超解像度画像を表示できるシステムを開発し、地域の皆様の診療に直接役立てています。」と述べています。
シーメンスヘルスケア ダイアグノスティックイメージング事業本部長兼営業統括本部長 桜井 悟郎は、以下のように述べています。「三重大学医学部附属病院様にNAEOTOM Alphaを評価・導入いただきましたことを大変光栄に思います。世界で始めて
*1のフォトンカウンティングCT「NAEOTOM Alpha」を使用した研究は世界各地で行われており、今月末に行われる第109回北米放射線学会(RSNA 2023)でも多くの演題が発表される予定です。」
シーメンスヘルスケアは、画像診断にブレークスルーをもたらすことが期待される「NAEOTOM Alpha」を通して、日本の医療従事者の方々と共に、日本のCT装置の活躍の場を拡げ、ひとりでも多くの患者さんや検査を受ける方々が質の高い医療へアクセスできるよう引き続き取り組んでまいります。
■「NAEOTOM Alpha」について
本製品は、Siemens Healthineers AG(ドイツ・エアランゲン)が、半導体メーカーである株式会社アクロラド(沖縄県うるま市、代表取締役社長:大野 良一)と共に研究開発を行い、実用化されました。
フォトンカウンティング検出器を搭載した最新の Dual Source CT(2つのX線管と検出器を搭載したCT)といった大きな特徴を活かしたスペクトラルイメージングにより、1秒未満といった短い時間での70cmを超える広範囲の撮影、心臓など動きのある臓器においても高精細な画像の取得が可能となります。
さらに被ばく線量を約100分の1
*1,2に減少した撮影を実現し、患者さんや検査を受ける方の負担を減らしつつ正確で包括的な検査が可能となります。その応用範囲は、腫瘍や心臓の診断から肺のフォローアップ検査まで、幅広く多岐にわたります。
本製品に関する情報は、ホームページの製品紹介ページをご覧ください。
URL: www.siemens-healthineers.com/jp/computed-tomography/photon-counting-ct-scanner/naeotom-alpha
販売名 ネオトム Alpha 「NAEOTOM Alpha」(認証番号:304AIBZX00004000)
*1 自社調べ
*2 A national survey on radiation dose in CT in The Netherlands. 2013 Aug; Insights Imaging (2013) 4:383–390
■三重大学医学部附属病院について
三重大学医学部附属病院は、1876年の三重県医学校兼治療所の設置に端を発し、1944年に三重県立医学専門学校の設立に合わせて同附属病院として開設され、約80年の歴史をもつ三重県で唯一の特定機能病院です。人間性豊かな優れた医師や医療者の育成、最先端の医療や医療技術の開発、「最後の砦」となる重症患者さんに対する医療を展開し、年間約1万8千人の入院患者さん、約33万人の外来患者さんの受け入れや年間約7000件の手術を行っています。患者さんの安全ファーストの診療と安全な手術や集中治療を行える体制を整えています。
https://www.hosp.mie-u.ac.jp/
Siemens Healthineersについて
Siemens Healthineersは、2016年にシーメンス AGより独立経営となったヘルスケア事業の新ブランド名です。
Siemens Healthineers AGはドイツ・エアランゲンを本拠とし、世界70ヵ国以上に拠点を置くメドテックカンパニーです。「We pioneer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. ヘルスケアをその先へ。すべての人々へ。」というPurposeのもと、次世代医用技術において重要性を増すAI搭載のアプリケーションやデジタル製品を提供するなど、診断・治療を目的とした製品及びサービスのポートフォリオを継続的に発展させています。これらの新しいアプリケーションは、画像診断や検体検査から、画像ガイド下治療や革新的ながん医療に至るまで、当社の基盤を強化するものです。また、医療従事者が高品質で効率的なケアを提供できるよう、デジタルヘルスケアサービスや病院経営に関するソリューションも積極的に拡充しています。
2021年10月~2022年9月末までの2022年度において、Siemens Healthineersの全世界の売上は約217億ユーロ、調整後EBIT(利払・税引前当期純利益)は約37億ユーロ、社員数は約6万9,500人でした。詳しい情報はこちらでご覧いただけます。
グローバルサイト:www.siemens-healthineers.com
日本のサイト:www.siemens-healthineers.com/jp/