海外との行き来がコロナ禍前に戻りつつある今、トコジラミなどの害虫が世界中で発生し、公衆衛生と経済に深刻な影響を与えています。
合成防虫剤や殺虫剤の耐性化が問題となっている一方で、アロマテラピーで使用される精油には虫の忌避作用があることをご存じでしょうか。
公益社団法人 日本アロマ環境協会(略称:AEAJ、東京都渋谷区)は、忌避作用のある精油とその活用方法を提案します。
■ オレガノ精油のトコジラミ忌避率は合成防虫剤と同等?!
合成防虫剤の頻繁な使用によってトコジラミの耐性が問題になっている今、人と環境に優しく、効果的な植物由来の忌避剤が求められ、世界中で研究がなされています。
今回は、シソ科のオレガノ精油の研究データをご紹介。
濃度の異なるオレガノ精油のトコジラミ忌避作用を、3時間後から24時間後までDEET(合成防虫剤)と比較した研究があります。
いずれの濃度でも効果がありましたが、その持続性は濃度依存的。(下図は9時間後の結果)
9時間後の効果は濃度10%で65%、濃度40%ではDEETと同じ、 忌避率100%の効果が得られました。