日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は東日本製鉄所君津地区の水素還元試験炉(内容積12立方メートル)において、加熱した水素を使用してCO2 を削減するSuper COURSE50 技術の開発試験を2022 年5 月より実施し、これまでに世界最高水準となる高炉本体からのCO2 排出量22 %削減を確認する等、着実に開発を進めてまいりました。今回、2023 年11 月から12 月に実施した試験において、世界最高水準の更新となる、高炉本体からのCO2 排出量33 %の削減を確認しました。今回の試験では、酸化鉄(鉄鉱石)の炭素還元に替えて水素還元(吸熱反応)を増やしていく際に、加熱した水素利用により高炉内の熱バランスを維持し、高炉CO2 排出量の削減効果を検証しています。更に実証試験を進め、大型高炉でのSuperCOURSE50 技術(CO2 排出量50 %以上削減)確立の早期化に取組んでいきます。
2022 年1 月にNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金に採択され、2023 年11 月に同基金拡充の採択が決定し、日本製鉄株式会社、JFEスチール株式会社、株式会社神戸製鋼所、一般財団法人金属系材料研究開発センターの4社で、コンソーシアムを結成し、本開発を進めています。
日本製鉄は、2021 年3 月に公表した「日本製鉄カーボンニュートラルビジョン2050」において、本技術を活用した「高炉水素還元」に「大型電炉での高級鋼製造」「水素による還元鉄製造」を加えた、3 つの超革新的技術を用いたカーボンニュートラルの実現を目指しています。
日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した活動(「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」と「産業と技術革新の基盤をつくろう」)を通じて、これからも社会の発展に貢献していきます。
図:高炉水素還元の実機化に向けたプロセス
以 上
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