昭和大学病院腫瘍内科(東京都品川区/病院長:相良博典、以下「昭和大学病院」)は、がん患者さんを対象とした「間葉系幹細胞」を用いる医師主導治験の実施を決定しました。この治験の背景として、現在のがん治療である外科治療、放射線治療、化学療法、免疫療法は、4大治療にもかかわらず十分ではないことが挙げられます。我々は間葉系幹細胞を用いた新しいがん治療法の開発を進めており、この治療法に効果があることを確認しました。特に免疫チェックポイント阻害薬に耐性がある場合でも有効であるため、耐性のある非小細胞肺がん、食道がん、胃がん患者を対象に医師主導治験を行います。
この医師主導治験の実施にあたり、4月26日(金)11時より、昭和大学旗の台キャンパス(東京都品川区)にて記者会見を実施し、ご説明いたします。ぜひ、ご参加ください。
◆背景と目的
がん治療は、2000年代の初頭まで、外科治療・放射線治療・化学療法を3大治療としておよそ100年の間行われてきました。2010年代になり、新しい概念の治療薬として免疫療法が台頭し、第4のがん治療法として確立されました。これにより、がんに対する有効性が格段に飛躍し、これまで治らなかった、転移を有するようなStage4のがん患者さんでさえ治る時代がやってきました。医学の著しい発展により、がん治療も飛躍的に発展してきましたが、それでもまだStage4の患者さんで完治が見込めるのは約2割程度の患者さんに留まり、新規のがん治療法が世界的に求められています。
再生医療は、これまで治療が困難とされてきたUnmet Medical Needs(いまだ有効な治療方法がない疾患に対する医療ニーズ)の高い疾患へ、有効な治療方法を提供できる医療として期待されています。とりわけ、組織由来の間葉系幹細胞を用いる細胞移植により、難治性疾患の治療が近年注目されています。がんに対しても、これまでに幾つかの臨床試験が行われていますが、その有効性にはまだ結論に至っていないのが現状です。また、免疫チェックポイント阻害薬との併用についても有効性を示したという報告はありません。
本医師主導治験は、免疫チェックポイント阻害薬が無効になった患者さんに再生医療である間葉系幹細胞を用いることで、免疫チェックポイント阻害薬の耐性を解除し、再活性化させるという、世界で初めて"再生医療を活用したがん治療法の確立"の試みとなります。
◆対象
最大20名(免疫チェックポイント阻害薬治療後にがんの増大を認める非小細胞肺がん、食道がん、胃がんの患者さん)
◆予定治験期間
2024年5月から2026年1月まで
◆記者発表について
・日時:4月26日(金)11:00より
・場所:昭和大学旗の台キャンパス 1号館5階 東会議室
(〒142-8555 東京都品川区旗の台1-5-8)
※正門で入校手続きのうえ、直接会場までお越しください。
▼本件に関する問い合わせ先
昭和大学医学部 内科学講座腫瘍内科学部門(担当:澤 玲子)
TEL&FAX: 03-3784-8661
E-mail: reikosawa@cnt.showa-u.ac.jp
〒142-8666 東京都品川区旗の台1-5-8
▼本件リリース元
学校法人 昭和大学 総務部 総務課 大学広報係
TEL: 03-3784-8059
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【リリース発信元】 大学プレスセンター
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