ヤマハ発動機株式会社は、5月22日~24日にパシフィコ横浜で開催される国内最大級の自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2024 YOKOHAMA」(主催:公益社団法人自動車技術会)に、当社の技術ビジョンをテーマとした出展を行います。
また、「人とくるまのテクノロジー展2024 ONLINE」(STAGE1:5月15日~6月5日)にも、同様の出展を行います。
「人とくるまのテクノロジー展 2024」 ヤマハ発動機ブース(イメージ)
ヤマハ発動機は、技術ビジョン=“「楽しさ」の追求と社会課題の解決で新しい価値を創る”の実現に向け、企業目的である「感動創造」の核となる基礎研究に人間研究を位置づけています。この技術ビジョンでは、エネルギーマネジメント、知能化、ソフトウエアサービスを新たなコア技術としてさらに強化し、既存の基盤技術との組み合わせで、長期ビジョン=「ART for Human Possibilities」の実現を目指します。
「人とくるまのテクノロジー展 2024」では、技術ビジョンを体現する取り組み例として、より楽しく、より安全な運転を音で支援する後方認知支援デバイス「感覚拡張HMI」、ライダーの感情を可視化する「感情センシングアプリ」、自立アシスト機能搭載の電動スクーター「ELOVE」、人とマシンの関係性を探る概念検証実験機「MOTOROiD2」を展示します。
■「人とくるまのテクノロジー展 2024」(公式)ウェブサイト
https://aee.expo-info.jsae.or.jp/ja/
■ヤマハ発動機「技術ビジョン」ウェブサイト
https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/technology/art/
「人とくるまのテクノロジー展2024」 出展物
感覚拡張HMI (初出展)
聴覚を利用して後方認知を直観的に支援する技術です。自車周辺環境の認識を支援する技術はミラーやカメラなど視覚を介した技術が主流ですが、人間は本来、死角を「見る」のではなく「聞く」ことで認識するのが自然です。ヤマハ発動機とカリフォルニア工科大学の共同研究から生まれた特許技術は、聴覚を利用することで、後方など死角に位置する物体を、まるで気配のように自然な感覚として運転者に通知することを目指しています。
感情センシングアプリ
身体に装着したベルト型センサーで心電データを計測し、喜びやリラックスした状態、緊張など、ライダーの感情を推定しスマートフォンに表示するアプリです。感情を地図上にプロットすることで、ビューポイントで得た感動や、複雑な交通環境での緊張、またイライラ感や眠気など、ライダーが行動を判断する上で参考となる心身状態を時系列でフィードバック。バイクライフの楽しさを拡げ、安心・安全な運転を支援します。
ELOVE イーラブ
電動スクーターにAMSAS*を搭載したコンセプトモデルです。AMSASはヒト型自律ライディングロボットMOTOBOTやMOTOROiDで培った制御技術をもとに開発。バイクが自らバランスを取ることで極低速時の転倒不安や疲労からライダーを解放し、安心・快適に二輪車による移動を楽しめます。展示車両は、バイクをもっと好きになってもらうための装備を搭載。これらのアイデアにはデザイン思考を活用しました。
※Advanced Motorcycle Stability Assist System。駆動力と操舵力の制御を用いて、低速走行時に車両の姿勢を安定化させる技術。
MOTOROiD2 モトロイド2
モビリティに知能化技術を融合させた概念検証実験機。オーナーを認識して起き上がり、伴走し、その背に乗せて走行する生き物のような生命感をもつパーソナルモビリティです。自らをセンシングして不倒状態を保つバランス制御AMCES*や、オーナーの意思をくみ取りながら状態を判断する画像認識AIを搭載し、人とマシンが呼応し合う新たな関係を研究しています。
※Active Mass CEnter control System。二輪車を電子制御で安定化する技術。車体をアクティブ制御することで、常に車両の姿勢を最適化する。