博展、we+とセメダインと共同で、水で剥がせる海藻由来の接着剤『LOOPGLUE(ループグルー)』を開発

株式会社博展

〜海洋未利用資源を利活用し、展示会業界の表装工事の資源循環を促進〜

株式会社博展(本社:東京都中央区、代表取締役社長:原田 淳、以下、博展)は、コンテンポラリーデザインスタジオ we+(本社:東京都中央区、代表:林 登志也、安藤 北斗)、及びセメダイン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:水澤 伸治)と共同で、このたび「高い接着性能」と「水で簡単に分解できる特性」を両立した海藻由来のアルギン酸ナトリウム系接着剤『LOOPGLUE(ループグルー)』を共同開発いたしました。
今後、本製品は、博展が制作する展示会ブースの表装工事に導入を行い、業界における資源循環型イベントの実現に向けた活動をさらに促進してまいります。
 

1. 共同開発の背景と目的

開発の背景

島国である日本にとって、身近な“資源”である海藻は、食品産業だけでなく、コスメティック、バイオプラスチック、バイオエネルギーなどの分野で活用され始めています。しかしながら、海藻は、その潜在的な利点をまだ活かしきれていない、未活用資源と言われています。
そこで、リサーチと実験に立脚した手法で新たな視点と価値をかたちにするwe+と、資源循環型イベントの実現を目指す博展は、海藻の新たな活用の可能性を探ることを目的とした、共同リサーチプロジェクトを2023年にスタートさせました。海藻の特性を探る実証実験の中で、そのヌメリ成分に着目。モズク由来のアルギン酸ナトリウムを主成分とした溶液が、木材と紙をしっかりと接着しながらも、水をかけるときれいに剥がせる特性があることを発見しました。
製品化にあたり、日本を代表する接着剤メーカーであるセメダイン社に参画を仰ぎ、100%自然由来の海藻を原料とするアルギン酸ナトリウムを用いた新たな接着剤の開発を行い、本製品の完成に至りました。
 
製品の活用

博展が多数のプロジェクトを有する展示会業界では、木工造作物に接着剤で壁紙を貼る「表具工事」が一般的ですが、使用後にきれいに壁紙を剥がすことが困難で、木工壁面をリユースする際の品質維持や多大な作業工数が課題となっていました。
そこで、壁面や什器などの木工造作物において、LOOPGLUEを使用して表具仕上げを行うと、水をかけるだけで表具をきれいに剥がすことが可能になります。壁紙の剥がし残りが発生せず、木工パネルを傷めることなく再利用できるため、リユース時にも新品同様の状態で使用することができます。この特性により、壁面パネルを制作する際の木材の資材調達費および制作にかかる人件費を、それぞれ約15%削減できると見込んでいます。
また、多孔質素材同士をLOOPGLUEで接着することで、什器などを分解可能な構造とすることができます。これにより、使用後には素材や部材の単位まで戻して再利用することが可能になります。
さらに、LOOPGLUEは溶剤等、健康に悪影響を与えやすい物質を含まず、かつ自然由来の水系接着剤であるため、高い安全性が求められる教育現場などでも安心して使用することができます。
 
 
従来の方法で接着後剥がした表具と木工パネル:きれいに剥がせず、パネルに残ってしまう
 
LOOPGLUE(ループグルー)では、水できれいに剥がせて使用後の木工パネルは新品同様の状態となる

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<開発の背景>
■開発のプロセスの詳細は、プロジェクトストーリーの記事をご確認ください。
https://www.hakuten.co.jp/tex/blog/loopglue_development
■実際に使用している様子(動画)
https://youtu.be/YRd8fYf6xbU
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2. 製品の特長・概要
本製品の主な特長は以下の通りです。

・優れた易解体性
 
水に浸すことで簡単に分解・剥離を可能にし、資材の再利用が容易にできることで資源循環に貢献します。
・強力な接着力
 
環境配慮型でありながら、従来の壁紙施工用接着剤と同等以上の高い接着強度を実現します。
・高い環境性能
 
海洋資源を有効活用し、自然由来の原材料を使用することで環境負荷の低減に貢献します。
 

本製品の原料となる海藻は、南米チリより、生態系を崩さぬよう自然のライフサイクルを終え海岸に漂着したもののみを拾い集めるかたちで採取されているものを採用しているとともに、現地の雇用の創出にもつながっています。
また、厚生労働省による化学物質の室内濃度指針値に策定された13物質ほか、危険有害性のある成分を含みません。

【製品概要】
製品名/規格 :LOOPGLUE/20kg ポリ袋入り段ボール
主成分    :アルギン酸ナトリウム
外観     :淡黄色半透明液体
主な用途   :
展示会ブースの木工造作における表装工事用
 ・作業性良好(夏・冬場)
 ・高温多湿環境で使用される部材にも使用可
 ・貼り合わせた部材は水により容易に解体可能
 ・防腐剤配合
被着材料   :紙、壁紙、木材、モルタル、ケイ酸カルシウム板、石膏ボード 等
使用方法   :刷毛やロールコーターで部材に塗布して使用してください。
備考     :特許出願中

3.今後の展開
博展は、中期サステナビリティ目標「2030年までに、すべての体験や空間を資源循環型でつくる」の実現に向け、今後も空間創造の既成概念にとらわれることなく、その改善に向けたサービスやプロダクトの開発を進めてまいります。

4. 各社の役割
三社共同開発における役割分担は以下の通りです。
【博展】:海藻のリサーチ、検証、使用試験などを担当。
【we+】:海藻のリサーチ、検証などを担当。
【セメダイン】:各種試験、製品の量産化技術の確立、製造ラインの構築などを担当。
 
 
開発風景

5. 開発者のコメント
博展 サステナビリティ推進部 部長 鈴木亮介
直線型経済モデルを前提としてきた空間ディスプレイ業界において、博展およびサーキュラーデザインルームでは、資源循環型への転換を目指し、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
その中で大きな課題の一つであった「制作物の非破壊による分解性」に対し、本接着剤の開発は新たな可能性をもたらすものだと考えています。
この『LOOPGLUE』は、博展のみで活用されるべきものではありません。
より多くの方々にご活用いただくことで、循環型経済の実現に向けた実践的な一歩となり、業界内外に新たな動きを生み出していくことを期待しています。

博展プロジェクトメンバー
鈴木亮介 / 鈴木慧 / 田草川貴 / 美澤亮 / 山下美咲 / 塩澤菜生 / 村松加奈江 / 松浦緑子 / 塩崎 美鈴 / 北島 妃芽葉


6. 企業概要
we+ inc.
代表者:林登志也、安藤北斗
所在地:〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町6-14 3F
設 立:2013年3月
会社概要:リサーチと実験に⽴脚した独⾃の制作・表現⼿法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオ。日々の研究から生まれた自主プロジェクトを国内外で発表しており、そこから得られた知見を生かした、R&Dやインスタレーション等のコミッションワーク、プロダクト開発、空間デザイン、アートディレクションなどさまざまな企業や組織のプロジェクトを手がける。
WEB:https://weplus.jp/ 
<公式SNS>Instagram:@weplus.jp

セメダイン株式会社
代表者:代表取締役会長兼社長 水澤 伸治
所在地:東京都品川区大崎1-11-2 ゲートシティ大崎イーストタワー
設 立:1948年4月22日(創業1923年11月)
主な事業内容:接着剤・シーリング材・粘着剤・特殊塗料・コーティング材およびその加工品の製造販売、接着および防水等に関する施工および請負
WEB:https://www.cemedine.co.jp/

株式会社博展
代表者:代表取締役 会長執行役員 CEO/田口 徳久、代表取締役 社長執行役員 COO/原田 淳
所在地:〒104-0031 東京都中央区京橋三丁目1番1号 東京スクエアガーデン20F
設 立:1970年3月
事業内容:パーパス「人と社会のコミュニケーションにココロを通わせ、未来へつなげる原動力をつくる。」のもと、多様な“体験”を統合的にデザインし、企業や団体のマーケティング課題の解決に貢献しています。
WEB:https://www.hakuten.co.jp/

<公式SNS>
Instagram:@hakuten__ (https://www.instagram.com/hakuten__/
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facebook:@hakutencorp (https://www.facebook.com/hakutencorp) 

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