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関西大学では、コロナ禍で2020年度春学期に実施したオンライン授業の現状と課題を把握するべく、全学生へのアンケート調査を行いました。その結果、オンライン授業に対する学生の本音や、運用にあたっての課題が明らかになりました。秋学期は原則対面授業を実施している本学ですが、今後、秋学期の実態を把握し、教育の質保証ならびに学生の学習・生活環境改善に取り組んでまいります。
【本件のポイント】
・オンライン授業において、約80%の学生が「課題の量」をストレスと感じていた
・1年次生の半数以上が「友達と一緒に学べず孤独感を感じる」と回答
・「移動が不要」や「自分のペースで学習できる」など、多くの学生が時間の効率性をメリットに挙げた
本調査は、在学する学部生28,369人を対象に、本学の教学IRプロジェクトがインターネットを活用して無記名方式で実施しました。〔調査期間:2020年7月6日~31日。有効回答:12,655件(回収率:44.6%)〕
■ オンライン授業のメリットとデメリット
オンライン授業で良かったことを尋ねたところ、約85%が「移動がない」こと、約65%が「自分のペースで学習できる」ことを回答。さらに「倍速で講義映像を見る」と答えた学生も約35%おり、時間の効率性をメリットとして考える学生が多いことがわかりました。一方で、約80%の学生がストレスと感じていたのが「課題の量」。提出したレポート課題に対する「フィードバックがない」という声が約60%に及んだ点は、オンライン授業を今後も運用する上での課題と言えます。
■ 「友達ができない」「先生とも話せない」・・・孤独に過ごした新入生の春学期
オンライン授業で困ったことについて尋ねたところ、1年次生の半数以上が「友達と一緒に学べず孤独感を感じる」「勉強のペースがつかみにくい」と回答。また、上位年次と比べて「教員とのコミュニケーションの満足度」や「授業の満足度および理解度」がいずれも低い実態が浮かび上がりました。
■ オンラインでは双方向型のコミュニケーションよりも、スケジュール調整が容易なオンデマンド型が人気
オンラインの授業形態別に、対面授業再開後も取り入れてほしいかを尋ねたところ、「リアルタイム型」(29.6%)よりも自身の好きなタイミングで受講できる「オンデマンド型」(52.7%)の希望度が高い結果となりました。約3人に1人が通信環境にストレスを抱えていたことも、一つの要因になったと見受けられます。このことから、対面授業と比べて臨場感に劣るオンライン授業では、授業特有の緊張感や教員とのリアルタイムでの掛け合いよりも、スケジュールが調整しやすく、繰り返し受講できる利便性を好む傾向が見えてきました。
詳細な調査結果については、以下をご参照ください。
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https://www.kansai-u.ac.jp/ir/online_survey_2020sp_digest.pdf
※関西大学教学IRプロジェクト
教職協働・学部横断型プロジェクトとして2014年度に設置した組織。学生の学習行動や学習到達度を測る「入学時・卒業時調査」をはじめとして、データ収集・分析を通じた「学修成果の評価」および「教育の質保証」に取り組んでいる。今後、今回の遠隔授業に関する調査に続き、ほとんどの科目で対面授業を再開した秋学期における実態調査も実施する予定。
▼本件の詳細▼
関西大学プレスリリース
https://www.kansai-u.ac.jp/ja/assets/pdf/about/pr/press_release/2020/No38.pdf
▼メディア関連の方▼
※取材をご希望の方は、お手数ですが、下記お問合せまでご連絡をお願いいたします。
▼本件に関する問い合わせ先
総合企画室 広報課
寺崎、木田
住所:大阪府吹田市山手町3-3-35
TEL:06-6368-0201
FAX:06-6368-1266
メール:kouhou@ml.kandai.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/