準ミリ波レーダ、車載からインフラでの活用拡大へ
~車載レーダをインフラシステムに適用する技術を開発、事故の未然防止に活用~
古河電工グループの古河AS株式会社(本社:滋賀県犬上郡、代表取締役社長:阿部茂信)は、自動車の安全技術に関わる先進運転支援システム(ADAS)で主力機能を果たしている「24GHz周辺監視レーダ」の固定インフラ用途での活用を検証してきました。この度、車載レーダで培った信号処理技術を基礎とし、歩行者、車両などの観測範囲を確保する技術を開発しました。
■背景
■内容
インフラ用途では、添付資料(2)のとおり、レーダを斜め上から監視する範囲を見下ろすように取り付ける機会が多く、取り付け高さ、チルト角、道路からの離隔距離を適切に設定する必要があります。また近接する構造物からの強い反射や横切るものに遮蔽されるリスクにも対処するなどインフラ用途適合に因む各種課題があります。当社は、車載レーダで培った信号処理技術、古河方式(パルス方式/添付資料(3))を活用することで、設置された環境での耐候性に優れ、障害物・人・標識など複数物標を個別に検知し、広角度で監視する技術を開発いたしました。交差点などの事故多発道路の交通状態を掌握するシステムなど固定インフラへの活用が期待されます。
■準ミリ波レーダの特徴
1.当社独自のパルス方式は、距離と相対速度を時間軸と周波数軸の2軸で検知するため、広角(±60°以上)かつ広範囲(0~75m)で、障害物・人・標識など複数物標を個別に検知することができます。
2.看板など近くに大きな反射物があるなど複雑な状況でも遠方の物体を検知することができます。
3.雨・雪・霧の影響を受けにくく、昼・夜・逆光などの照度の変化に強く、低温動作に優れています。(添付資料(4))
4.カメラを使った画像診断では画像処理を含む複雑なシステムが必要となりますが、本技術はレーダ単体からの信号を直接処理でき、シンプルなシステムによる運用が可能になります。
【添付資料(1) 車載レーダのイメージ】
【添付資料(2)】
【添付資料(3) パルス方式】
【添付資料(4) 主な周辺監視センサ方式との違い】(+:良い -:悪い)
■古河AS株式会社概要
設立:1950年11月
代表者:代表取締役 阿部 茂信
本社所在地:滋賀県犬上郡甲良町尼子1000
主要製品:ワイヤーハーネス、関連電装部品、車載用機能製品
古河電工持株比率:100%
■古河電工グループのSDGsへの取り組み
営業本部 営業企画部 03-3286-3355(直通)
テレワークのため不在の場合はこちらよりお問い合わせください。
https://www.furukawaas.co.jp/contacts/