無線設定の小型マルチユースミリ波レーダセンサ「1A1M形」を、IDEC ALPS Technologies株式会社より発売
降雨、水蒸気、粉じんが舞う環境下でも検知する高い耐環境性能
アルプスアルパイン株式会社(TOKYO:6770、代表取締役社長執行役員:栗山年弘、本社:東京都、以下「アルプスアルパイン」)は、2021年9月に、IDEC 株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役会長兼社長:舩木俊之、以下「IDEC」)との合弁会社となる、IDEC ALPS Technologies株式会社(代表取締役社長ː錦朋範、本社ː大阪市淀川区)を設立し、「新しいHMI価値の提供を通じて、安全・安心な社会に貢献すること」を目指した製品開発を行ってまいりました。この度、第1弾となる無線設定の小型マルチユースミリ波レーダセンサ「1A1M形」を発売することとなりましたのでお知らせします。発売日は、2023年5月16日(火)を予定しています。【製品の概要】
マルチユースミリ波レーダセンサは、高周波のレーダ (本製品では60GHz)を対象物に照射してセンシングを行うことで、約10m距離までの対象物の有無検知や、対象物までの距離、対象物の反射強度、指定した対象物のみを検出することなどができます。低消費電力で耐環境性にも優れており、ミリ波レーダの特性として光学式では検知が難しい西日や降雨、降雪がある屋外や、水蒸気、粉じんが舞うような環境下でも使うことができ、超音波式と比較してもより高い耐環境性能を有しています。
これまで産業機器向けに製品化されたミリ波レーダを使った製品とは異なり、今回民生・車載向けで培われたアルプスアルパインの技術と、産業機器向けのIDECのHMI技術・ノウハウを駆使し、実証実験による地道なノウハウを蓄積することで、産業市場のお客さまの使い方にマッチする製品を開発しました。双方の国内外の拠点がリモート環境下で連携・協力して開発しており、企業文化や価値観、考え方などが異なる両社の強みを結集した、多様性によるイノベーションを体現した製品となります。
【主な特徴】
・センサ本体への動作設定・モニタを、各種端末から無線で実施可能
・ノートPC、スマホ・タブレット用の簡単・便利な設定・モニタツールを提供
・ 独自の高度なビーム成形技術によって、誤検知の少ないビーム領域を実現
・日本で初めて混信防止、電波発射制御機能搭載の電波認証を取得し、電波の高出力を実現
・特許申請中の専用反射板の活用で適用用途が拡大
・ ファームウェア(FW)上に実装するさまざまなアルゴリズムの開発により、FWを書き換える事で、同じハードウエアでアプリケーションに応じた柔軟な対応が可能
【活用シーン】
有無検知
・駐車場の車検出(車/人識別アルゴリズム搭載予定)
・光を吸収する素材(ゴムや黒色系のワークなどの検出)
距離検出
・洗車機に入る車の車幅検出
・樹脂窓の外からタンク内の液面レベル検出
・高所作業車などにおける挟まれ防止
※IDEC ALPS Technologies株式会社のWebサイトにて詳細情報を公開しておりますので、下記よりご覧ください。
(URL:https://iat.idec.com/)
【今後の展開】
アプリケーションに応じた出力機能や各種のビーム成形レンズなど、今後さらにラインナップを拡充し、FA業界以外にも、特殊車両や駐車場、駅、インフラなど幅広い業界ニーズに対応していきます。
現在、マルチユースミリ波レーダセンサ「1A1M形」以外にも、2つの製品シリーズの開発を行っており、3つのシリーズの発売により、今後3年間で10億円の事業規模の実現を目指します。
※参考:標準価格
オープン価格
※参考:IDEC ALPS Technologies株式会社の概要
以上