地域に根ざしたデザイン活動にフォーカスした企画展「山水郷のデザイン4 -愛と遊びとローカリティ」を開催

公益財団法人日本デザイン振興会

7月14日(日)からGOOD DESIGN Marunouchiにて

















公益財団法人日本デザイン振興会(所在地:東京都港区)が運営するデザインギャラリー、 GOOD DESIGN Marunouchi(所在地:東京都千代田区)は、2024年7月14日(日)から 8月18日(日)まで、展覧会「山水郷のデザイン4 - 愛と遊びとローカリティ」を開催します。

■ 企画概要
「山水郷」は、“山水”の恵みと人のつながりを生かした豊かな日常の営みが生まれ、育まれている“郷(さと)”を意味する造語です。日本各地の山水郷で、その土地ならではの仕事と暮らしを愉しみながら仲間と共に創る、そんな生き方をするデザイナーたちが日本を変えはじめています。
日本デザイン振興会では2020年5月にオンラインプログラム「山水郷チャンネル」の配信を始め、これまでに約100名の山水郷を拠点に活躍するデザイナーたちの生き方と活動を紹介してきました。2021年には、「山水郷チャンネル」に登壇した地域やデザイナーたちの取組を映像、テキスト、プロダクト等を通じて紹介する展覧会「山水郷のデザイン」をGOOD DESIGN Marunouchiにおいて開催、以来、毎年、展覧会を続けてきました。
今年で4回目となる「山水郷のデザイン4」では、LLPまちの編集室(活動拠点:岩手県盛岡市)、デザインウォーター 鷲見栄児(同:岐阜県岐阜市)、有限会社まゑむき 前川雄一・前川亜希子(同:宮城県南三陸町・静岡県笹間集落)の3組が展示を行います。



開催概要
名称:山水郷のデザイン4 - 愛と遊びとローカリティ
英語名称:Design of SANSUIGO 4 - Playful Pride in the Local
会期:2024年 7月14日(日)- 8月18日(日)11:00-20:00/期間中無休・入場無料
会場:GOOD DESIGN Marunouchi(東京都千代田区丸の内3-4-1新国際ビル1F)
   https://marunouchi.g-mark.org/
ディレクター:井上 岳一(株式会社 日本総合研究所 エクスパート・武蔵野美術大学客員研究員)、
藤崎 圭一郎(東京藝術大学教授・デザイン評論家)
展示協力:LLPまちの編集室、DesignWater、有限会社まゑむき
会場デザイン:MINGLE DESIGN OFFICE
主催:公益財団法人日本デザイン振興会

オープニングトーク
日時:7月14日(日) 15:00-17:00  
会場:YAU CENTER (東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1F)
ゲスト:木村敦子・水野ひろ子(LLPまちの編集室)/鷲見栄児(デザインウォーター)/前川雄一・前川亜希子(有限会社まゑむき)
モデレーター:井上 岳一/藤崎 圭一郎
協力:有楽町アートアーバニズム YAU
お申し込み:https://sansuigo4talk.peatix.com
 
昨年度開催写真


■ 展示内容

展示1:LLPまちの編集室 「てくりが見てきた、ふだんの盛岡。」

2005年春、岩手県盛岡市にてライターやデザイナーの女性6人が「盛岡のふだんを綴る本・ てくり」を創刊した。自由なスタンスを保持すべく、広告は入れない。子育てや転勤でメンバー も減り、第7号から現在の3人(赤坂環・木村敦子・水野ひろ子)で継続してきた。取材でつながった縁を生かし、ブックイベント開催や商品開発など活動は徐々に立体化。しかし、私たちの原点はあくまで紙メディアだ。通算33号+別冊。開けば、そこに盛岡の優しき人々が待っている。
てくり https://tekuri.net/



展示2:デザインウォーター 鷲見栄児 「ぜんぶやる。ずっとやる。」
1973年岐阜市生、岐阜市在住。建築・インテリア・グラフィック・プロダクト・プロデュース・まちづくりまで、あらゆるデザインを一人で行う。とは言うものの、なんのことはない自分でやらないと気が済まない1.0世代の派生種である。2000年代のデザイン繚乱時代、2010年代の岐阜原理主義時代を経ての第三期、岐阜に普遍的価値をつくるという不遜な目標を掲げ、ローカルとグローバルを行き来しながら活動中。JAGDA岐阜代表理事。
デザインウォーター   http://www.designwater.net



展示3:有限会社まゑむき  前川雄一·前川亜希子 「ふたつのあそび」
福祉とあそぶ「HUMORABO(ユーモラボ)」と、山村とあそぶ「SASAMARABO(さゝまラボ)」 というふたつの探求を「有限会社まゑむき」という前川雄一、亜希子の夫婦だけの小さなデザイン会社の紹介として並べる機会をいただいた。 どちらも仕事をきっかけに出逢い、感動し、共感し、そのまま仕事の範囲を越えて、ただただ自分たちが楽しむためにデザインという言語で向き合ってきた活動である。ふたりの視点で積み重ねたふたつの景色をあらためて並べてみると、そこに何か浮かびあがるのか。わたしたちも楽しみでならない。 HUMORABO https://www.humorabo.com
SASAMARABO(山ノ端ト空) https://sasamarabo.square.site/



■ ディレクターメッセージ

・井上 岳一(日本総合研究所創発戦略センター エクスパート / 武蔵野美術大学客員研究員)
山水郷には、山・水・人が織りなす豊かな関係世界があります。その土地の人や自然と深く関わる中から生まれる仕事があり、暮らしがあります。そして、急速に失われ、或いは失われつつあるそれらを守り、回復し、新たに生み出そうとしている人々がいます。その活動の中に山水郷のデザインがあります。 山水郷のデザインの前提にあるのは、何より、その土地の人や自然や文化や日常の営みや風景への愛です。ローカリティ(地域性)への愛着・愛情と言い換えても良いでしょう。 同時に、活動を続けられる人、広げられる人に共通するのが遊び心です。つくることを最高の遊びとし、遊びであるが故に儲けを目的とせず、巻き込む人ともフラットな関係を保ち続けます。 展示をお願いした3組は、特にこの愛と遊びに溢れたデザイナー達です。3組の愛と遊びとローカリティをお楽しみください。
 


・藤崎 圭一郎(東京藝術大学美術学部デザイン科教授)
今回の副題の「愛と遊びとローカリティ」。ここでいう愛はLOVEでもあるけどPRIDEでもあります。単に街を愛するのでなく、地域住民として誇りをもって街づくりに参与していくというシビックプライド──そこに遊びから生まれる創造性が加わります。遊びは成功体験の宝庫であり、失敗からの学びの宝庫です。遊びは既成概念の縛りから私たちを解放してくれ、チャレンジ精神を育んでくれます。そして、ここでいうローカリティは、都市との対立項の地方という意味ではありません。土地に根ざした文化を共有する自律的な人々のつながり。土地に根ざした創造性を育む愛と遊びの3組の試み──じっくりとご覧ください。


■ 公益財団法人日本デザイン振興会
日本デザイン振興会(JDP)は、1969年の設立以来、50年以上にわたり日本のデザイン振興活動を行う国内唯一の組織です。世界有数のデザイン賞である「グッドデザイン賞」の運営を通して、社会におけるデザインへの理解を促進するとともに、新しい領域における「よいデザイン」を探求し続けています。さらに、さまざまな人や組織、機関と連携し、国内外の幅広い分野にデザインの力を届けることで、よりよい社会への変革を目指しています。
公益財団法人日本デザイン振興会 https://www.jidp.or.jp/
 

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