法定雇用率改定から1年。くらしアプライアンス社が考えるDEI+B 目黒・草津拠点のアクセシビリティマップを有志メンバーで横断的に制作

~誰もが拠点を行き来でき活躍できる環境を目指して~


パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社(以下、くらしアプライアンス社)は、多様な人材が集うダイバーシティなチームによるチャレンジが、事業の持続的成長や顧客価値最大化の実現に重要であると考え、”DEI+B(Belonging)”の推進に積極的に取り組んでいます。

2024年度は「心のバリアフリー」をテーマに、誰もが働きやすい環境づくりを推進する中で、障がいがある社員が安心して出張できるよう、草津拠点と目黒拠点のアクセシビリティマップを制作しました。この取り組みでは、実際に車いすに乗りながらバリアを調査し、マップを完成させました。

本ニュースレターでは、アクセシビリティマップ制作の目的と効果について紹介します。
【News Letter Topics】
◆きっかけは障がいがある社員の声
◆社員が実際に車いすで拠点を回って得た気づきをもとにマップ化
◆両拠点に共通したアクセシビリティマップ制作によるハード面とソフト面の成果
アクセシビリティマップ制作プロジェクトのリーダー コメント

◆きっかけは障がいがある社員の声
アクセシビリティマップとは、障がいの有無に関わらず、より多くの人が安心・安全かつ効率的に目的地にたどり着くための情報を示したマップです。バリアフリーな箇所を地図上に示すだけではなく、目的地までのバリアを適切に表示することで、利用者が自身のスキルに合わせてルートを選択できるような「アクセシビリティ(アクセスのしやすさ)」の見える化を目的としています。この取り組みのきっかけは、2022年に障がいのある社員から寄せられた以下の声でした。
・会社の他の拠点に出張したいが、拠点の設備の現状がどうなっているかの情報がない
・障がいがあるが、他の方同様に管理職にチャレンジしたいし、そのために専門性を磨いているし、出張も行きたい
・必要な情報が提供されないと、会社は障がいのある私には活躍を期待してくれてないのかなと思う

◆社員が実際に車いすで拠点を回って得た気づきをもとにマップ化
目黒拠点ではパラスポーツ・パワーリフティング選手でパナソニックのDEIアドバイザーでもある山本恵理氏を、草津拠点ではくらしアプライアンス社傘下の特例子会社であるパナソニック アソシエイツ滋賀株式会社に所属する車いすを日常的に使用する社員をアドバイザーとして招き、社員が実際に車いすに乗りながら拠点内のバリア探しを行いました。

~アドバイザーと共に各拠点にてバリア探し~
<目黒拠点>
見つかった課題
  • 車いすでは部屋の開き戸を開けるのが難しく出るのに車いすのままではうまく開けられず15分近く要した。腹筋が発達していない方が多いため、車いすユーザーにとって押したり引いたりしないといけない開き扉は、開けることが非常に難しい

気づき
  • 扉を引き戸にすると、開けやすさが格段にアップすることを確認
  • 「○○棟のドアは開けにくい」とマップ上に記すことだけが正解でなく、「誰かのサポートがあったらうれしいエリア」と記載するなど、できないことばかりに注目するのではなく、前向きな内容で記すことが大切
執務エリアにて、使い慣れているコピー機は、車いすの目線だと蓋が届かず使いづらいことを体感









スロープを実際車いすで利用してみると慣れない傾斜に戸惑い、離合した際の圧迫感を実感。









<草津拠点>
見つかった課題
  • バリアフリートイレの緊急ボタンの位置が低く、車いすユーザーには使いにくい
  • オフィスエリアではスロープや段差があり、車いすでは通れない箇所が散見された




気づき
  • 車いすユーザーは高いところに届かないと思われがちだが、実は低すぎても手が届かないことがある
  • 通れないと勝手に決めつけるのではなく、誰かのサポートを得て通るなど、選択肢を与えることが大事




~調査メモを踏まえてマップを作成~
各拠点の調査メモから気づきシートを作成し、気づきをマップに落とし込みました。1~2月で各拠点のマップを完成させ、メンバーが活発に意見を出し合うことで、気づきが反映されたオリジナリティ溢れるマップに仕上がっています。
草津拠点ではオフィス棟の屋上から比叡山や琵琶湖などが見えるといった情報を掲載するなど、両拠点のマップともシェアしたくなる特長を「ご当地自慢」として紹介しています。




気付きシートを作成の上、マップへ落とし込む

完成した目黒拠点のアクセシビリティマップ

◆両拠点に共通したアクセシビリティマップ制作によるハード面とソフト面の成果
ハード面の3つの成果
  1. 形に残るアクセシビリティマップの完成
  2. UD自動販売機の導入:バリア調査の声をもとに、目黒ビルでは車いすユーザーにも使いやすいUD自動販売機を導入しました。(草津拠点では、2025年度中の導入を検討中)
  3. バリアを乗り越えるアイデアの創出:お金をかけない工夫として、車いすで移動する際に気を付けるべき点をマップに記載するなど、バリアを乗り越えるアイデアを創出しました。
ソフト面の3つの成果
  1. 採用における判断材料の創出:今後の採用において、アクセシビリティマップが重要な判断材料となることが期待されます。
  2. 環境整備への投資意義の醸成:DEI+B視点から、環境整備への投資が重要であるという意識が醸成されました。
  3. 意思決定層に当事者を入れる重要性への気づき:意思決定層に当事者を含めることの重要性について、認識が深まりました。
◆アクセシビリティマップ制作プロジェクトのリーダー コメント


DEI・組織開発室 大美菜々子
入社からの2年間、一貫してくらしアプライアンス社のDEI+Bおよび組織開発を推進。中でも「障がい者雇用」「LGBTQ+」「外国籍社員」を担当する。

多くのメンバーがアクセシビリティやバリアフリーへの理解が深まり、障がいの捉え方に変化があったとアンケートで回答しています。この活動を通してメンバーの意識が大きく変わったことに手ごたえを感じているほか、私自身もメンバーと共に車いすで拠点を回った経験を通じて、重要性を再認識しました。本プロジェクトでは、バリアを伝えるだけではなく、視点を変えて、拠点ならではのご当地自慢など拠点の魅力を伝える工夫も施しています。今まで様々なハードルから他拠点への訪問を諦めていた人の後押しにつなげると同時に、くらしアプライアンス社の拠点に行ってみたいと思う人がパナソニックグループ全体で増えることを期待しています。

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この企業の情報

組織名
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ホームページ
https://www.panasonic.com/jp/about/corporate-profile/organization/las.html
代表者
堂埜 茂
資本金
25,930,000 万円
上場
非上場
所在地
〒141-8487 東京都品川区西五反田3丁目5−20パナソニック 目黒ビル
連絡先
06-6908-1121

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