金沢工業大学では、授業を行った当日の夕方に、「特別教育補助員」(シニアSA)の学生が学習のサポートを行う取り組みを行っている。シニアSAは、その日の正課授業を聴講し、授業内でわかりづらいと思われる箇所を理解しやすいようにノートにまとめ、授業の復習とポイントとなるキーワードについて解説。これらは教員にもフィードバックされ、学生の視点から授業を改善する手法が取り入れられている。
その後、集まった学生から質問があった場合にはシニアSAが噛み砕いて解説し、学生が納得できたことを確認しながら指導を進める。また、正課の授業内に教員が説明した項目については、学生が基礎に振り返りながら理解できるようにシニアSAが解説する。
授業のあった当日に友達同士で教えあう仕組みをつくることで、学生の理解と能力の統合化が進む。
この学習サポートは、シニアSAと、授業を理解した学生が、まだ理解していない学生に教える「教えの連鎖」と「得意分野を相互に教え合う」ことを可能にし、学生が自らの成長を実感することにつながる。
また、学生によるe-ラーニング教材の作製も行われている。学生が授業をビデオ撮影し、予習・復習できるように編集する取り組みである。ビデオでは、発展的学習や演習問題、学習会の案内もテロップに入れ、シニアSAが学生の指導に当たる。
この学習会(ラーニングコモンズ)の中で、(1)学生自らが試験問題を作るチーム、(2)レベル別の教材開発を行うチームが自発的に生まれている。
金沢工業大学では平成27年度からこうした新しいアクティブ・ラーニングの事例を全学で共有し、全科目(308科目)の7%に当たる22科目から導入を始め、将来的には全科目での推進を目指している。
▼本件に関する問い合わせ先
金沢工業大学 広報課
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