実践女子大学(学長:難波雅紀)の学生が6月4日から始まる課外活動プログラム「グローバルJミッション」で、アフリカの最貧国の一つ、マラウイの小学校などに給食支援を継続しているNPO法人への協力の一環として、新しいファンドレイジング(資金調達)に挑戦します。ミッションのタイトルは「コーヒーを通じてアフリカの子どもたちを資金援助せよ」。期間は同月25日までの3週間。結論なき短期集中の初のミッションとなります。果たして、学生たちの発想力や行動力は通用するのか――。
学生有志26人エントリー。学部学科の垣根越え、短期集中でアイデアを形に。
学生が協力する団体は、NPO法人聖母(理事長:山田真人、東京都北区赤羽西6-4-12)。2015年1月の団体設立以来、貧困などの理由で初等教育を途中であきらめるケースが多いマラウイについて、給食を安定して提供することが学校に通う動機付けになるとして、企業の支援を受け高品質なマラウイ産のコーヒーなどを日本で販売し、売り上げの全額をマラウイの教育省の下部組織「せいぼマリアマラウイ」に送る活動をしています。現在、小学校12校、幼稚園42園に給食を提供。地道な活動は徐々に共感の輪が広がっており、2022年には公益財団法人社会貢献支援財団の社会貢献者表彰を受賞しました。
実践女子大学は、NPO法人聖母側から「大学とさまざまな形で継続的に連携していきたい」との要望を受け、昨年秋から調整。大学1・2年生を対象に、企業や自治体からのグローバルなミッション(課題)に取り組む課外活動「グローバルJミッション」でコラボすることを決めました。学内で募集したところ、「グローバルに社会貢献したい」「マーケティングを学んでみたい」という学生が学部学科の垣根を越えて集まり、計26人がエントリーしました。
ファンドレイジング、イベントの開催、メディア戦略...。目指すゴールは資金確保まで。
「グローバルJミッション」は、渋谷キャンパスで3週間に計4回(6月4、11、18、25日)開催。キックオフの6月4日は、山田理事長が団体の概要や給食支援の意義などを説明。これを受け、すぐに学生は二つのグループに分かれ、プログラム外の時間も活用してSNS(交流サイト)を駆使しながら情報共有してアイデアを形にしていきます。同18日は、各グループが進捗状況を報告する中間発表を行い、最終日の同25日には、実際に資金調達の成果を含めた3週間の取り組みを披露します。
NPO法人聖母は学生の発信力に期待して50万円の獲得を目標に掲げており、「集めた資金は給食を作るキッチンの修繕費用に充てたい」としています。ただ、大学とのコラボで資金調達をするのは初めての試みとなり、実際に資金を集めることができるのかは、不透明なところも。このため、NPO法人聖母は、すべてを学生任せにはせず、期間中、NPO法人のインターンが伴走し、法人の海外スタッフとも協力しながら、学生と試行錯誤を繰り返して資金調達の仕組みを構築することにしています。今のところ、資金調達を実現するためのポイントとして、ファンドレイジングやイベントの開催、メディア戦略などが考えられ、これにどこまで学生のアイデアが反映されるかも注目されるところです。
NPO法人聖母「学生とユニークな協働を生み出せることに喜び感じる」
NPO法人聖母の山田理事長は「今回初めて、本格的な大学生とのマラウイでの直接的な課題と向き合う企画となります。私たちも海外からのインターンの参加も含め、ユニークな協働を生み出せることに、とても喜びを感じています」と期待しています。
大学担当者「社会に向けて発信する力を育む大きなステップに」
一方、本プロジェクトの大学側の主担当となる学生総合支援センターキャリアサポート部の髙橋えりか課長補佐は「『社会課題の解決』や『SDGsへの貢献』をより前面に据えたプロジェクトとして、グローバルに支援活動を展開するNPO法人に初めて協力を依頼しました。学生として社会のリアルな課題に向き合い、貢献の在り方を考える貴重な機会にしたいと思います。また、実行中のプロジェクト内で資金調達を目標に据えるのは初めてで、自らのアイデアを形にし、社会に向けて発信する力を育む大きなステップにしていきたいと思います」と話しています。
※グローバルJミッション
低学年向けキャリ支援強化の一環として2019年より企業や自治体と実施している産学連携プログラム「Jミッション」のグローバル版。大学1・2年生を対象に「良質な経験・学修の場」を提供することで学びに対する意欲や自己肯定感の向上を目的としている。グローバルJミッションは今回が3回目の実施となる。
【課外活動プログラム開催概要】
①6月4日(水)17:00~18:30@渋谷キャンパス チームビルディング、団体やアフリカ(マラウイ)の理解
②6月11日(水)17:00~18:30@渋谷キャンパス ファンドレイジングやメディア運用について
③6月18日(水)17:00~18:30@渋谷キャンパス 中間発表(プロジェクト運用状況の確認)
④6月25日(水)17:00~18:30@渋谷キャンパス 最終発表(資金調達報告・マラウイとのミーティング)
【NPO法人聖母概要】
2015年1月:団体設立
2018年4月:寄付型コーヒー販売ブランドWarm Hearts Coffee Clubを開始
2020年8月:学校での探究学習、企業でのSDGs対策としての提供開始
2022年12月:日本財団後援、公益財団法人社会貢献支援財団より、社会貢献者表彰を受賞
▼本件に関する問い合わせ先
実践女子大学
経営企画部広報課
住所:東京都渋谷区東1-1-49
TEL:03-6450-6837
【リリース発信元】 大学プレスセンター
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