北海道鹿追町で道路附属物メンテナンス効率化の実証報告および勉強会を実施

~官・学・民の有識者が登壇し、道路附属物のメンテナンスの効率化を検討~

● 北海道鹿追町と古河電工が、同町内に点在する道路標識などの道路附属物の劣化スクリーニングに対して、当社のDXソリューション「みちてん(R)」の有用性を判定する実証実験を実施
● 実証実験の結果報告と、各有識者からインフラメンテナンスの現状や最新知見を共有する目的で、同町と当社が共同で「市区町村における道路附属物メンテナンス効率化の実証報告および勉強会」を開催

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也、以下 古河電工)と北海道鹿追町(町長:喜井知己、以下 鹿追町)は、7月17日に鹿追町民ホールにて、「市区町村自治体での道路附属物メンテナンス効率化に向けた実証実験の報告と勉強会」を実施しました。本実証報告および勉強会には、一般社団法人全国道路標識・標示業協会北海道協会(以下:全標協北海道協会)に後援いただいたほか、国立大学法人東北大学大学院工学研究科 久田研究室(以下:久田研究室)がアドバイザーとして登壇しました。
・ インフラ維持管理の現場をよく知る立場として、民間企業団体の全標協北海道協会が後援。内閣府戦略的イノベーション創造プログラムの一員であり、社会インフラ維持管理の代表的な研究者の一人である東北大学 久田教授がアドバイザーとして支援。
・ 実証実験では、職員の費用や労働時間を50%以上大幅に削減する結果となりました。また、雪国特有の道路附属物の劣化状況判定や積雪等周辺環境の確認が難しい状態での劣化判定が問題なく機能したことにより、人口密度の低い自治体や地理的気象条件のある地域においても有意性のある効果が得られました。
 今後当社は、人口が減少する一方で増加していく老朽化インフラの点検・管理業務において、テクノロジーを活用しながら職員の作業工数や時間を削減し、安全・安心な地域および社会づくりに貢献する取り組みを加速していきます。

■実証実験の背景・概要
■道路標識や街路樹などの道路附属物は、日本全国で約1,000万本以上存在し、近年では老朽化にともなう落下事故も発生しています。トンネルや橋梁などの重要構造物については法定点検が定められていますが、道路附属物の点検について法律は制定されておらず、自治体などの道路管理者に一任されています。今後、労働人口がさらに減少することが予想されるなか、標識などの道路附属物においても効率的なメンテナンス方法の確立が求められています。 
■鹿追町と古河電工は、2022年に包括連携協定を締結し、社会課題に対する取り組みを実施して参りました。鹿追町では、矢羽根などの雪国ならではの附属物や、積雪による附属物の視認性の悪さ等が課題となっており、効率的な附属物メンテナンス手法を模索していました。その中で、古河電工が所有するDXソリューション「みちてん(R)」を活用し、鹿追町ならではの附属物管理の課題に対して、有用であるかを検証しました。
■鹿追町の幹線町道を走行し、合計で702個の道路附属物を認識し、そのうち曲がった道路標識1件、根元から傾いた道路標識2件を検出しました。北海道は積雪量が大変多く、特殊な道路標識も見られる地域ですが、こうした地理的特性のある地域においても、みちてん(R)を活用することで、雪国固有の道路標識の劣化状況や積雪などの影響によって周辺環境の確認が難しい状態での劣化判定も問題なくできました。人の手による1本1本の点検を実施する場合に比べ、労働時間やコストを50%以上も削減できることができ、今後全国の自治体におけるインフラメンテナンス高度化に向けて期待の持てる結果となりました。

■実証報告および勉強会の実施概要
 本実証報告および勉強会は、鹿追町で実施をした実証実験の成果報告と鹿追町の町長や担当者による「自治体の道路附属物メンテナンスに対する課題感」、研究機関(大学)・民間企業・標識施工事業者それぞれの立場から「道路附属物のメンテナンスに対しての課題や今後の展望」についての専門的な見地の発表を含んだ勉強会の場として鹿追町町民ホールにて執り行いました。

● 登壇者:
- 喜井 知己(鹿追町長)
- 久田 真(東北大学大学院工学研究科 教授)
- 伊藤 勲(一般社団法人全国道路標識・標示業協会 北海道協会 会長)
- 髙橋 誠志(国土交通省 北海道開発局 帯広開発建設部 帯広道路事務所 所長)
- 枡谷 義雄(古河電気工業株式会社 執行役員常務、営業統括本部長)
- 奈良 一孝(古河電気工業株式会社 シニア・フェロー、営業統括本部ソーシャルデザイン統括部長)
● 来賓者:
- 北海道内 市町村担当者
- 一般社団法人全国道路標識・標示業協会 会員企業 など
● オブザーバー:
- 国土交通省 北海道開発局 帯広開発建設部 帯広道路事務所

■内容
・ 鹿追町喜井町長による古河電工との包括連携協定の背景や鹿追町におけるインフラ課題についてのお話
・ 全標協北海道協会伊藤会長による北海道での道路附属物管理の難しさや点検効率化への課題感、修繕事業者が抱える課題、DXソリューションへの期待などについてのお話
・ 東北大学久田教授による全国各地のインフラ事故やインフラメンテナンス高度化が重要な理由など、日本のインフラメンテナンスの現状についてのお話
・ 国交省北海道開発局帯広開発建設部帯広道路事務所髙橋所長から、今後の持続可能な道路付属物メンテナンスに向けた鹿追町の取組に対する講評
などをご登壇いただいた有識者の皆様からお話いただきました。

図1 勉強会の様子 鹿追町 喜井町長

図2 勉強会の様子 東北大学 久田教授

図3 勉強会の登壇者

図4 実証実験で使用した車両

『みちてん』は日本国における古河電気工業株式会社の登録商標です。

■調査の詳細
道路標識などの道路附属物の老朽化状況に関する全国住民アンケートを実施
https://www.furukawa.co.jp/release/2025/dev_20250403.html
道路附属物維持管理ソリューション「みちてん(R)」のご紹介
https://www.furukawa.co.jp/infra-maintenance/


■古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

古河電工グループのSDGsへの取り組み
https://furukawaelectric.disclosure.site/ja/themes/182

■みちてん(R)に関するお問い合わせ先
道路附属物維持管理ソリューション(みちてん(R)シリーズ)お問い合わせフォーム
URL:https://furukawaelectric.smktg.jp/public/application/add/3665

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この企業の情報

組織名
古河電気工業株式会社
ホームページ
https://www.furukawa.co.jp/
代表者
森平 英也
資本金
6,939,500 万円
上場
東証プライム
所在地
〒100-8322 東京都千代田区大手町2丁目6番4号常盤橋タワー
連絡先
03-6281-8500

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