北里大学海洋生命科学部では、緑色LED(発光ダイオード)の光をマコガレイの稚魚に照射すると、通常の飼育と比べて成長が早くなることを、神奈川県水産技術センターとスタンレー電気株式会社と共同で初めて実証した。
緑色LED光の成長促進効果は、ヒラメやホシガレイで有効性が確認されていたが、マコガレイに適用したのは今回が初めてとなる。全長27ミリのマコガレイ稚魚に緑色LED光を4週間照射したところ、通常の方法と比べて、体長で1.2倍、体重で1.4倍成長が早まることが明らかとなった。
マコガレイは底びき網やさし網で漁獲される東京湾の主要魚種のひとつだが、近年資源が減少し漁獲量が低迷している。そのため、神奈川県では漁業者などがマコガレイの稚魚を放流する“つくり育てる漁業(栽培漁業)”を推進してきた。
しかしマコガレイは成長が遅く、ヒラメと比べた場合でも、同じ大きさに育てるのに2倍もの日数を要するといった課題がある。
北里大学では、緑色LED光が成長促進を導く仕組みなどの解明に向けて関係機関と共同研究を進め、「東京オリンピックに江戸前を!」を目標にして、江戸前のマコガレイ資源の早期回復を目指す。
▼本件に関する問い合わせ先
・北里大学海洋生命科学部
教授 高橋 明義(タカハシ アキヨシ)
〔電話〕 042-778-9145
准教授 水澤 寛太(ミズサワ カンタ)
〔電話〕 042-778-9144
・神奈川県水産技術センター
所長 鵜飼 俊行
〔電話〕 046-882-2311
栽培推進部
部長 滝口 直之
〔電話〕 046-882-2314
※北里大学と神奈川県水産技術センターは、2016年4月18日に連携協力協定を締結し、水産および水域環境分野の科学技術に関わる技術研究開発、教育、人材育成および産学連携を幅広く推進し、地域に貢献することに取り組んでいる。
【リリース発信元】 大学プレスセンター
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