北海道科学大学が2018年度入試に向けアドミッション・ポリシーを一新 -- 全国でも珍しい「図式化」で求める人材像などを訴求

高等学校では平成25年度入学者から、学力の3要素の育成などが盛り込まれた学習指導要領が適用されているが、大学においても教育へのさらなる質的転換を図るため、大学入学者選抜を含めた一体的な改革が急務とされている。こうした中、北海道科学大学(札幌市手稲区)はこのたび、大学の入学者受け入れの方針を示した「アドミッション・ポリシー」を一新。受験生がより直感的に理解でき、重要なポイントが掴めるよう、図式化を取り入れた全国的に見てもユニークな構成となっている。


 現代社会の高度化・複雑化、グローバル化が進展する中、大学教育の質的転換を図ることは喫緊の課題であるとされている。9割を超える大学がディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)とカリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)、アドミッション・ポリシー(入学者受入の方針)の3つのポリシーを策定し、大学改革に取り組んでいるが、「その内容については、抽象的で形式的な記述にとどまるもの、相互の関連性が意識されていないものも多い」(平成28年3月、中央教育審議会大学分科会)と指摘されてきたことも事実である。

 こうした中、北海道科学大学では2018年度入試に向け、現行のアドミッション・ポリシーを刷新。工学部、保健医療学部、未来デザイン学部、短期大学部の各学科について、統一フォーマットのもと、入学者の受け入れ方針を文章だけでなく、記号化することにより視覚的・数値的に理解できるような構成でまとめたものをこのたび公表した。

 新しいアドミッション・ポリシーは共通の5項目からなり、(1)の「基本方針」では各学科の学問のねらいをそれぞれ300文字前後で説明。一方、(2)「求める人材像と学力の3要素」では、「情報技術を利用して、安心・快適な社会の実現に向け意欲のある人」(情報工学科)、「理学療法学に興味を持ち、医療を通じて社会貢献する意欲を持つ人」(理学療法学科)など、3~5項目の「求める人材像」を設定。その上で、それらの人材像には、学力の3要素(※1)がそれぞれどの程度重要とされるのかを◎、○、△の3つの記号で図式化した。これにより将来、受験生が各学科で学ぶ際に、どのような能力がどういったシーンで重視されることになるのか、イメージしやすい構成となっている。

(※1)学力の3要素: 2008年改正の学校教育法などで定義された、学力の重要な3要素。「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」。

 また、(3)の「学力の3要素と求められる学習成果」では、学力の3要素をどのような選抜方法(例、学力試験、調査書、集団面接、集団討論)により評価するかを図示。(4)の「求める学習成果と入学者選抜方法」では、「新ガリレオ入試」や「一般入試」「自己推薦入試」「大学入試センター試験利用入試」など、同大が行う入学者選抜方法について、具体的な試験内容(学力試験、レポート、面接など)のウエートを3段階で表示(※2)している。

(※2)3段階で表示: 例えば、機械工学科の「新ガリレオ入試」では「レポート」「集団討論」に◎(最も重要)が付せられ、「発表」「集団面接」が○(重要)で続く。「学力試験」「個人面接」「自己推薦書」は△としている。これに対して、「自己推薦入試」では「自己推薦書」が◎で最もウエートが高く、「調査書」「個人面接」が○で続く。

 さらに、項目の(5)として、「入学前に習得すべき内容・水準」を受験生に明示しているのも大きな特徴と言える。高校時代に基礎学力を固めておかなかったため、大学入学後に苦労したり、ミスマッチを起こしたりしないために、ポイントとなる事柄を学科ごとに例示。将来、その学科を卒業して社会で活躍するために、高校時代にどのような基礎知識や目的意識を備えていなければならないか、理解できる構成となっている。

■新しいアドミッション・ポリシーの策定を取りまとめた入試広報センター長 石田眞二教授のコメント:
 本学は,2018年に北海道薬科大学と統合し、4学部13学科を擁する北海道No.1の実学系総合大学を目指し,大学改革を進めています。多様化している学科構成や入試制度の中、各学科のアドミッション・ポリシーをわかりやすく明示することは、受験生の目的意識を高める効果があると思われます。新しいアドミッション・ポリシーの特徴は、学科の方針と学力の3要素及び、入試制度を体系的に整理している点であり、受験生が自分の実力と大学(学科)が求めている能力を照合し、効果的に受験に向けての準備ができるように図式化しています。
 受験生には、自分の将来を見据え、新しいアドミッション・ポリシーを大学選択や学科選択、入試制度の選択など、受験準備のための材料として是非、活用して頂きたいと思っております。

▼本件に関するお問い合わせ先
 北海道科学大学 入試広報センター
 札幌市手稲区前田7条15丁目4-1
 担当: 蔵野
 TEL: 011-688-2382
 FAX: 011-688-2392
 E-Mail: kurano@hus.ac.jp
 http://www.hus.ac.jp/

【リリース発信元】 大学プレスセンター http://www.u-presscenter.jp/

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
北海道科学大学
ホームページ
http://www.hus.ac.jp/
代表者
川上 敬
上場
非上場
所在地
〒006-8585 北海道札幌市手稲区前田七条15丁目4番1号
連絡先
011-681-2161

検索

人気の記事

カテゴリ

アクセスランキング

  • 週間
  • 月間
  • 機能と特徴
  • Twitter
  • デジタルPR研究所