近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)は、最新鋭の赤外線誘導式人工膝関節手術支援ロボット NAVIO TM(Smith&Nephew社製)を日本で初めて導入しました。平成31年(2019年)4月9日(火)に、NAVIO TMを用いた単顆人工膝手術(UKA)(※)を行います。翌日の4月10(水)に手術についての説明およびロボットのデモンストレーションを行います。
(※)膝関節の悪くなっている部分(おもに内側)だけを人工物に置き換える手術
【本件のポイント】
●膝関節機能の改善による患者健康寿命の延伸が期待
●高精度・低侵襲(※)手術の実現により、術後リハビリ期間や在院日数の短縮、早期社会復帰を実現
(※)身体への負担をできるだけ少なくした治療
●オーダーメイド手術によりフィーリングの良い膝関節を取り戻し、術後のスポーツ活動参加を促進
【本件の内容】
わが国では毎年約15万例の患者さんが人工関節手術を受けております。また、人口の高齢化に伴い高齢者を対象とする人工関節手術件数は年々増加しており、手術件数はこの10年間で2倍に増加しています。近畿大学病院では平成29年(2017年)4月に人工関節センターを設立し、術後早期回復に向けた診療技術開発などを通じた患者満足度の高い診療の実施を目指しています。
このたび導入した最新鋭の赤外線誘導式人工膝関節手術支援ロボットNAVIO TMは、主に変形性膝関節症、関節リウマチ、スポーツや外傷による後遺症などに対する人工関節置換術で使用されます。通常の手術では切除してしまう膝十字靭帯を温存し、高機能の膝関節を再建するには、インプラント設置に高い精度が求められます。また、術後の早期回復・社会復帰を目指すには、手術の低侵襲化が重要です。この両者を同時に実現するのがロボット支援手術です。手術中に赤外線カメラにより、膝の軟部組織や関節、靭帯などがどのように曲がるかといったことがわかるため、これらの情報をもとにどのように骨をけずりインプラントを設置するかオーダーメイドで計画をたて、誤差1mm・1度以下の高精度で手術を実施します。ロボットは骨を掘削するドリルバーの回転・停止を高速でナビゲーション制御するため、術者は画面を見ながらドリルバーの先端を掘削部位に接触させるのみで計画通りに骨を切除することができます。術後膝機能を最大化することを目的とした手術技術であり、ロボット手術で精度の高いインプラント設置が可能となる為、オリジナルの膝と変わらない曲がりやすさなどを取り戻せる可能性が高まります。
当日は、NAVIO TM導入の背景や今後の展開、4月9日に日本で初めて行われる手術について動画による説明を行うほか、ロボットを実際に使用したデモンストレーションを行います。
■日 時:平成31年(2019年)4月10日(水)14:00~(15:30終了予定)
■場 所:近畿大学病院 救急災害棟5階 大会議室
(大阪府大阪狭山市大野東377-2、南海高野線「金剛駅」または泉北高速鉄道「泉ヶ丘駅」よりバス約15分)
■担当医師:近畿大学医学部 整形外科学教室 主任教授 赤木 將男(あかぎ まさお)
【関連リンク】
・医学部医学科 教授 赤木 將男(アカギ マサオ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/538-akagi-masao.html
▼本件に関する問い合わせ先
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